高市政権に媚びる山里亮太が政治ドラマ『銀河の一票』を賞賛し「あなたは真逆なのに」と批判殺到! お笑い芸人が御用化する理由

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高市政権に媚びる山里亮太が政治ドラマ『銀河の一票』を賞賛し「あなたは真逆なのに」と批判殺到! お笑い芸人が御用化する理由の画像1
関西テレビ公式HPより


 山里亮太がドラマ『銀河の一票』について、Xにこんな投稿をしツッコミの嵐になっている。
〈かなり今さらになるかもですが、銀河の一票が面白すぎる…Netflixで追いかけて、あっという間に追いついてしまった。 今週の金曜日にDayDayで野呂ちゃんに会ったら緊張してしまいそう…〉(2026年6月1日)

『銀河の一票』は、現在フジテレビ系で放送中、関西テレビ制作のドラマのこと。黒木華演じる政権与党の幹事長の娘で秘書を務めていた茉莉(まつり)が父に反旗を翻し、偶然出会った野呂佳代演じる下町のスナックのママ・あかりをスカウトし、都知事選に挑み巨大与党と戦うという、政治をテーマにしたストーリーだ。
 野呂、黒木をはじめとする俳優たちの好演や、『舟を編む〜私、辞書つくります〜』を手がけた蛭田直美氏の繊細かつ巧みな脚本により、政治という敬遠されがちなテーマを題材に扱いながら、今クールで最もドラマ好きから高く評価されているドラマでもある。なので、「『銀河の一票』が面白すぎる」と呟くこと自体は、おかしくはないのだが……。

 しかし、この山里の投稿にはツッコミの声が殺到。
〈「どの口が」感がすごい。〉
〈あなたがケツモチしてる連中を許さないってドラマなんだけど?〉
〈あのドラマの中で言うと、自分がどのポジションだと思っているんだろう。
あかり陣営ではないよね。〉
〈あなたと逆の立場の話ですよ。面白いと思うのであれば、あなたの今のスタンスを疑ってみては?〉
〈銀河の一票はあくまでフィクションではあるけど、メッセージとしては現実の与党がやってる「弱者切り捨て批判」だと思うんですが、、その辺も「面白すぎる」(興味深い)ってことで合ってますか?〉
〈山ちゃんは小さな声(野党)をウザがっていましたよね?おかげで高市らみたいな、小さな声は無視する政権が爆誕しましたよ。山ちゃんの責任もあるよ。私はあの発言で一瞬にしてあなたを嫌いになりました。それまでは好きだったし見てました!貴方のような真逆の立場であのドラマを語らないでほしい。〉

 山里がツッコミを受けているのは、MCを務める『DayDay.』(日本テレビ)で、高市政権を擁護し批判を封じるような発言をしたことがあるからだ。

“政権批判叩き”を繰り返した山里「政権をたたくように持っていったら、相手の思うつぼ」「野党は揚げ足取りばかり」

 たとえば、昨年11月の高市首相の台湾有事発言の際、「国会全体の質問の質が問題」と失言をした高市首相でなく質問した野党議員に問題があるかのように言ったり、「政局たたき一色みたいにあおる空気をつくるってことも自分はメディア側にいる人間としてはしないようにしたいなと気をつけたいと思います」「国内で政権をたたくように持っていったら、むしろ相手の思うつぼになってくるんじゃないかなあ、その危険の一端を担わないようにしたいと思います」と、まるで戦時中のように、政権批判する者は非国民、国賊とでも言わんばかりの発言までしている。(11月24日放送)

 大きな批判を浴びた早期解散についても「国民が思っているのは何よりも先に物価高対策」「意義が……」と疑問を呈しつつも、「ただ、選挙をやり直さないといけないくらい、前の状態が例えば(野党が)本当に関係のない質問、結果に至らないような質問をして遅延行為をやっているとか、こういう環境を壊したいからとかそういう理由があるんだったら」と勝手に忖度して、高市のわがまま解散を野党のせいにしてみたり。(1月15日放送)

 さらに、2月の衆院選での中道改革連合の大敗について「今回の大敗ってものすごく大事なものであって、国民の求めるものの裏返しだから、国民はそんなことを求めてないよというメッセージ」「政策よりも政局中心で相手の批判とか揚げ足を取ることばっかりをやっているけど、それを聞いたところで我々はあなたたちを支持しませんよということなので、これからは揚げ足取りとかではなく、批判の競争をするのではなく提案の競争になっていかないともうだめですよということだと思う」と野党を痛烈に批判。(2月12日放送)

 当たり前だが野党も政策を提案しているし、与党の政策や失政、不祥事を批判することは「揚げ足取り」ではない。だいたい国民は「揚げ足取り」を求めていないと言うが、中道やれいわ、共産党などむしろ野党への悪口はネット上でも連日バズっていた。しかも、その後「週刊文春」がスクープした高市陣営による誹謗中傷動画問題を見れば、「相手の批判とか揚げ足を取ることばっかり」やっていたのは、高市自民党のほうだったのだが、山里は高市陣営による誹謗中傷動画問題をどう考えているのだろうか。

