マスゴミ(マスコミ)に関する話題……本と雑誌のニュースサイト/リテラ
レコ大買収、HIROのLDHがバーニングに払った1億円の行方! スポーツ紙記者の豪華接待に使われていた?
左・EXILEオフィシャルサイトより/右・AKB48公式サイトより
「週刊文春」(文藝春秋)11月3日号が報じたレコード大賞買収疑惑は衝撃的だった。何しろ、芸能界のドン・周防郁雄社長が率いるバーニングプロダクションが三代目 J Soul Brothers(以下、三代目)にレコ大をとらせた見返りに、三代目の所属事務所「株式会社LDH」に1億円を請求書していたという事実が、請求書の写真付きですっぱ抜かれたのだ。
周知のように、レコ大はTBSと公益社団法人日本作曲家協会という公的な組織が主催しており、ここまで決定的な不正の証拠があがれば、普通、厳しい追及がおこなわれるところだ。
しかし、これを追いかけたマスコミは皆無だった。普段はあれだけ文春の後追いをしているスポーツ紙もこの記事のことは一行も触れず。毎週木曜日には「今週の文春砲」を話題にする他局のワイドショーもこの件については凍りついたように沈黙を守っている。
その理由は単純だ。スポーツ紙もテレビ局も、このバーニングプロダクションが支配する利益共同体に完全に組み込まれているからだ。
そもそも、レコード大賞をめぐっては、ずっと以前から出来レース説が流れていた。とくに1990年代以降はバーニングが影響力を強め、ヒットしたかどうかなど全く関係なく、バーニングが音楽出版権をもっている、あるいはバーニングに金を積んだ歌手やアーティストが受賞する状態になっていた。
1996年、1997年に連続受賞した安室奈美恵、1999年のGLAY、2001年から2003年にかけて連続受賞した浜崎あゆみ、2007年のコブクロ、2008年から2010年にかけて連続受賞したHIROが現役時代のEXILE……。さらに、2011年AKB48が大賞を受賞した際には、今回と同様の買収の噂が浮上していた。
「この年もEXILEが大賞を受賞すると言われたのですが、突如AKB運営サイドがレコ大獲得に乗り出したんです。そして窪田康志社長がエイベックスの松浦社長とバーニングに相談し、その結果、EXILEはレコ大を辞退することで話がついたんですが、裏でやはり巨額の金が動いたと言われました」(音楽事務所関係者)
そして、このバーニングを中心とした受賞工作に全面的に協力していたのがスポーツ紙記者などのマスコミ関係者だった。
実は、レコ大の審査委員のほとんどはスポーツ紙記者や新聞記者、テレビ局の局員で占められている。たとえば、「優秀作品・新人賞委員」では、審査委員長の毎日新聞、副委員長の日刊スポーツを筆頭に、読売新聞、時事通信、産経新聞、東京中日スポーツ、報知新聞、東京スポーツ、MBS毎日放送、RKB毎日放送といった肩書きがずらり。
「アルバム賞委員」「作曲家協会選奨・最優秀歌唱賞委員」にも、デイリースポーツ、東京新聞、日本経済新聞、日刊スポーツ、スポーツニッポン、サンケイスポーツ、夕刊フジ、CBC、HBC北海道放送と、日本のすべてといっていいスポーツ紙の記者が名を連ねている。
そして、これらのうちの多くがB担と呼ばれるバーニングべったりの記者で、バーニングにいわれるがままに票を入れているというのだ。「週刊文春」によれば、「優秀作品・新人賞」審査委員15人のうち、「最低でも8名は普段からバーニングと仕事の付き合いがある記者」で、審査委員の中には自らバーニングに出向き、「今年はどうするんですか?」と聞きに行く者もいるという。
中には、信じられないような噂が流れている記者もいる。これも「週刊文春」が指摘していることだが、今年の春頃、レコ大を主催する公益社団法人日本作曲家協会に告発文が届いた。そこには、周防氏がレコ大を牛耳っていること、そして「審査委員を務めるスポーツ紙の記者X(書面では実名)と周防氏の癒着関係が綴られていた」というが、人気球団の機関紙ともいわれる大手スポーツ紙に所属するこのX記者の存在は業界でも有名らしい。
