こじき百科、職質集、性器図鑑…『ベスト珍書』著者が選ぶ本当にヤバい本5冊

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
bestchinsho_01_141101.jpg
『ベスト珍書 このヘンな本がすごい』(中公新書ラクレ)

『ベスト珍書 このヘンな本がすごい』──書名は「ベスト新書」と「このミステリーがすごい!」のパロディだが、珍書編集者、そして珍書ウォッチャーを自任する筆者が思わず仰け反った「ヘンな本」を百冊紹介したものである。オカルトや超常現象を扱った「トンデモ本」や、部数が少なかったり、入手が困難な「稀覯本」、あるいはウケを狙った「サブカル書」などはなるべく排除し、一見マジメな目的で執筆されているが開いてみるとビックリ仰天してしまったり、思わず失笑してしまう学術書や専門書、資料集を100冊紹介している。「意図せざる珍」という意味では、「イグノーベル書」の様なものといってもいいかもしれない。

 さて、今回の記事ではその『ベスト珍書』の著者である私が、この本で紹介した中でも特にヤバイと思った「ベスト・オブ・ベスト」、いや「ベスト・オブ・ワースト」と言っても良い究極本を5冊紹介しよう。これらの本は中身のヤバさから社会的に物議を醸したり、閲覧注意度数が高く、軽々しい気持ちで見ると激しく後悔する本など、いずれも日本の出版史上に残る究極本だ。

●『誰にでもできる職務質問 職質道を極める』(相良真一郎、神戸明・編著/立花書房)

 現役警察官による職務質問テクニック集。「暴力団員を職務質問しているときの私は、正に「すごく生き生きわくわく」しているのが感じられ、私の身体、細胞が喜んでいるという感覚にとらわれていたのです」や「慣れてくると、暴力団員を発見すると、「宝箱」に見えてしまいます。(中略)何が出てくるか、「蓋を開けてのお楽しみ」といった感じなのです」「自宅に帰り風呂に入っているとき、あるいは夕食をとっているとき、「遂に自分も覚せい剤を検挙できるようになったんだ。」と喜びが何度も何度も込み上げてきたのを覚えています」など、人間味溢れる赤裸々な言葉で記されている。犯罪者に対して手の内を明かして良いのかと問題視され、現在では警察官が所属先を明記した上で直接出版社から購入する以外に入手不可能になってしまった。続編の『誰にでもできる職務質問2』は国会図書館にすら蔵書されていない。同社の類書の『地域警察官のためのわいせつ事犯の初動措置要領』等も一般的に購入不可能の処置が取られてしまった。


●『流出「公安テロ情報」全データ イスラム教徒=「テロリスト」なのか?』(第三書館)

 インターネットに流出してしまった、公安警察がテロリストとしてマークしていた、在日イスラム教徒の顔写真や住所など個人情報をそのまま印刷して本にしてしまったもの。それだけでなく、公安警察の氏名や顔写真、住所や電話番号はおろか、実家の住所や家族構成、子どもの名前までも記載した前代未聞の内部資料暴露本。案の定、人権侵害なのではないかと抗議の声が上がり、ただちに裁判所から出版差し止めを命じられた。その後、多くの部分を黒塗りにした第二版を刊行したが、それも間を置かずして差し止められ、現在では中身をほぼ全て黒塗りにした第三版しか販売されていない。国会図書館でも第一版、第二版は閲覧制限が掛けられている。表現の自由とプライバシーとの兼ね合いや、国家権力による特定の宗教信者のテロリスト視など、様々な視点から物議を醸した問題作。

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

この記事に関する本・雑誌

ベスト珍書 - このヘンな本がすごい! (中公新書ラクレ)

新着芸能・エンタメスキャンダルマンガ・アニメビジネス社会カルチャーくらし教養

人気記事ランキング

総合
いいね! 数
1 共謀罪強行採決もまだ希望はある!
2 加計に利権独占させた安倍政権の手口
3 官邸が文科省前次官の実名証言ツブし
4 国連報告者から安倍に共謀罪批判文書
5 松本人志が「冤罪あっても」共謀罪支持
6 『ゴジラ対ヘドラ』坂野監督の死を悼む
7 安倍が朝日の加計学園報道をテロ認定!
8 葵つかさが「松潤とは終わった」と
9 共謀罪成立で横浜事件の恐怖が再び
10 江角もハマった恐怖のママカースト
11 室井佑月が共産党に「ネトサポつくれ」
12 村上春樹が「歴史修正主義と闘う」宣言
13 室井佑月が共産小池晃と安倍答弁を分析
14 報ステ後藤謙次の安倍批判がキレキレ!
15 スノーデンが警鐘鳴らす日本の監視体制
16 秋篠宮家の料理番がブラック告発
17 加計学園疑惑に決定打、安倍側近が圧力
18 佐野元春が共謀罪反対「治安維持法だ」
19 加計学園総帥が「首相の後ろ盾ある」
20 玉川徹に自民議員が共謀罪の正体を
PR
PR
1報ステ後藤謙次の安倍批判がキレキレ!
2『あさイチ』が基地に苦しむ沖縄を特集!
3松本人志が「冤罪あっても」共謀罪支持
4共謀罪が衆院委員会で強行採決の暴挙
5加計学園「総理の意向」文書は本物!
6佐野元春が共謀罪反対「治安維持法だ」
7安倍が朝日の加計学園報道をテロ認定!
8加計学園疑惑に決定打、安倍側近が圧力
9 共謀罪に周防監督らも猛反対の声
10安倍の9条加憲は日本会議幹部の発案
11室井佑月が共産小池晃と安倍答弁を分析
12室井佑月が共産党に「ネトサポつくれ」
13加計に利権独占させた安倍政権の手口
14官邸が文科省前次官の実名証言ツブし
15共謀罪強行採決もまだ希望はある!
17ガンダム“生みの親”が安倍首相批判!
18水木しげるが50年前に書いた文章が発掘
19安倍の改憲で高等教育無償化はまやかし
20国連報告者から安倍に共謀罪批判文書
PR
PR

人気連載

アベを倒したい!

室井佑月

室井佑月が斎藤貴男と「共謀罪」を徹底批判!「安倍政権に逆らう人が片っ端から逮捕される」

アベを倒したい!

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄

"体育会系相田みつを"松岡修造は本当に「ブレない男」なのか? 年を追うごとに変わっていく修造語録を読み解く

「売れてる本」の取扱説明書

ネット右翼の15年

野間易通

高市早苗はいかにして"ネオナチ"と出会ったか

ネット右翼の15年

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

戦争を放棄せよ! 軍事力がなくても侵略と闘う方法はある、自由のために闘える!

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」