人気作家たちは永遠の敵「〆切」にどう苦しみ、どう対応したのか? 逃亡、言い訳、謝罪、逆ギレ、開き直り…

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
shimekiri_161101.jpg
『〆切本』(左右社)

「仕事」とは〆切や納期との戦いであり、それはどんな職種でも同じことなのだが、数ある仕事のなかでも特にその戦いが壮絶なもののひとつが作家である。そんな作家たち約90名が綴った〆切破りの言い訳を集めた『〆切本』(左右社)が最近出版され話題を呼んでいる。

 作家という人種はとにかく「〆切」を恐れる。それはどんな大作家であろうと例外ではない。筒井康隆と吉行淳之介は本書におさめられた対談のなかで、〆切に対する恐怖のあまり、〆切に追いやられる夢を見ることがよくあると語り合っている。

 まず、筒井の見る夢はこんな具合だ。夢のなかで彼は、作家であり大学生であるという設定になっている。そして、こんな悪夢を見るのだと言う。

「作家で原稿を書いていて、締切に追いまくられて、そのために大学に行けないわけです。出席日数が足りなくて落第しそうになる。さあ大変だというんで、親爺におそるおそる相談するんですがね。また一年落第しそうだというと、普段なら怒るはずの親爺が怒らない。まあ落第しても、いまのお前なら原稿料で一年分くらいの学費は払えるだろう(笑)。……確かにその通りだと思って、ホッとするわけです」

 また続けて、こんなシュールな夢も見ると語る。

「締切に追われているときの、原稿を書いている夢。原稿用紙のマス目の数が明らかに違うわけですよ。縦二十字以上、横を見たらワアッと何十行もある(笑)。それをあしたまでに二十枚、というのはこわいです。ぼくは原稿用紙の枚数を稼ぐ方法なんていって、自家製のマス目の少ない原稿用紙を作ればなんてことを考えたりしているから、夢で逆にバチが当たるんだな(笑)」

 その一方、吉行淳之介もこんな夢を見ると語っている。

「自分がなぜかオーストリアにいて、突然週刊誌の連載小説をやっていたはずだということを思い出すんだけれども、もうどうしようもない。これから航空便で送るにしても、なに書いていたか、続きがよくわからない(笑)。これは苦しいね」

 作家がこれだけ〆切を恐れるのは、もちろん、原稿をめぐって編集者との攻防があるからだが、原稿を催促する編集者に対して作家はどのように対処するのか。ここでどんな言い訳を並べるかに、その作家の個性がよく表れる。

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

この記事に関する本・雑誌

新着芸能・エンタメスキャンダルマンガ・アニメビジネス社会カルチャーくらし教養

人気記事ランキング

総合
いいね! 数
1 恩田陸が新作小説でナショナリズム批判
2 小林よしのりが国会で共謀罪に反対
3 グッディ高橋克実が北朝鮮危機で本音
4 今村更迭は、安倍首相に謝罪させたから
5 葵つかさが「松潤とは終わった」と
6 籠池氏と財務省の面談音源が明らかに
7 ガンバ大阪「ナチス旗」問題を取材検証
8 ブルマーが強制された意外な理由とは
9 辞任!今村復興相の差別的本質は最初から
10 室井「安倍を倒せ」に山本太郎の答えは
11 安倍政権の独裁国家並み情報隠蔽やり口
12 オザケン父と息子の鋭すぎる権力批判
13 講演で稼ぐネトウヨ文化人のビジネス
14 元タカラジェンヌが告白した性的虐待
15 自衛隊とカールビンソン共同訓練の裏
16 国谷裕子がクロ現降板の舞台裏を告白!
17 稲田が自衛隊と米空母の訓練を秘密に
18 秋篠宮家の料理番がブラック告発
19 玉川徹に自民議員が共謀罪の正体を
20 恵俊彰が田崎史郎を「政権の代弁者」と
PR
PR
1玉川徹に自民議員が共謀罪の正体を
2オザケン父と息子の鋭すぎる権力批判
3「週刊女性」が「共謀罪」を大特集
4室井「安倍を倒せ」に山本太郎の答えは
5ペギー葉山が遺した安倍政権批判の言葉
6安倍が北朝鮮危機煽りつつ桜を見る会
7キノコや筍を採るだけで共謀罪
8講演で稼ぐネトウヨ文化人のビジネス
9森友国有地取引で財務省主導の証拠が
10籠池氏と財務省の面談音源が明らかに
11安倍政権の独裁国家並み情報隠蔽やり口
12安倍政権が関東大震災・朝鮮人虐殺を
13稲田が自衛隊と米空母の訓練を秘密に
14今村更迭は、安倍首相に謝罪させたから
15「共謀罪」にアジカン後藤らが反対の声
16グッディ高橋克実が北朝鮮危機で本音
17北朝鮮危機の最中に安倍はフィットネス
18有村治子議員がNHKに言いがかり
19三回忌を迎えた愛川欽也を偲ぶ!
20安倍政権が自衛隊の対北武器使用指針
PR
PR

人気連載

アベを倒したい!

室井佑月

室井佑月が斎藤貴男と「共謀罪」を徹底批判!「安倍政権に逆らう人が片っ端から逮捕される」

アベを倒したい!

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄

"体育会系相田みつを"松岡修造は本当に「ブレない男」なのか? 年を追うごとに変わっていく修造語録を読み解く

「売れてる本」の取扱説明書

ネット右翼の15年

野間易通

高市早苗はいかにして"ネオナチ"と出会ったか

ネット右翼の15年

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

戦争を放棄せよ! 軍事力がなくても侵略と闘う方法はある、自由のために闘える!

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」