「彼はスポーツ担当から芸能に移った記者ですが、バーニングの番頭といわれるKと昵懇になり、審査委員長や副委員長でもないのに、今ではレコ大審査委員を仕切るほどの力を持っています。現在は芸能からも外れ、広告関連の部署にいるのですが、それでもしょっちゅうKと飲み歩いていますよ。まさにズブズブの関係です。そうした関係から、離婚した際には慰謝料を肩代わりしてもらったとか、家を建ててもらったとか、信じられないような噂すら関係者の間で流布されたこともある」(スポーツ紙関係者)
もちろん、こうした噂はやっかみも入ったデマも含まれているだろうが、しかし、レコ大をめぐっては、審査委員たちへの接待疑惑が常にささやかれてきたのも事実だ。
たとえば、「週刊新潮」(新潮社)でもレコ大の審査委員経験者や関係者が自分たちの受けた接待についてこう証言している。
「高価な贈り物や商品権が届くこともあるし、受賞させたいと思われるタレントの曲や映像が入った高価なiPodが送られてきた人もいます。銀座や六本木のクラブでの接待や、有名店でのディナー攻めも多い。これだけご馳走になったら投票しないわけにはいかない、と思う人もいるし、審査員がそれを逆手に取って、投票するからネタをくれ、などと要求するケースも多いですね」(08年9月11日号)
「11月18日の第4回会合までには受賞作がほぼ確定する見込みですが、それまでは昼も夜もレコード会社や芸能事務所の宣伝担当者との会食が入っている。昼に鰻、夜にしゃぶしゃぶ、あるいは昼ステーキで夜は寿司。当然、酒も入る。そんな毎日ですから、胃腸も肝臓も最悪の状況ですよ」(11年11月17日号)
「J-POP系のあるレコード会社では、5人の宣伝部員が1人あたり300万円以上の予算を持ち、さらに制作部も動くので、レコ大関係の接待費は2000万円を下らないでしょう。同社の場合は、高級焼き鳥店などで食事をした後、六本木のクラブのVIPルームで女の子と飲むことが多いようですが、演歌系の大手事務所などは、一次会は1人3万円位するしゃぶしゃぶ屋で、二次会は銀座の高級クラブ……と、会社や事務所によって接待の流儀はそれぞれです」(同前)
おそらく、今回、「週刊文春」が報じた1億円についても、その一部はこうしたかたちで、スポーツ紙記者を中心とした審査委員たちに流れているのだろう。また、レコード大賞以外でも、テレビ局やスポーツ紙とバーニングプロなどの大手芸能プロの間には、同様の癒着がある。
そう考えると、これからもマスコミがこのレコード大賞買収問題を追及することは絶対にないし、この不正はずっと続いていくのだろう。放送局と公益法人が主催する公的なイベントにここまでの不正が発覚しても自浄作用を発揮することさえできないというのは、まさに腐りきった芸能界とマスコミというしかない。
(時田章広)
最終更新:2017.11.24 07:48
関連記事
新着 | 芸能・エンタメ | スキャンダル | ビジネス | 社会 | カルチャー | くらし |
斎藤知事が百条委員会欠席で「知事会出席」を理由にするも…前の知事時代には政府主催の知事会を欠席しあの時の懇話会に参加
国民民主・玉木雄一郎の不倫に“政治活動中の公私混同”疑惑が浮上! ヤバすぎる差別体質とビジネス右翼ぶりにも懸念の声
松本人志「訴訟取り下げ」でワイドショーが醜悪な忖度! 吉本御用スポーツ紙は「物証なし」だけ強調し復帰を扇動
萩生田光一ら非公認“裏金”候補に自民党から政党助成金2000万円振込み発覚も…選挙情勢では続々当選の可能性
“裏金”“統一教会”の萩生田光一を応援する極右勢力と有名テレビコメンテーター 一方、新たな裏金疑惑を検察が捜査開始の報道も
石破茂が史上最速で馬脚あらわに! 手のひら返し解散、統一教会も裏金も再調査せず、菅・麻生以外の人事も酷い
安倍首相が統一教会に選挙支援依頼の証拠を朝日がスクープ! 進次郎のバックにいる菅義偉や萩生田光一もあらためて追及せよ
高市早苗のヤバさは極右思想だけじゃない! 総務省文書問題、統一教会との関係、政治資金規正法違反をめぐる“大嘘”の数々
傀儡・小泉進次郎が改革できない“キングメーカー菅義偉”の官房機密費疑惑! 不正選挙やメディア対策にも
兵庫・斎藤知事問題で維新の責任を改めて検証! 局長を“自死”に追い詰めた維新県議、課長の自死は吉村肝煎り優勝パレードが原因か
松本人志「訴訟取り下げ」でワイドショーが醜悪な忖度! 吉本御用スポーツ紙は「物証なし」だけ強調し復帰を扇動
