林真理子が山口敬之を告発した詩織さんへのバッシングと捜査圧力を批判! でも「文春」では山口問題がタブーに

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷

“山口レイプ疑惑”が「文春」でタブーな理由とは

 さらに林氏は、今回のレイプ事件で、“上からの圧力”によって逮捕が直前に取りやめになったことを記した上で、〈それを訴えようとすると大きな力が働く。いつのまに日本は「恐怖政治」の時代になったのか。本当におっかない〉と嘆くのだ。そして、皮肉交じりにこんな恐怖感まで吐露して、原稿を締めている。

〈私もこんなことを書いていると、何かされそうな気がする。私ごときでまさか尾行なんかしてませんよね。〉 

 女性への卑劣な性暴力が、大きな力によって封印、隠蔽されることを問題にした林氏の指摘はまさに正論だが、このコラムにはもうひとつ重要な意味がある。

 というのも、山口氏のレイプもみ消し疑惑が発覚して以降、「週刊文春」では、この問題について触れることが完全にタブーになっていたからだ。

 実際、“文春砲”とまで称され、数々のスキャンダルをスクープ、世間で騒がせている問題については必ずなんらかのコミットメントをしてきた同誌だが、山口氏の準強姦疑惑については完全にスルー。不自然なくらいに触れていない。

 その理由はこの問題をライバル誌の「週刊新潮」(新潮社)がスクープしたからではない。山口敬之氏というジャーナリストと「週刊文春」が非常に密接な関係にあるからだ。

 すでに知られているように、山口氏はTBSを退社後、2016年に幻冬舎から安倍ヨイショ本『総理』を出版。安倍首相と官邸の言い分を代弁する御用フリージャーナリストとして本格的に活動を開始したのだが、実はそのきっかけをつくったのが「週刊文春」だった。

 その前年の2015年、山口氏はまだTBSワシントン支局長だったが、「週刊文春」4月2日号(3月26日発売)に韓国軍がベトナム戦争の時に慰安所を設けていたという記事を会社に無断で発表。それがきっかけでTBSを退社することになったのである。ちなみに、この記事はレイプ事件とも深い関わりがある。

「事件が起こったのは15年4月3日。山口氏はこの際、“ビザの更新のため”一時帰国したと詩織さんには説明していますが、実は『文春』記事を問題視したTBSが、山口氏から事情聴取するために一時帰国をさせていたようなんです。レイプを告発された場所のホテル代もTBSか文春かどちらかが支払っていたと思われます」(TBS関係者)

 いずれにしても、この記事によって、山口氏はTBSを退社。前述のように『総理』を出版するのだが、実はその発売日と同じ6月9日発売の「週刊文春」でも“TBSエース記者独立第1弾!”として安倍官邸をテーマにした集中連載をスタートさせているのだ。その後も参院選の内幕や福岡補選をめぐる麻生太郎と菅義偉の確執、トランプ大統領会談での内幕秘話など、1年間で18本もの特集企画を執筆している。

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

林真理子が山口敬之を告発した詩織さんへのバッシングと捜査圧力を批判! でも「文春」では山口問題がタブーにのページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。安倍昭恵山口敬之林真理子編集部週刊文春の記事ならリテラへ。

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