神社本庁で森友問題そっくりの疑惑の不動産取引!「皇室」ファン雑誌販売をめぐり幹部の利益誘導疑惑も浮上

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神社本庁HP


 森友学園問題では、汚いカネ儲けに走る右派勢力の実態が次々と露見したが、そんななか、あの神社本庁を中心に、「神社界の森友問題」と呼ばれる疑惑が浮上している。ダイヤモンド社のウェブサイト「ダイヤモンドオンライン」が6月21日付で「神社本庁で不可解な不動産取引、刑事告訴も飛び出す大騒動勃発」と題してスクープしたものだ。

 神社本庁とは、全国約8万社の神社を包括する宗教法人。本サイトでも何度か取り上げてきたように、日本会議らと連携し、改憲運動をはじめとする右派運動を展開している。また神社本庁の政治団体である神道政治連盟は選挙でも自民党の有村治子・元女性活躍担当相らを推薦し当選させてきた。その国会議員懇談会(神道議連)の会長は安倍晋三首相である。

 問題は、神社本庁が所有する不動産が、典型的な“土地転がし”で不当に安く売り叩かれていたことに端を発する。概略はこうだ。2015年、神奈川県川崎市にある神社本庁所有の職員用宿舎が、東京都新宿区の不動産会社「ディンプル・インターナショナル」(以下、ディンプル社)へ1億8400万円で売却された。ところが、ディンプル社は売買契約日当日に、この不動産を、別の不動産会社A社に「2億円を大きく超える金額」で転売。そして、このA社も翌年、大手ハウスメーカーB社に3億円超で転売していたという。

 つまり、神社本庁から見れば、本来3億円超の価格がつくはずだった不動産を、たったの1億8400万円で手放したことになるわけだが、これは単に「神社本庁が悪質な業者に騙された」という話ではない。ここには興味深い“裏側”があった。

 ダイヤモンドによれば、もともとこの職員用宿舎の売却案が神社本庁内で出た当初は、大手信託銀行から3億円前後の評価を受け、実際に同様の額の買い取り額を提示する買い手がいたという。にもかかわらず、なぜか内規で原則禁止されている随意契約によって異常な安さで売却。不動産評価鑑定書は購入者であるディンプル社自身が持ち込んだという。こうしてディンプル社は、この不動産を即日転売することで、数千万にのぼる差額の“中抜き”に成功したというわけである。

 奇妙な「神風」によって国有地がタダ同然で叩き売りされた森友問題を彷彿とさせる、神社本庁の不動産取引──。ダイヤモンドの記事は、売却を決めた神社本庁の当時の総務部長と、その後任の人物による不正の可能性を示唆しているが、この土地取引には、さらなる疑惑がちらついていた。それは、数千万円の“中抜き”をした不動産会社のディンプル社が神社本庁関係者の“トンネル会社”的役割を担っていたのではないかという疑惑だ。

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