宇宙工学がないのになぜ慶應…『下町ロケット』の“慶應推し”にツッコミ殺到! 半沢直樹=堺雅人が理由を暴露

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷

 ただし、今回の『下町ロケット』にかんしては、おそらく“主犯”は福澤だろう。というのも、原作では、娘はまだ中学生で物語にもほとんどからまず、反抗期だった娘が慶應理工学部を目指す、というのはドラマのオリジナルだからだ。

 いずれにしても、銀行員ならともかく、宇宙ロケット開発者まで無理やり慶應設定にしたがる母校愛って……。

 ちなみに、早稲田出身の堺雅人は、ドラマを通じて慶應出身者との「自意識」の違いをこう分析している。

〈自分が早稲田を代表するつもりはないんですが。自分の自意識を考えると、目立ちたいんだけど、わかりやすく目立ちたくなかったり、ちやほやされたいけど、そんなに表立ってちやほやしてほしくもないし、ちやほやされると逃げ出したくなる。まあ、少しというかかなり屈折した、わかりにくい自己顕示欲があるんです。そういった部分は自分でもちょっと持て余し気味(笑)。でも半沢には、それがない。“衒い”がないんです。僕の勝手なイメージだけど、早稲田には在野精神というか野党根性というか、ちょっとひねくれたところがある気がします。慶應は照れない。そう考えると、自分が慶應の人間を演じているというのは面白いですね〉(前掲書より)

「“衒い”がない」「照れない」。だからついつい「母校愛」が作品ににじみ出てしまう。そんな慶應ボーイたちのメンタリティが、視聴者の頭に「?」マークを浮かべさせた『下町ロケット』のセリフには隠されているのだ。

 次回から『下町ロケット』は、重度心臓弁膜症患者向けの人工弁の開発プロジェクトに携わる「ガウディ計画編」に突入。こちらにも「慶應」の名は登場するのか否か。注目しながら見ていきたい。

 ちなみに、先ほど述べたように慶應大学では航空宇宙工学を学ぶことは難しい。『下町ロケット』を見て感動し、「将来はロケットをつくりたい!」と夢を抱いた学生諸君は勘違いしないように。志望校はちゃんと学校案内を読み込んでから決めることをオススメしたい。
(本田コッペ)

最終更新:2015.11.17 12:00

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

宇宙工学がないのになぜ慶應…『下町ロケット』の“慶應推し”にツッコミ殺到! 半沢直樹=堺雅人が理由を暴露のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。大学本田コッペの記事ならリテラへ。

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