朝日新聞の現役記者が“安倍元首相の代理人”として他メディアに「ゲラ見せろ」と圧力! 政権御用『ひるおび』がコメンテータに起用

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安倍元首相を「友人」と呼び、安倍応援団そっくりのネトウヨ話法まるだしの反論

 その言い訳を読んでいると、逆に、安倍元首相と峯村記者の関係がいかに深く、「一体化」していたのかが伺えるが、あ然とさせられたのは、峯村氏が検閲の役割を引き受けた、その「理由」だ。

〈私はひとりのジャーナリストとして、また、ひとりの日本人として、国論を二分するニュークリアシェアリングについて、とんでもない記事が出てしまっては、国民に対する重大な誤報となりますし、国際的にも日本の信用が失墜しかねないことを非常に危惧しました。また、ジャーナリストにとって誤報を防ぐことが最も重要なことであり、今、現実に誤報を食い止めることができるのは自分しかいない、という使命感も感じました。〉

 大前提として安倍氏がロシアのウクライナ侵略にかこつけて言い出した「ニュークリアシェアリング」(核共有)論は、安全保障の専門家たちが揃って一蹴したように、正当性も妥当性も何もないシロモノだが、そもそも安倍氏が「酷い事実誤認の質問」と心配しているだけで、本当に「週刊ダイヤモンド」の副編集長の質問が事実誤認だったのか、インタビュー現場に立ち会っていない峯村記者には真相はわかりようもないし、不安な部分があるのなら安倍事務所が「あの質問は事実誤認だったのでは」と確認すべきだと助言すればいいだけだ。なのに、峯村記者は編集権の侵害、検閲行為を「今、現実に誤報を食い止めることができるのは自分しかいない」などと正当化したのだ。

 だが、さらに開いた口が塞がらないのは、峯村氏は自身の検閲を正当化すべく、こうも書いていることだ。

〈この時、私の頭によぎったのが、朝日新聞による慰安婦報道です。誤った証言に基づいた報道が国内外に広まり、結果として日本の国益を大きく損なった誤報でした。〉

 本サイトでは何度も指摘してきたが、朝日が2014年に誤報だと認めた日本軍「従軍慰安婦」の強制連行をめぐる吉田清治証言は、朝日だけの誤報ではない。産経や読売、毎日も吉田氏を記事で紹介しており、産経は〈被害証言がなくとも、それで強制連行がなかったともいえない。吉田さんが、証言者として重要なかぎを握っていることは確かだ〉とまで書いていたのだ。しかも従軍慰安婦の強制連行をめぐっては吉田証言以外にも元慰安婦や元兵士らの証言や史料など数々の根拠があるにもかかわらず、安倍氏と応援団は「朝日新聞が日本の誇りを傷つけて、強制連行という間違った情報を世界に広めた」と事実を歪め、吉田証言取り消しをもって慰安婦の軍関与や強制連行の事実そのものをなかったことにする世論誘導にまで使ってきた。にもかかわらず、峯村記者は安倍氏の依頼で検閲を引き受けたことを正当化するのに、ここで慰安婦報道を引き合いに出したのだ。

 しかも、峯村氏は〈「全ての顧問を引き受けている」と言ったのも、安倍氏から事実確認を依頼されていることを理解してもらうためでした〉などと開き直り、記者にあるまじき発言をおこなったことも平然と正当化。

 挙げ句、朝日がおこなった当然の調査についても、〈愛する会社からの仕打ち〉と表現して、北京特派員時代に中国当局に25回拘束されて受けた取り調べと比較し、〈強権国家の警察当局の取り調べをもある種で上回る精神的苦痛を感じるものでした〉などと記述。さらに、ここでも朝日が誤報と認めた2014年の慰安婦報道と福島第一原発事故の「吉田調書」報道を持ち出し、〈今回の取り調べでも始めに「処分」の結論ありきで、朝日新聞的な「角度をつけた」ものと言わざるをえません〉と朝日批判を展開したのだ。

「朝日新聞的な角度をつけたもの」って、安倍元首相や産経などの応援団メディア、ネトウヨたちがよく語っていることを想起させるフレーズだが、元首相の代わりに他社の編集部に検閲を要求したことを開き直るだけではなく、その自分がおこなった問題行為の調査を「朝日新聞的な角度をつけたもの」などと批判する──。峯村氏は反論文のなかで、安倍氏との「一体化」を否定し〈ジャーナリストとして致命的な誤報を阻止しようと行動〉しただけだと主張しているが、「一体化」どころか、もはや安倍氏のネトウヨ的な陰謀論までをも共有しているとしか思えない。

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