菅首相が生出演『ニュースウオッチ9』の質問に激怒し内閣広報官がNHKに圧力!『クロ現』国谷裕子降板事件の再来

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷

「国民に説明を」と繰り返されてキレた菅首相 国谷裕子のときとそっくり

 しかし、この質問に対して菅首相は「私が任命する105人について、学術会議が選考して持ってきちゃうんです。それを追認するだけなんです」などと強弁。相変わらず任命拒否の理由にまったくなっていない上に、法に則っておこなわれている学術会議側の選考・推薦を「持ってきちゃう」などと言い出す始末で、まさに滅茶苦茶だったのだが、有馬キャスターは粘りを見せ、こう畳み掛けたのだ。

「あの、多くの人がその総理の考え方を支持されるんだと思うんです。ただ前例に捉われない、その現状を改革していくというときには大きなギャップがあるわけですから、そこは説明がほしいという国民の声もあるようには思うのですが」

「多くの人がその総理の考え方を支持されるんだと思うんです」という前置きは明らかにへっぴり腰だが、それでも「国民に説明を」と食い下がった有馬キャスター。だが、この食い下がりに菅首相はキレて、冒頭でも紹介した「説明できることとできないことってあるんじゃないでしょうか」という発言を繰り出すことになったのだ。

 お読みいただいたとおり、たしかに有馬キャスターは菅首相がもっとも追及されたくないこの問題でよく食い下がった。「説明できることとできないことがある」という発言を引き出した点も評価されるべきだろう。だが、過去の政府見解から逸脱した「任命拒否の違法性」という問題や、拒否された6人が法案に反対していた学者である点から「政権に批判的な学者を排除したのではないか」という問題など、追及すべき基本的な問題を直接ぶつけることは一度もなく、ただ「国民にわかりやすい説明を」と繰り返しただけなのだ。つまり、食い下がったものの、質問の中身はかなり弱腰だったのである。

 しかし、このことこそが菅首相の逆鱗に触れたのだろう。というのも、前述した『クロ現』での国谷キャスターに激怒した際も、「国谷さんが菅さんの発言をさえぎって『しかしですね』『本当にそうでしょうか』と食い下がったことが気にくわなかった」とNHK関係者が明かしていた(「FRIDAY」2014年7月25日号)。今回、有馬キャスターは、手を替え品を替えさまざまな角度から問いただした国谷キャスターのような鋭さも、前のめりで質問するような場面もなかったが、菅首相にしてみれば、追及されたくない問題で食い下がられたことが、よほど腹に据えかねたのではないか。

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

菅首相が生出演『ニュースウオッチ9』の質問に激怒し内閣広報官がNHKに圧力!『クロ現』国谷裕子降板事件の再来のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。NHKニュースウオッチ9国谷裕子山田真貴子日本学術会議有馬嘉男菅義偉の記事ならリテラへ。

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