みうらじゅん&クドカンまでが安倍政権に危機感!「憲法を変えるとか、戦争できる国になるとか勘弁してほしい」

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 この『アメリカン・スナイパー』では、イラク戦争開始当初はアメリカの正義を信じて疑わなかった兵士たちの間にだんだんと「自分たちのやっていることは正しいのか?」という考えが広がり、クリス・カイル自身も爆弾を持った現地の子どもを射殺せざるを得なかった経験などからPTSDになり、次第に心が壊れていくさまが描かれていた。

みうら「あの映画を観たときにも思ったんだけど、戦争って、こっちにも事情があるけどあっちにも事情があるっていう、そこの食い違いから始まるんでしょ。で、お互いの事情にどうしても折衷案が見いだせないから仕方なく戦闘に突入していっちゃうっていう」
宮藤「誰しも好きこのんで戦争してるわけではないですからね」
(中略)
みうら「だからそのクリス・カイルって人にも、自分が考える何かしらの正しさってものがあって、それに従って相手の軍を狙撃してたわけじゃない?」
宮藤「うーん。まあ、彼の場合には途中からかなり葛藤してましたけど、少なくとも最初から「自分たちは今、悪いことをしている」と思って戦ってる人なんていないですよね。向こうが悪いと思う理由があるから戦うわけで。言い換えたら、自分たちの正義を証明しなきゃいけないから戦争をするっていうか」
みうら「それそれ。その“正義”って言葉がね、クセモノなんじゃないかなって」
(中略)
宮藤「僕が思うにですけど、個人にとっての正義はあっても、万人にとっての共通の正義っていうのは存在しないんじゃないでしょうか」
みうら「だったら食い違いが生まれるのは必然だよね」

 ただ、いま、この国を覆っている空気、そして政権の姿勢はそれこそこの「正義」をたてに、どんどん他国に対してヒステリックになっている。二人は、半ば諦念が入り交じらせながら、こう語るのだった。

宮藤「敵か味方の二分法で、グレーゾーンがないっていうか」
みうら「そうそう。だけど、昔はそのグレーゾーンっていうのを話し合いで解決したもんじゃないですか?」
宮藤「そういう話し合いの文化って最近どんどん薄れてきてる感じしますね」
みうら「それぞれの正義っていうのを理解するのはムリだとしても、相手の意見に耳を貸す程度の器の大きさは、みんな持っててもいいと思うけどねぇ」
宮藤「もうちょっとみんな寛容であってもいいんじゃないかって思いますね」

 そして、宮藤官九郎はもしも日本が戦争に巻き込まれたら犠牲になるのは誰か? ということまで踏み込んで、こう語っている。

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