籠池、稲田、小藪が絶賛! 安倍政権が復活狙う「教育勅語」の正体(後編)

籠池や稲田が持ち出した「教育勅語」の現代語訳は“偽物”だった! 作成したのは元生長の家シンパ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷

 この教育勅語の現代語訳もそのゴリゴリ右派の佐々木が、教育勅語を復活させるために意図的に天皇や皇室の部分を隠したマイルドな訳をつくり、それを発表したと考えられる。

 実際、佐々木は『甦る教育勅語』のまえがきで「今日となっては、政府による正式復活は、悲しいかな不可能に近いだろう。だから、せめてわれわれ民間人の手によって、日本人の心の中に、在りし日の栄光と、権威を復活したいと念じるのであって、それが本書の目的」とつづっている。

   しかし、議員引退後の佐々木は、評論、著述活動をしていたとはいえ、世間的には有名な存在ではなかったし、高い学術的見識があったわけでもない。著書も自費出版らしきものがほとんど。なぜそんな人物の、自費出版本に載っているだけの訳文がここまで広まっているのか。

 日本近現代史研究者の長谷川亮一氏はこの「国民道徳協会」訳の流布について、「発表直後に明治神宮発行のパンフレットに広く知られることになったのみならず、一九七九年頃からの神社本庁・「日本を守る会」等を中心とした教育勅語キャンペーンにおいても広く採用され、あたかも定訳であるかのような扱いを受けることになった」と日本思想史研究会で報告している。

「日本を守る会」というのは、1973年に発足した、明治神宮、生長の家などが中心となって運営していた宗教右派団体で、日本会議の前身。そう。このインチキな訳文の普及には、あの日本会議につながる人脈が介在していたのだ。

 しかも、その関係はたんに普及に協力したというレベルではではない。問題の訳を作成した佐々木はもともと、「生長の家」創始者の谷口雅春と非常に近い関係があった。現在の日本会議の中心に、谷口雅春の極右カルト路線に心酔していた「生長の家」元信者たちが入り込んでいることは有名だが、佐々木はその頃の生長の家がつくった右翼組織「日本青年協議会」の機関紙『祖国と青年』にもたびたび登場している。さらにさかのぼると、生長の家の出版部門である日本教文社から本を出版。その中で「尊敬する谷口雅春先生」と記したこともある。谷口雅春のほうも明治憲法の復元を主張する著書『私の日本憲法論』のなかで、佐々木の著述を引用している。

 さらに、両者の関係を裏付けるのが、「道義国家」という言葉だ。前述したように、この言葉は教育勅語の原文には一切該当箇所がないにもかかわらず、国民道徳協会の現代語訳に唐突に出てくる。「道義国家」という言葉自体は、戦前、軍部のクーデターにも関与したアジア主義者・大川周明が生み出したものだが、谷口雅春はじめ生長の家関係者は、戦後、侵略戦争や、国民の人権制限を正当化する大義名分としてこの言葉をしきりに使っていた。そして、いまも日本会議まわりの連中が使う典型的なタームとなっている。

 たとえば、日本会議会長の田久保忠衛は2016年7月13日の日本外国特派員協会での会見で「道義国家を目指す」と語り、外国人記者たちは意味がとれず困惑する一幕があった。また神道政治連盟も「世界から尊敬される道義国家、世界に貢献できる国家の確立」を掲げている。そして、極右路線時代の生長の家の思想に心酔している稲田防衛相も先述したように、この言葉を国会答弁で持ち出した。

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着芸能・エンタメスキャンダルマンガ・アニメビジネス社会カルチャーくらし教養

籠池や稲田が持ち出した「教育勅語」の現代語訳は“偽物”だった! 作成したのは元生長の家シンパのページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。エンジョウトオル小籔千豊教育勅語稲田朋美籠池泰典の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
いいね! 数
1 昭恵夫人がヘイト運動家にメッセージ
2 俳優・宍戸開が真っ当な安倍批判を連発
3 宮崎駿が『永遠の0』を酷評
4 下村博文がセクハラ被害記者に「犯罪」攻撃
5 羽生結弦パレードに和田政宗ら右派勢力が
6 「安倍はトランプに捨てられた」と海外で酷評
7 元家族会の蓮池透が「安倍は嘘つき」
8 財務省の矢野官房長がテレ朝に圧力
9 松本人志『ドキュメンタル』のセクハラ
10 キムタク・マツコ共演の裏で中居が…
11 たけし独立に沈黙の文春に林真理子が「忖度か」
12 日本会議から勧誘の電話!会話を公開
13 安倍の嘘つきは小学生時代からだった
14 柳瀬秘書官が「安倍命の官邸についていけない」
15 首相案件文書に安倍首相と加計理事長の相談が
16 りゅうちぇるの意見が真っ当すぎる!
17 長尾敬、杉田水脈…安倍チルがセクハラ暴言
18 セクハラ被害のテレ朝記者に卑劣個人攻撃
19 AKB48「Teacher Teacher」に批判の声 
20 セクハラかばう麻生財相の女性蔑視発言
1林芳正文科相に関する記事の削除とお詫び
2セクハラかばう麻生財相の女性蔑視発言
3羽生結弦パレードに和田政宗ら右派勢力が
4安倍首相が大阪でやらせ応援プラカード
5村田諒太が安倍政権の国民栄誉賞に異論
6柳瀬秘書官が「安倍命の官邸についていけない」
7「安倍はやめろ」抗議デモが国会前を埋め尽くした
8加計獣医学部講義で小川榮太郎のデマ本が
9下村博文がセクハラ被害記者に「犯罪」攻撃
10財務省の矢野官房長がテレ朝に圧力
11柳瀬秘書官、安倍、加計が一緒にゴルフ
12「安倍はトランプに捨てられた」と海外で酷評
13財務省・福田次官のセクハラ否定がヒドい
14長尾敬、杉田水脈…安倍チルがセクハラ暴言
15柳家小三治「総理いつまでやってんだ」
16田崎史郎が「僕“でさえ”会ってると思う」
17昭恵夫人がヘイト運動家にメッセージ
18上念司もケントと同様、加計の客員教授
19セクハラ被害のテレ朝記者に卑劣個人攻撃
20高畑勲監督が「日本の侵略戦争」を問うた幻の映画企画