「週刊文春」からAKBスキャンダルが消える? 編集長休養は「春画」だけが原因だけではなかった

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
bunshun_151113_top.jpg
「週刊文春」(文藝春秋)2015年11月19日号

 いきなりだが、「週刊文春」がつまらない。あれほどスクープを連発していたのに、突如、読むべき記事がパタリと消えてしまった。たとえば、最新号(11月19日号)の左トップは〈「血圧は120以下に」は本当か?熱血大論争〉。これには、週刊誌ウオッチャーの間だからも「健康雑誌じゃないんだから」というツッコミの声が上がったほどだ。

 この低調の背後にはやはり、同誌の新谷学編集長の休養事件があると考えていいだろう。10月8日号のグラビアで春画を掲載したことを発行元・文藝春秋の松井清人社長が問題視。新谷編集長に「3ヶ月間の休養」という異例の処分を言い渡したというのものだが、これが編集部の士気を一気に下げているようだ。

「新谷編集長はワンマンで必ずしも編集部の人望が厚いというわけではないのですが、それでも今回の上層部のやり方には、編集部内で不満が渦巻いています。とくに、新谷編集長のイケイケ路線を支えてきた、やり手の編集者や記者のモチベーションが一気に下がってしまって……。今の誌面はその表れでしょう」(「週刊文春」関係者)

 その新谷編集長の休養事件の背景について、マスコミ批評誌の「創」(創出版)12月号が内部情報をもとに興味深い記事を掲載している。

 まず、同誌は10月8日、松井社長が編集会議で編集長の休養を報告した際のの様子を詳細に明らかにしているのだが、それによると、松井社長はこう切り出したという。

「私はこの度、新谷君に3カ月の休養を取ってもらうという決断をしました。理由はこの10月8日号のグラビアに掲載された二つの春画です。私はこれが『週刊文春』のクレディビリティ(信頼性)を損なったと判断しました」

 そして松井社長は他週刊誌がヘアヌードで部数を上げるなか、「週刊文春」はそれを決してやらなかったとしてこう続けている。

「“家に持ち帰れるのが『週刊文春』”。そういう信頼関係を読者、執筆をお願いしている作家さんたちとも続けてきたからです。そのクレディビリティがあったからこそ、苦しい時代を耐え抜き、『ポスト』『現代』を追い抜き、業界トップの座をこれまで守り抜くことができたのです。その信頼を新谷君は傷つけてしまった」

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

この記事に関する本・雑誌

週刊文春 2015年11月19日号

  • Yahoo! ショッピングの詳細ページへ
  • セブンネットショッピングの詳細ページへ

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

「週刊文春」からAKBスキャンダルが消える? 編集長休養は「春画」だけが原因だけではなかったのページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。AKB48時田章広週刊文春の記事ならリテラへ。

カテゴリ別ランキング

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