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やっぱりサイコパス! 安倍首相の安保法制トンデモ発言ランキング〈第10位〜第5位〉
衆議院議員安倍晋三公式サイトより
昨日、衆議院特別委員会を強行採決により通過した安保法案。本日も衆院本会議での可決が決定的で、60日ルールを考えると、成立は避けられそうにない。
だが、それでもまだ望みはあるはずだ。昨晩、国会前には6万人もの国民が集まり、戦争法案反対の声を上げたが、この法案がいかにでたらめで、安倍晋三という男がいかに危険であるかをもっともっと認識して、この暴挙に対してさらに多くの人が怒りを表明すれば……。
ということで、その材料を提供しようと、安倍首相が安保法案について行ってきた発言を、改めて集めてみた。
すると、決めつけ、嘘、ごまかし、スリカエ、レッテル貼り、そして独裁者の本音丸出し、といったトンデモ発言のオンパレード。正直、ずっと安倍首相の言動をチェックしてきた本サイトでもここまでキてるのか……と思わざるをえなかった。
とりあえず、ワースト10を選んでランキング形式で紹介するので、ぜひ読んでみてほしい。まずは前編、10位〜5位を発表しよう。
★第10位 「私も丁寧に説明して(国民の)理解が進んできたと思う」
(7月13日、自民党役員会で)
■2日前には「理解は進んだ」と言っていた! 場当たりで嘘をついても無反省のサイコパス■
衆院特別委での強行採決が行われた昨日、安倍首相は安保法案について「国民の理解が進んでいないのも事実だ。理解が進むように努力を重ねていきたい」と述べた。だったら強行採決するなよ!と全員がツッコんだと思うが、そんなことを言っても安倍首相には通用しないだろう。そもそも、この男は2日前の13日、党役員会で「私も丁寧に説明して(国民の)理解が進んできたと思う」と言ってのけていたのだ。各社世論調査で、安倍政権が法案を十分に説明しているかという設問に対して“不十分”という回答が軒並み8割を超えているのに、平気でそんな嘘をつく。
で、それを批判されると、罪悪感皆無でシレッと前言撤回。それでいてまったく矛盾する強行採決を行う。常識では理解不能の行動、まさにサイコパスだ。きっと、安倍首相の言う「国民」とは、彼の脳内で都合よく想像された存在にすぎないのだろう。
★第9位 「言えば政策の中身をさらすことになる」
(6月17日、民主党・岡田克也氏との討論で)
■説明放棄は当たり前! 北朝鮮ばりの秘密主義を目指していることがあきらかに■
「総合的に判断する」「一概に申し上げることはできない」という台詞など、国会で説明責任を放棄しまくった安倍首相。
しかし、なかでもひどいのは、6月17日、民主党・岡田克也代表との党首討論での発言だ。岡田代表から武力行使の前提となる「存立危機事態」の具体例について繰り返し質問されると、対する安倍首相は「そういうケースで私が述べていくということは、(他国に)政策的な中身をさらすことになる。国際的にもそんなことをいちいち述べている海外のリーダーはほとんどいない」と反論したのだ。
おい、そんなわけないだろ。本当は自国の国民に言えない目論見があるからなのに、平気でこういう言い逃れをする。やっぱりサイコパスである。
しかも、言うに事欠いて、政策の中身を語る海外のリーダーなんていないだと? 逆だろう。リーダーが政策の中身を国民に説明するのは民主国家としての最低限の義務で、それをしていないのは、どこかの独裁国家だけだ。それとも、安倍首相は日本を北朝鮮のような政治体制にしたいのか。
★第8位 「『安倍晋三は生意気なやつだから今度殴ってやる』という不良の人たちがいる」ほか
(7月7日、ネット番組で)
■ヤンキーにからまれたら、戸締りすれば泥棒が……反知性主義的喩え話が止まらない■
「国民に理解を求めるため」などといって、計5日にわたって自民党のネット番組に出演した安倍首相。その模様は「ニコニコ生放送」でも中継されたが、唖然としたのは、彼が持ち出した集団的自衛権のたとえ話だ。
「『安倍晋三は生意気なやつだから今度殴ってやる』という不良の人たちがいる」
「例えば私の友達のアソーさんという人が、『俺はけんかが強いから、一緒に帰って守ってやるよ』と言って(略)私の前を歩いてくれている。そこに3人くらい不良が出てきて、いきなりアソーさんに殴りかかった。(略)私はアソーさんと一緒に、この人たちに対応する。私もアソーさんをまず守る」
戦争をヤンキーの喧嘩にたとえるって、これ、一国の首相の語る言葉なのだろうか。そもそも、国と国との関係は何より経済的な問題が大きな影響をもっており、こんなに単純化できるはずもない。
他にも「一般のご家庭でも戸締りをしっかりとしていれば泥棒や強盗が入らない」など、とにかくレベルの低いたとえ話で、国民をごまかそうというのが見え見えなのだ。
いや、待てよ。もしかしたら、国民をごまかそうとしているんじゃなくて、安倍首相は本当に国際政治をヤンキーの喧嘩と同じだと思っているのかもしれない。
だとしたら、本気(マジ)でヤバいぜ、アベちゃん!?
