「経験はありません。処女です」…幻冬舎社長・見城徹との枕営業疑惑をかけられたNMB48須藤凜々花の返しがスゴい!

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NMB48公式サイトより


 NMB48の最新シングル「ドリアン少年」のセンターに抜擢され、先月からはCSのTBSチャンネル1で冠番組『NMB48須藤凜々花の麻雀ガチバトル!りりぽんのトップ目とったんで!』も始まり、注目度急上昇中の須藤凜々花。そんな彼女が、8月18日の深夜、最近の成功を妬むアンチのファンに対してツイートした文章が大変な話題となった。

〈バカを見たって枕ぽんと言われたって正直でいますぜ。一生懸命、美しい嘘で塗り固めて生きたってどうせ死ぬんだから。経験はありません。処女です〉

 処女アピールをするアイドルは多いが、まさかの「処女です」宣言! しかもアイドルにとってタブーとされる「枕営業」についてまで自ら持ち出してみせたのだ。

 現役の48グループ所属メンバーから「処女」「枕」といった直接的過ぎるワードが出てきたことに驚きが隠せないが、ここで彼女が「枕」という言葉を用いて指しているのは、先日当サイトでも報道した、幻冬舎代表取締役社長・見城徹との関係についての噂なのは間違いない。

 彼女が一気に注目を集めたきっかけとなった見城徹との出会いについて、事情に詳しくない方のために軽くおさらいしてみたい。事の始まりは、2014年10月、見城の行なっているトークアプリ755に須藤が「私は人生に意味は無いと考えています。決して悲観的に捉えている訳ではなくて、人生に意味は無いんだから好きなように生きようぜ!というような風味です。たかが17年しか生きていない小娘の意見なのですが、見城先輩は人生についてどうお考えですか」(原文ママ)とメッセージを送ったことだった。

 これを境に見城は齢64歳にして、あっさりと須藤凜々花に陥落。ヤスパースやJ.S.ミルを好み、「将来の夢は哲学者」と語る彼女の魅力にメロメロ。終いには「あの初々しさが堪りません。命の美しさを感じます。オリジナリティの塊です。NMBのみならずAKBグループの革命児になる気がします」と発言するほどに……。

 この後、運営からの強烈な須藤凜々花ゴリ推しが始まり、本稿冒頭にあげた、センター起用や、冠番組のスタートといった攻勢が始まる。最近は彼女の本の出版計画も決まった。出版元はもちろん幻冬舎である。

 それまではさほど注目度も高くなかった彼女が、見城徹とのやり取りを始めて以降一気に色々な仕事が舞い込みだしたことに、ファンたちがこの流れを“枕によるゴリ推し”と揶揄する気持ちも分からなくはない。事実、彼女と同じく『第1回AKB48グループ ドラフト会議』でグループに加入した他のメンバー20人のうち、AKB48の川本紗矢、SKE48の神門沙樹・惣田紗莉渚、HKT48の山本茉央がそれぞれのグループでギリギリ選抜入りするかしないかという当落線上にいるぐらいで、須藤のようにシングル曲のセンターに抜擢された人間など皆無だ。

 しかし、須藤はこの一連の枕疑惑について、鮮やかに切り返してみせたのである。それも、被害者的に弁明するのでなく、「処女です」宣言を繰り出すという攻撃的なスタイルで。実際、彼女が処女かどうかはわからないが、たしかに枕営業という単語には違和感がある。というのも、見城と須藤のやりとりを見ていると、むしろ完全に見城徹のほうが転がされている。彼女が使っているのは体ではなく、「処女です」宣言でも見せた「言葉の力」だ。

 彼女が自分をアピールする方法が群を抜いてうまく、特にインタビューやSNSでの言葉の用い方が他のメンバーを圧倒するクレバーさと面白さを備えているのもまた間違いない。

 いくつか例をあげてみよう。まず、実は須藤は今回の件の前にも「枕」という言葉を自身のSNSに登場させたことがある。今年5月、755に投稿された文章である。

〈昨日、私の母親に「最近色々大きなことが起こった」とメールしたら「いじめ?枕?」と極端でマイナスな返信がきて思わず笑ってしまいました〉

 この投稿に限らず、755での彼女の発言の自由度は高く、〈作り物の自分を愛されるより、ありのままの自分を憎まれる方がましだ〉という、アンドレ・ジッドの名言を引用した文章を投稿する一方、〈なんて言われたら嬉しい?〉というファンの質問に対し、〈かわいいね かっこいいね エロいね〉と返すなど、そのやりたい放題具合は48グループのメンバーのなかでも突出している。

 その姿勢は雑誌のインタビューでも変わらない。「EX大衆」2015年8月号(双葉社)では、最近ショートカットにした件に触れながら「カミ(神・髪)は死んで、超人になります!」とニーチェにちなんだ発言をしたり、新曲の歌詞の説明をする時も「歌詞は実存主義的で、イケメンとかブサイクよりも、その人にしかない固有性や単独性が大事だと歌っています!」といった「実存主義」という、およそアイドルのインタビューには出てこない単語を登場させたりと、普通は“面白くないもの”と相場が決まっているアイドルのインタビューのなかで、かなり目を引く存在だ。

 こういったクレバーで型破りなところが見城徹を虜にしてしまう魅力なのだと思うが、よく考えてみれば、須藤と同じように「言葉の力」を買われることで運営に“見つかり”、そして、権力者のオヤジをうまく転がすことで大成功した、全く同じパターンの先輩がいる。今年の総選挙で1位に返り咲いた指原莉乃だ。

 彼女の著書『逆転力~ピンチを待て~』(講談社)によれば、秋元康が彼女のことを認めるようになったのは、指原がブログを始めてからで、その文章の巧みさを評価した秋元康から「ブログ、面白い」というメールが突然来たらしい。

 彼女自身「ファンのみなさんや秋元さんが、私のことを「面白がってくれている」と感じたのはこの時が最初です。そう考えると、すべての始まりはブログだったんだと思います」と綴っており、それ以降、「指原が、読者に質問しているのが面白い。ラジオの葉書職人みたいに、コーナーを作ってやってみたらどう?」といった、放送作家出身者らしい懇切丁寧なアドバイスが秋元康から送られるようになったとのエピソードも語られている。

 この話、須藤のケースとそっくりではないだろうか? もちろん、高学歴とかそういうことではなく“知”をリスペクトするという真新しいアイドルコンセプトを打ち立てた須藤だからこそ、インテリ女性に弱い見城徹の心を射抜いたのだろうし、指原のキャラ立ちとはすこし違う。だが、指原は秋元康をうまく転がして成り上がっていったのはご存知の通り。そう、須藤と指原に共通するのは、「言葉」の力なのだ。

「言葉の面白さ」で運営の“推し”を勝ち取り出世していくことは何も悪いことではないし、SNS全盛のいまの時代、その能力はアイドルにとってもっとも大事なスキルといえる。ただカワイイだけじゃなく、言葉でファンを掴み、オヤジをも手玉に取る……。一方的に消費されることを拒み、自らの発信力でのし上がっていく彼女たちの姿は、ある意味、小気味いいものである。
(新田 樹)

最終更新:2015.09.05 08:07

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