森友問題で橋下と松井が今さら「国の圧力があった」…自分たちと維新議員の疑惑を隠し説明責任を放棄する卑劣

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 しかし、橋下と松井がここにきて、なぜこんな暴露をはじめたのか。足並みを揃えて同じ内容の暴露をしたということからも、このふたりが示し合わせたことは誰の目にも明らか。しかも、松井府知事は「疑惑を解消することの責任は森友学園側が負っている」と言って責任を森友学園に、橋下は「絶対に政治の力が働いてきているのは間違いない」などと責任を政府に押し付け、“自分たちは被害者”というポジションにおさまろうとしている。暴露の目的が、完全に責任逃れのためのものなのだ。

 そもそも、橋下と松井が主張するように、近畿財務局から大阪府に対して圧力があったとして、その圧力に屈して小学校の認可を出したのは大阪府だ。第三者委員会である私学審では森友学園の財政状況ならびに教育内容に疑義が呈されていたことが議事録から明らかになっているが、それが一転して認可適当という判断がなされた背景に近畿財務局からの圧力があったのなら、そうした不正を許した責任を負うのは松井府知事であることに違いはない。

 そして橋下は森友学園側からの要請を聞き、小学校設置認可の基準を緩和しろと号令をかけた張本人だ。これで被害者ヅラとは、いったいどういう神経をしているのか。

 というか、そもそも大阪府に圧力をかけたのは、国(財務省)だけなのか。近畿財務局から圧力を受けていたとしても、大阪府の私学課だけで判断できるなんてことはありえない。こんなイレギュラーな決定は、府のトップのOKがなければありえない。

 そして、いまの大阪府の幹部たちは松井府知事や維新の幹部議員の顔色をうかがい、彼らから言われればどんな無茶も通す連中で占められている。どう見ても、この決定には、維新の会の幹部議員や松井府知事の意向が働いているとしか考えられないのだ。

 実際、疑惑発覚以来、維新の会には、森友学園との緊密な関係がしばしばささやかれてきた。

 たとえば、維新から除名処分を受けた上西小百合議員は〈私が国会議員になった4年前、維新から「塚本幼稚園」を視察してその素晴らしさを広めろと命じられました〉と明かしているし、籠池泰典理事長の次男は自身のブログの職歴欄に維新の暴言王・足立康史衆院議員の「私設秘書」と明記していた(足立議員は関係を否定)。また、維新所属で大阪市議だった村上栄二氏も2012年に自身のブログで塚本幼稚園を守るために市役所へ抗議を行ったことを得意気に報告している。

 他にも、維新のさまざまな府議や市議が森友学園と関係をもち、府に働きかけをしていたことが発覚している。

 さらに、橋下自身にも森友学園との接点が浮上している。既報の通り、橋下の後援会長の夫であり、橋下が特別秘書に抜擢し次期衆院選で維新から出馬予定の男性の父親に対し、塚本幼稚園の元PTA会長が口利き依頼をしていたのだ。

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