JASRACの次の標的は映画業界! 次々と徴収の手を広げるJASRACの強欲…ミニシアターや名画座は存亡の危機に

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一般社団法人日本音楽著作権協会JASRACホームページより


 日本音楽著作権協会(JASRAC)が、またもやとんでもない要求を出した。今度のターゲットは映画の上映権使用料である。

 JASRACは、現在1本18万円の定額となっている外国映画の上映権使用料を、今後は興行収入の1%〜2%に変えるよう要求した。JASRACは来年4月からの実施を目指しているという。また今後は、邦画や名画座などにおける過去作上映の上映権使用料のあり方も見直す方針を示している。

 さらにJASRACは、上映権使用料を配給会社や製作者からもらう現在のやり方ではなく、上映の主体者である映画館が支払っていく仕組みづくりを目指していく意向も示した。

 これに対し、映画業界は猛反発。全国興行生活衛生同業組合連合会(全興連)は到底受け入れられないとしている。

 その通り、この抜本的な上映権使用料などの見直しはTOHOシネマズなどの大手シネコンはもとより、特に、小さな規模で運営しているミニシアターや地方の映画館に直撃するだろう。渋谷のミニシアター・アップリンクの代表である浅井隆氏はこのようにツイートしている。

〈JASRAC問題、現在の1作品一律18万円でなく興収に応じて徴収したいなら、その計算式を提示すべき。18万円というのは興収2000万未満の配給会社のとってはその額でさえ大きなコスト。大半のアート系映画はその前後の売り上げ。〉(原文ママ)

 昨年1月、ミニシアターの象徴的な存在だった渋谷のシネマライズが閉館したのは大きな話題となったが、ここ数年、国内国外問わず良質なインディペンデント映画を上映してきた映画館が次々と姿を消している。シネセゾン渋谷、シネマ・アンジェリカ、吉祥寺バウスシアター、銀座シネパトス、銀座テアトルシネマなど、東京の映画館に限っても列挙していけばキリがない。

『ヴィデオドローム』『ゆきゆきて、神軍』など伝説的なカルト映画を世に送りだし、現在でも営業を続けている渋谷のミニシアター・ユーロスペースの支配人である北條誠人氏は「創」13年7月号(創出版)でこのように語っている。

「学生の来場者は明らかに減っています。
 美大生がミニシアターを支えているというのは誤解で、以前なら渋谷周辺の青山学院や国学院、さらに早稲田、東大といった学生が学割で映画を見るために学生証を提示したものですが、今の客層は完全に中高年にシフトしています。
 1996年頃までは何を上映しても入る、と感じていましたが、2000年辺りから完璧に落ち始めたのを肌で感じました」

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