『仰天ニュース』“赤木ファイル”特集で安倍政権・公文書改ざん事件の卑劣があらためて注目! 中居正広も「あってはならない」と
ジャニーズ会見で井ノ原の「ルール守って」発言賞賛と記者批判はありえない! 性加害企業が一方的に作ったルールに従うマスコミの醜悪
ジャニーズ性加害でジュリー社長辞任もテレビ局は検証放棄! 局内での行為が疑われるテレ朝とNHKの無責任な姿勢
ジャニーズ性加害問題で露わになったテレビ局の共犯性! ジュニアの練習場を提供したテレビ朝日はジュリーの謝罪後も批判なし
坂本龍一が最後まで中止を訴えた「神宮外苑森林伐採・再開発」の元凶は森喜朗! 萩生田光一も暗躍、五輪利権にもつながる疑惑
れいわから出馬 水道橋博士が主張する「反スラップ訴訟法」の重要性! 維新・松井だけでなく自民党も批判封じ込めで訴訟乱発
自公維新が提出「国民投票法改正案」にネットで批判の声広がる! 小泉今日子も〈#国民投票法改正案に反対します〉と投稿
三浦瑠麗が「医者はワイドショー見てコロナ怖がりすぎ」と医療従事者を嘲笑! 専門家から反論されると半笑いで「私、医者じゃないんで」
Netflix版『新聞記者』の踏み込みがすごい! 綾野剛が森友問題キーマン官僚に、安倍御用ジャーナリストはあの人が…
国民民主・玉木雄一郎の不倫に“政治活動中の公私混同”疑惑が浮上! ヤバすぎる差別体質とビジネス右翼ぶりにも懸念の声
“裏金”“統一教会”の萩生田光一を応援する極右勢力と有名テレビコメンテーター 一方、新たな裏金疑惑を検察が捜査開始の報道も
窮地の岸田首相が一番頼りにしているのはあの「Dappi」“仕掛人”説の自民党・元宿仁事務総長!「日本の黒幕」特集本が暴いた新事実
兵庫・斎藤知事の「パワハラ告発職員」追いつめに維新県議が協力していた! 職員は吉村知事肝いり「阪神優勝パレード」めぐる疑惑も告発
“既成政党に与しない”石丸伸二の選対本部長は「自民党政経塾」塾長代行! 応援団筆頭に統一教会系番組キャスターの元自民党職員も
小池百合子が都幹部だけでなく“最側近”を天下りさせていた!「大日本帝国憲法復活」「国民主権を放棄せよ」の請願に関与の元特別秘書
大阪万博建設現場のメタンガスが急増し1日2tも発生! 3月の爆発事故では「通報遅れ」「天井破損」を隠蔽していたことが発覚
萩生田光一が裏金問題で提出した「領収書の嘘」が発覚! 安倍元首相が「官房機密費100 万円を参院候補者に手渡し」報道も
吉村知事はガス爆発でも開き直り「他区域ではガスが出ない」と大嘘! 地下鉄工事でメタンガス確認、大阪市も発生可能性認めたのに
吉村知事が「万博出禁」と攻撃した玉川徹のコメントはどれも当たり前の指摘ばかり! 吉村の言論弾圧体質はプーチン並み
維新ゴリ押し 万博&カジノにかかる金はインフラ整備を含めると8000億円以上だった! 大半が国と大阪市の負担、巨額の税金も投入
防衛費増額の財源で「法人税」を削除し「国民全体の負担」だけにした政府有識者会議は読売社長、日経元会長、朝日元主筆がメンバー
菅首相の追加経済対策の内訳に唖然! 医療支援や感染対策おざなりでGoToに追加1兆円以上、マイナンバー普及に1300億円
菅首相のコロナ経済支援打ち切りの狙いは中小企業の淘汰! ブレーンの「中小は消えてもらうしかない」発言を現実化
菅首相の追加経済対策が“自助”丸出し! コロナ感染対策は10分の1以下、大半が新自由主義経済政策に…坂上忍も「バランスおかしい」
悪評「マイナポイント」事業の広報費は54億円、1カ月で半分を浪費! 事務局事業も電通がトンネル法人通じて140億円
三浦瑠麗のアマプラCMは削除されたが…amazonもうひとつの気になるCM! 物流センター潜入取材ルポが暴いた実態とは大違い
安倍首相“健康不安”説に乗じて側近と応援団が「147日休んでない」「首相は働きすぎ」…ならば「147日」の中身を検証、これが働きすぎか
正気か? 安倍首相の諮問機関「政府税調」がコロナ対策の財源確保と称し「消費税増税」を検討! 世界各国は減税に舵を切っているのに
東京女子医大がボーナスゼロで400人の看護師が退職希望! コロナで病院経営悪化も安倍政権は対策打たず加藤厚労相は “融資でしのげ”
斎藤知事が百条委員会欠席で「知事会出席」を理由にするも…前の知事時代には政府主催の知事会を欠席しあの時の懇話会に参加
