「アイドルってクソ」濱野智史が暴言連発で大炎上!「アイドル共産党宣言」の志は一体どこへ?

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〈このプロジェクトのコンセプトはずばり、“アイドルをつくるアイドル”というものだ。具体的には、「歌って踊るメンバー」として所属するだけでなく、たとえば、メンバーの一部には「プロデューサー候補生」としてもガンガン運営に参画してもらう。そして、将来的には独立し、新たなグループを立ち上げてもらう。(中略)それぞれのメンバーが独立したあかつきには、もちろん、新グループの経営者として然るべきお金が本人の懐に入るようにする〉

 彼がこんなコンセプトを考え出した理由。それは、始めは「フィールドワーク」と称してAKB48の握手会や公演に行き始め、そのうち本物の「オタク」化してしまい、AKB48グループのみならずもっとアンダーグラウンドな「現場」で活動する地下アイドルを見ていくうちに、許されざる「搾取」の構造を実感したからであった。

〈なぜ、そんなネットワークをつくろうとしているのか。理由は運営側による中間搾取を、なるべくゼロに近づけたいからだ。「少女たちが“悪い大人”に“やりがい搾取”されている」というブラックなイメージは、アイドル業界にどうしてもついてまわる。「ステージに立ちたい」「雑誌の表紙を飾りたい」など、憧れの舞台のためには低賃金でも重労働でも“我慢するアイドルの健気さ”につけこむ人びとがいる。実際、そうした「クソ運営」も密かに存在しているのだろうけど、僕は「クソ運営」を払拭し、「搾取されないアイドル」を実現したい〉

 アイドル自らがアイドルをつくりだしていくというコンセプトは、PIPメンバーである森崎恵がアイドルグループ「LasRabbi」のプロデュースを手がけ始めるなど、完全なる失敗には終わっていない。しかし、お披露目から1年あまりで脱退者を続出させてしまっている現状を鑑みれば、PIPというプロジェクトは「失敗」の方向へと突き進んでいることは否定できないだろう。事実、濱野は多忙を理由に、プロデューサーとしての仕事は続けるものの、今年の5月をもってPIPの現場管理からは退く旨を発表している。事実、今回の舌禍が起きたイベントと同じ時間、裏ではPIPのイベントも行われていた。

「アイドル共産党宣言」なるマニフェストで書かれた崇高な理念はどこへ行ったのだろうか。濱野は〈「クソ運営」を払拭〉と書いていたが、メンバーの不仲をイベントで暴露するような運営は「クソ運営」ではないのだろうか? また、搾取構造を変革するために立ち上げられたプロジェクトなのに、たとえ冗談だとしても「アイドルグループの運営をまともなビジネスにしようと思ったらヤクザになるしかない」などと口走るのは、コンセプトの根幹を否定するようなものではないか。

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