 とにかく、いろいろエクスキューズはつけているが、山里が高市政権に擁護的で、野党や政権批判に対してネガティブなのは明らかだ。

 一方、『銀河の一票』には、現状の政治つまり自民党政治に対する批判的な視点がさまざまに織り込まれている。

 黒木華演じる主人公・茉莉の父が幹事長を務める政権与党「民政党」は、誰がどう見ても自民党がモチーフだし、また自己責任論を批判し弱者や生活困窮者にフォーカスした政策を打ち出すのも、長らく続く自民党政権による弱者切り捨て政策に対するアンチテーゼとなっている。さらに、黒木演じる茉莉が父と袂を分かつきっかけとなった、告発の投書を握り潰される一件も、自民党が数々の不祥事で告発者潰しを図ってきたことや、小さな声をなきものにしてきたこととも重なる。登場人物たちが語る、現状の政治への不満はそのまま自民党への不満だろう。

「綺麗事じゃないよ、きれいなことだよ」と訴える『銀河の一票』 プロデューサーは『エルピス』も手がけた

 しかも、『銀河の一票』第2話にはもっと象徴的なシーンがあった。茉莉が「誰もとりこぼさない。それが私の理想の都知事像です」と理想を語りながらも、「綺麗事かもしれませんが」と自嘲したのに対し、野呂演じるあかりは「綺麗事じゃないよ、きれいなことだよ」「きれいなことを諦めないって1番強いよ」と声をかける。この「綺麗事じゃないよ、きれいなことだよ」という言葉は後の場面でも繰り返されるが、「お花畑」「綺麗事」というリベラル批判の決まり文句に対する、明確で強い反論のメッセージといえよう。

 このドラマのプロデューサーを務めるのは、『カルテット』『大豆田とわ子と三人の元夫』そして『エルピス─希望、あるいは災い─』を手がけた佐野亜裕美氏だ。

 ドラマ好きや本サイトの読者ならご記憶だろうが、『エルピス』といえば、長澤まさみ演じるアナウンサーを主人公に、政治権力の横暴とそれに迎合するマスコミの報道姿勢を批判的に描いたドラマ。渡辺あや脚本、大根仁演出で、ドラマとしてのクオリティの高さもさることながら、実際の安倍晋三元首相の「アンダーコントロール」発言の映像もドラマのなかで流すというチャレンジングな演出を盛り込むなど、現実の安倍政権とメディアの共犯関係にも明確に踏み込んで批判するという、非常に勇気ある作品だった。しかも、佐野プロデューサーは当初所属していたTBSで『エルピス』の企画が却下されたのを、なんとか実現しようと他局に企画を持ち込みことごとく拒否されながら、6年越しで実現に漕ぎ着けたというのも有名なエピソードだ。

『銀河の一票』は、直接的に高市政権を批判しているわけではないし、高市政権が誕生するより前から企画されていた可能性も高い。しかし上述のように、ドラマの根底に、自民党を中心とした政権による弱者切り捨て政策に対する批判的な視点があることは間違いない。

 そんなドラマを絶賛する山里の投稿に「どの口が!」とツッコミたくなるのも当然だろう。

 ただ、権力に媚びているというのは山里だけの問題ではない。ワイドショーや情報番組のMCやコメンテータを務めているお笑い芸人は多数いるが、その多くが、政権に擁護的というより政権御用芸人となっている。

 とくに安倍時代は、松本人志を筆頭に、ほんこんや東野幸治、小籔千豊、ブラックマヨネーズの吉田敬、ロザンの宇治原史規など、お笑い芸人が率先して、テレビで安倍政権を擁護し、リベラル派を攻撃していた。

 そして、高市政権が発足すると、再びこうした傾向が強まり、ぺこぱの松陰寺太勇などは率先して高市政権が推し進めるスパイ防止法などの右派的な政策を後押しし、リベラル叩きに精を出している。

強者に媚び弱者をいじる…お笑い芸人コメンテーターたちの政権御用発言が高市政権誕生で再び増加傾向に

 もっとも、こうした状況は、彼らが全員もともと右派的な思想の持ち主だったということではない。強いものに媚び、弱いものをいじる空気が蔓延する今のテレビバラエティで活躍するお笑い芸人たちは、総じて誰につけば得か、という空気を読む能力に長けている。高市政権になって、再びお笑い芸人コメンテーターたちの政権御用発言が増えているのは、政権や右派勢力にくっついたほうが、安全だし、仕事が増えるという判断があるからではないか。

 しかも、こうした権力御用芸人の多くが所属する吉本興業などは、会社ぐるみで自民党政権や維新府政の仕事を引き受け、ビジネスにしてきたという背景もある、

 実際、山里がこうした露骨な政権擁護発言をし始めたのも、「DayDay」のMCになってからだ。いまから10年ほど前、『金曜プレミアム 池上彰緊急スペシャル!! なぜ世界から戦争がなくならないのか』という番組に出演した際は、安倍政権の武器輸出政策を批判する池上の解説やブッシュ大統領の欺瞞を解説するVTRを受けて、「ブッシュ大統領が『自由・平和のために戦う』って言って起こした戦争の結果が、いま、世界中に問題を起こすきっかけになっているじゃないですか。はたして『自由・平和』ってのを、ほんとうにあの人はわかって言っていたのかな、と思いましたけどね」と、真っ向から批判していた。

 そういう意味で言うと、今回の『銀河の一票』絶賛ツイートは、身すぎ世すぎで政権応援団化していた山ちゃんが、エンタテインメントしてもクオリティの高いこのドラマを見て、思わず“素の感想”を漏らしてしまったということかもしれない。

 どうせなら、山ちゃんには今後、ツッコミに負けず『銀河の一票』を見続け、ついでに『エルピス』も見てほしい。そして、自らのキャスターとしての姿勢を省み、政権批判の重要性に気づいてほしいものだ。

最終更新:2026.06.04 09:53

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