萩生田光一ら非公認“裏金”候補に自民党から政党助成金2000万円振込み発覚も…選挙情勢では続々当選の可能性
安倍首相が統一教会に選挙支援依頼の証拠を朝日がスクープ! 進次郎のバックにいる菅義偉や萩生田光一もあらためて追及せよ
高市早苗のヤバさは極右思想だけじゃない! 総務省文書問題、統一教会との関係、政治資金規正法違反をめぐる“大嘘”の数々
傀儡・小泉進次郎が改革できない“キングメーカー菅義偉”の官房機密費疑惑! 不正選挙やメディア対策にも
兵庫・斎藤知事問題で維新の責任を改めて検証! 局長を“自死”に追い詰めた維新県議、課長の自死は吉村肝煎り優勝パレードが原因か
自民党総裁選広告「THE MATCH」は「おじさん」どころか「腐敗ジジイの詰め合わせ」だ! 担当の平井広報本部長は親族ぐるみ税優遇
岸田首相「総裁選不出馬」にごまかされるな! 後継候補の河野太郎、高市早苗、石破茂、小泉進次郎、小林鷹之の欺瞞
都知事候補討論会ですっとぼけるも…小池百合子に清和会時代、裏金を受け取っていた可能性が浮上! 派閥上納額は安倍を超える120万円
裏金裁判で安倍派幹部たちの嘘が明らかに! 抜け穴だらけの政治資金規正法改悪で幕引き図ろうとする自民・岸田政権
瀬戸内寂聴が生前、語っていた護憲と反戦…「美しい憲法を汚した安倍政権は世界の恥」と語り、ネトウヨから攻撃も
「BTSグラミー賞逃す」報道に「韓国人のニュースいらない」「日本人の受賞を報じろ」と炎上攻撃が! 日本スゴイの精神的鎖国
ぼうごなつこ『100日で崩壊する政権』を読めば、安倍首相が病気で辞任ししたのでなく国民が声をあげ追い詰めたことがよくわかる
百田尚樹が「安倍総理にお疲れ様とメールしても返信なし、知人には返信があったのに」とすねると、2日後に「安倍総理から電話きた」
村上春樹が長編小説『騎士団長殺し』とエッセイ『猫を棄てる』に込めた歴史修正主義との対決姿勢! 父親の戦中の凄惨な中国人虐殺の記憶を…
村上春樹がエッセイ『猫を棄てる』を書いたのは歴史修正主義と対決するためだった! 父親の戦中の凄惨な中国人虐殺の記憶を…
安倍首相に利用された星野源がエッセイに書いていた“音楽が政治に利用される危険性” 「X JAPANを使った小泉純一郎のように」
“宇予くん”で改憲煽動のJCと手を組んだTwitter Japanはやっぱり右が大好きだった! 代表は自民党で講演、役員はケントに“いいね”
ウィーン芸術展公認取り消しを会田誠、Chim↑Pomらが批判! あいトリ以降相次ぐ“検閲”はネトウヨ・極右政治家の共犯だ
「ノーベル賞は日本人ではありませんでした」報道で露呈した日本の“精神的鎖国” 文化も科学もスポーツも「日本スゴイ」に回収
幸福の科学出家騒動は清水富美加個人の責任なのか? カルト宗教信者の子どもたちが抱える問題
話題の本『夫のちんぽが入らない』のタイトルに込められた深い意味…しかし一方では広告掲載拒否の動きが
福島の子ども甲状腺がん検診「縮小」にノーベル賞の益川教授らが怒りの反論! 一方、縮小派のバックには日本財団
介護殺人に追い込まれた家族の壮絶な告白! 施設に預ける費用もなく介護疲れの果てにタオルで最愛の人の首を…
宇多田ヒカル「東京はなんて子育てしにくそう」発言は正しい! 英国と日本で育児への社会的ケアはこんなに違う
今もやまぬ人工透析自己責任論の嘘を改めて指摘! 糖尿病の原因は体質遺伝、そして貧困と労働環境の悪化だった
『最貧困女子』著者が脳機能障害に! 自分が障害をもってわかった生活保護の手続もできない貧困女性の苦しみ
雨宮塔子が「子ども捨てた」バッシングに反論! 日本の異常な母性神話とフランスの自立した親子関係の差が
『NEWS23』に抜擢された雨宮塔子に「離婚した元夫に子供押しつけ」と理不尽バッシング! なぜ母親だけが責任を問われるのか
小島慶子が専業主夫の夫に「あなたは仕事してないから」と口にした過去を懺悔!“男は仕事すべき”価値観の呪縛の強さ
人気記事ランキング
カテゴリ別ランキング
社会
人気連載
アベを倒したい!
ブラ弁は見た!
ニッポン抑圧と腐敗の現場
メディア定点観測
ネット右翼の15年
左巻き書店の「いまこそ左翼入門」
政治からテレビを守れ!
「売れてる本」の取扱説明書
話題のキーワード