★第7位 「では危機が起こらないと言えるのか」
(5月27日、維新の党・松野頼久氏との答弁で)
■ガキンチョか! 痛いところを突かれると逆ギレ・逆質問して遁走するという手口■
安倍首相の「丁寧に説明する」は完全にポーズだけだ。5月27日の衆院特別委で、維新の党・松野頼久代表の「法改正をしなくてはならない相当な危機が迫っているのか」との質問に、安倍首相は「では危機が起こらないといえるのか」と逆質問。社会言語学者の東照二・立命館大学教授は、毎日新聞紙上で「この逆質問は『あなたとは価値観を共有しない』と相互理解を拒む姿勢の表れです」と解説しているが、それにしても、異様に子供っぽい逆ギレである。しかも安倍首相は、「どういう危機になるか個別的に申し上げられない。(言うことは)むしろ無責任ではないか」などと、無茶苦茶な答弁を続けている。
「無責任」なのはどっちか、それこそ小学生でもわかるだろう。
★第6位 「今まで自衛隊に死傷者が出ていなかったかのごとくの認識ですが、それは違いますよ」
(5月27日、特別委での民主党・大串博志議員との質疑で)
■議論のスリカエお手のもの 事故での自衛隊死者と戦死を意図的に混同させる■
安保法制成立で飛躍的に増大する自衛隊員の“戦死”リスク。だが、安倍首相は、これまでも「死傷者」はいたと突っぱねる。「今までにも1800名の自衛隊員の方々が、様々な任務等で殉職をされておられます」(5月14日閣議決定後の会見)。だが、これらの「殉職者」の大半は任務中の事故によるものだ。戦闘で殺害された隊員は、戦後70年、ひとりもいない。事故で死ぬのと戦死するのとでは性質がまるで異なるし、常識的に考えれば、これまで任務中・訓練中の事故で亡くなっていた人数に加えて、自衛隊員が戦死する可能性が増すのだから「殉職者」の数は確実に増える。卑劣な論理のスリカエ以外のなにものでもない。
★第5位 「『秘密の会だったら何言ってもよい』なんて一言も言っていないですよ」
(6月26日、民主党・辻元清美氏との質疑で)
■そんなこと言ってない→直前に言ってた 超絶スピードで捏造認定する脅威の鳥頭■
自民党の勉強会で、若手議員や百田尚樹氏が“言論弾圧発言”を行った問題で、民主党・辻元清美議員が安倍首相の責任を追及。そのなかで、お得意の捏造認定が飛び出した。
辻元「総理は『公開で行われた会じゃない』とおっしゃった。秘密の会だったら、こういう発言をしてよいとお考えか」
安倍「『秘密の会だったら何言ってもよい』なんて一言も言っていないですよ。言ってないことを言っているかのごとく紹介し、批判されても、答弁のしようがない」
これはまっかなウソ。その直前の答弁で安倍首相は「まさにこれは党の中で、私的な勉強会の中にあって、いろいろな自由闊達な議論があります」「(百田氏が)そもそもお話しになった内容は、外に出すということは前提にしていない中において話をされた」などと発言しており、議事録にもしっかり残っている。ようするに「公開の会でないのだから追及するな」という詭弁だが、それにしても、自分の発言をものの数分間で忘れるとは……もしかしたら、数ある安倍首相の“捏造認定”のなかでもナンバーワンのスピードかもしれない。おそるべき鳥頭である。
いかがだっただろうか。多くの読者はここまで読んだだけでも、相当に唖然としたはずだ。しかし、安倍首相のトンデモぶりはこんなものではすまない。4位〜2位、そして、栄えあるトンデモ発言第1位を、同時配信しているので、そちらもあわせて読んでほしい。
(梶田陽介)
【後編はこちらから】
最終更新:2015.07.16 07:50
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