吉村知事が“批判逃れ”に必死! 明石市長への反論では病床問題をスルーし私権制限にスリカエ、援軍の橋下徹と宮根誠司は“同情作戦”

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明石市長の批判「病床が確保できていない」という部分をスルーして「私権制限」問題にすり替えた吉村知事

 この吉村知事の発言に対しては、兵庫県明石市の泉房穂市長が「(病床)確保に約1年間努力をしてこなかった知事のせいだ」「病床が確保できていないのに、私権制限はやってはいけない。政治家の責任放棄で、失格だ」「吉村知事は有害だ。辞めてほしい」と厳しく批判をおこなったが、まさにそのとおりとしか言いようがない。

 しかし、泉市長による、このぐうの音も出ない正論に対しても、吉村知事は「私権制限については、僕はやっぱり議論すべきだと思う」と言い、こう噛み付いたのだ。

「(日本では私権制限の議論が)タブー視されているが、諸外国では感染を抑えるためには一定程度、個人の自由は制限する必要はあると。(中略)ここを僕はしっかりと議論すべきだと思う」
「私権制限はしないという前提でいまきているが、本当に感染症対策として、社会の安全を守るために適切なのかということを、きちんとやっぱり逃げずに議論すべきだ」

 泉市長が批判したのは、「病床確保」という知事の仕事もやらずに私権制限を言い出すなどもってのほかだ、ということだったのに、吉村知事は病床確保という自身の責任問題はすっ飛ばして「私権制限の議論がタブー視されている」などと言い、「個人の自由を制限することを逃げずに議論すべき」と私権制限の是非に話をすり替えるのだ。そういうところが「政治家の責任放棄」「有害だ」と指摘されているというのに、である。

 しかも、この吉村知事の醜い話のすり替えに援軍が動き出した。言わずもがな、吉村知事の後ろ盾である橋下徹氏だ。橋下氏は自身のTwitterアカウントにこんな投稿をおこなっている。

〈巨大都市圏における感染抑制は、どこまで国民の自由を制約できるかによる。飛沫感染対策をもっと義務化すべきだった。キャパシティコントロールを義務化すべきだった。医療マネジメントを法整備すべきだった。これら有事対応の法整備の欠如が失敗の最大の原因。〉

 まったくよく言うよ、としか言いようがない。「失敗の最大の原因」は、昨年の第1波で橋下氏らが「PCR検査抑制」論をさんざん喧伝したことにはじまって、この国が「検査と隔離保護」という感染症対策の基本のキの体制づくりをいまだに強化・徹底できていないことだ。しかも、大阪の惨状については、橋下氏が大阪府知事・市長時代におこなった公立病院や保健所、医師・看護師などの病院職員、保健所など衛生行政にかかわる職員を大幅に削減するという「医療・福祉の切り捨て」政策の影響も非常に大きい。

 なのに、そうした自身の責任を振り返ることもなく、問題をすり替えて「私権制限が必要だ!」と叫ぶ。やっていることは吉村知事とまったく同じではないか。

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