横田一「ニッポン抑圧と腐敗の現場」⑥

“釣り好き”松方弘樹はマグロの乱獲規制を訴えていた! 犯罪的な漁法の味方をする安倍ら自民党政治家を批判

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釣りを趣味としていた松方弘樹は晩年マグロの乱獲規制を訴えていた(撮影:陣内雅義)。

「マグロ問題なら事務所を通さなくていい!」と言って携帯番号を教えてくれた松方弘樹さんが1月21日、脳リンパ腫で死去した。昨年2月に入院した松方さんが心残りにしていたに違いないのが、マグロの危機的状況だ。マグロ群を一網打尽にする乱獲漁法「巻き網漁」が放置されている規制の甘さに、松方さんは怒り心頭に発していたからだ。

 2009年11月22日、山口県萩市の離島・見島。300kgを超えるマグロを釣り上げた松方さんが宇津港に戻ってきた。早速、釣ったばかりのマグロが計量器にかけられ、325キロと判明。そして築地市場に空輸されたマグロは約437万円で競り落とされ、テレビでも大きな話題にもなった。

 しかし松方さんが巨大マグロとの“格闘(ファイト)”を終えた当夜、マグロ一本釣りの師匠である元漁民の佐々木敦司さん(故人)と語り合ったのは「乱獲漁『巻き網漁』を規制すべし」ということだった。

「人間の力で釣り上げるマグロ一本釣りは十分に大きく育った高付加価値のマグロだけを獲る。マグロの漁獲量を減らさない効果があり、水産資源に優しい“エコ”な漁法なのです。それに比べて産卵期の魚や小さい魚を根こそぎ獲る『巻き網漁』は魚の枯渇につながる乱獲漁法。30か国以上で釣りをしてきましたが、規制が厳しい国では魚が獲れますが、乱獲を放置している国では魚が枯渇していた。日本も海外並みの規制強化をすべきなのです」

 こう訴えた松方さんが問題視していた「巻き網漁」とは何か。水産資源問題に詳しい勝川俊雄・東京海洋大学准教授はこう話す。

「巻き網漁は数百メートル以上の網を広げ、その中の魚を種類や大きさにかまわず、一網打尽にする漁法です。最新鋭の魚群探知機を使った巻き網船が、夏場に産卵で海面近くに上がってくるマグロの魚群を待ち構え、一網打尽にする乱獲を始めたのが10年以上前の04年。それまであまり獲られることがなかった産卵期のマグロが大量に獲られることになったのです」

 産卵期のマグロ漁獲の開始は、巻き網漁の拠点である境港(鳥取県)の水揚げ量増加をもたらした。それまで年間500トン程度だったが04年に1700トンに急増、その後5年間は2000トン前後で推移した。しかし翌年から1000トン以下に激減。資源枯渇の兆候がすぐに出始めたのだ。

 しかし産卵期のマグロは市場価値が低く、巻き網船にとっては「夏場の小遣い稼ぎ」にすぎない。築地市場の仲買人が巻き網漁のマグロを買わなかったこともある。それなのに、将来のマグロ資源を食いつぶすこの「巻き網漁」に厳しい規制はかからず、現在に至っているのだ。

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