安倍政権の打ち出したプロパガンダ映画計画を是枝裕和監督は危惧していた!「映画が日本に利用されている」

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言論活動も精力的に行っている是枝監督(画像は『世界といまを考える 3』PHP文庫)

 先日も本サイトで報じた、政府が国策映画事業に乗り出そうとしている問題。

 1868年の明治維新から150年の節目となる2018年に実施する記念事業として、明治期の国づくりなどを題材とした映画やテレビ番組の制作を政府が支援することを検討しているというのである。菅義偉官房長官はこれに関し、「大きな節目で、明治の精神に学び、日本の強みを再認識することは重要だ」とコメントしている。

「明治期の国づくり」限定で国が金を出すのは、言うまでもなく、明治の日本を「伝統」などと嘯き、戦後民主主義を否定すること。こういった思想を映画やドラマにまぶすことで、「改憲」への世論形成の後押しにしようと考えているのは明白だ。

 この国を戦前に回帰させようとする安倍政権とその背後の極右勢力が企画したプロパガンダ映画計画には多くの批判的な声が寄せられているわけだが、実は、こういった事態に対して以前から示唆的な発言をしていた人物がいた。

『誰も知らない』、『そして父になる』、『海街diary』などを監督し、海外の映画祭での受賞経験ももつ是枝裕和氏だ。是枝監督は日本の映画産業のシステムが監督などのクリエイターにとって著しく不公平な制度になっており、それが製作費の資金調達や作品内容のコントロールにも悪影響を及ぼしているということを常々訴え続けていることでもよく知られているが、そういった話題のなかで、国が映画産業を支援することの危うさを語っていた。

 たとえば、昨年9月には、ウェブサイト「Forbes JAPAN」のインタビューで、東京国際映画祭(昨年10月に開かれた第29回東京国際映画祭のオープニングセレモニーには安倍首相も出席している)の立ち位置を問題視しつつ、「国・政府」と「映画」の距離感の大切さを訴えていた。

「残念ですが、東京国際映画祭はいまだ「日本映画を売り込む場所」という認識が強い。国威発揚としてオリンピックを捉えるのとまったく同じです。「映画のために」「スポーツのために」と考える前に、「日本のために」を考えてしまう、その根本の意識から変えていかないと、映画祭もオリンピックも本当の意味での成功は成し得ないと僕は思う。
 助成も同じで、たとえばですが「国威発揚の映画だったら助成する」というようなことにでもなったら、映画の多様性は一気に失われてしまう。国は、基本的には後方支援とサイドからのサポートで、内容にはタッチしないというのが美しいですよね。短絡的な国益重視にされないように国との距離を上手に取りながら、映画という世界全体をどのように豊かにしていくか、もっと考えていかなければいけないなと思います」(16年9月1日付)

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