富山市議の不正と同じ手口なのに…テレビはなぜ稲田朋美防衛相の“白紙領収書”問題に一切触れないのか

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
inadatomomi_151014.jpg
稲田朋美オフィシャルサイトより


 富山市市議の政務活動費不正受給問題が大きな騒動になっている。9月以降、5人の自民会派議員が不正を認めており、今日までに3人が辞職。さらに民進党系会派の幹事長も同様の行為を行っていたとして、辞職を表明した。

 その手口の多くは白紙領収書を使うというものだ。たとえば昨日議員辞職した自民党会派の村山栄一元市議の場合、ストックしておいた白紙の領収書に自ら金額を記入していた。5年間で95回の市政報告会を開き、その全てで白紙領収書を使用、不正受給の総額は約469万円にのぼる。 

 富山市議会自民党幹事長であり前会長の中川勇元市議にいたっては、印刷会社から白紙の領収書を束でもらい、架空請求を繰り返すなどして、合計約695万円を不正計上していたという。

 この問題に対しては、テレビや新聞も珍しく厳しい追及の姿勢を見せている。ワイドショーもこぞって取り上げ、出演者らが声を大にして元市議らを批判。たとえば、今日13日放送の『とくダネ!』(フジテレビ系)では、司会の小倉智昭は憤怒の面持ちで「地方議会っていえば、あの、号泣の野々村議員の一件がありましたけど、あれで騒がれている後の話じゃないの、この人たちのって」と語気を強め、コメンテーターも「有り得ないですね」「赤信号みんなで渡れば怖くないっていいますけど、赤信号が悪いってことすら認識としてもちあわせていない」と徹底して糾弾した。『ひるおび!』(TBS系)など他局もほぼ同じ論調で報じていた。

 たしかに、富山市市議らの白紙領収書を使った不正は相当に悪質だ。有権者に対する背信行為であることはもちろん、文書偽造という刑法上の犯罪に当たる可能性もあり、メディアが徹底追及するのは当然だ。

 しかし、その威勢のいい報道を見ていると一方で、だったらなぜ? という疑問が抑えきれなくなる。

 なぜなら、まったく同じ領収書の文書偽造を使った不正であるにもかかわらず、新聞・テレビが一切だんまりを決め込んでいる“政治とカネ”の問題があるからだ。そう、稲田朋美防衛相の白紙領収書をめぐる“巨額不正疑惑”だ。

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

富山市議の不正と同じ手口なのに…テレビはなぜ稲田朋美防衛相の“白紙領収書”問題に一切触れないのかのページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。安倍内閣宮島みつや富山市稲田朋美赤旗の記事ならリテラへ。

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