新国立競技場は最初からA案に決まっていた? ザハ案パクリに加え選考自体が大成建設のための出来レースの疑惑

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷

 たとえば、「日刊ゲンダイ」は12月23日付紙面で、〈A案が「圧倒的有利」〉〈19日に技術審査委員会が審査するまでもなく「すでに内定済み」とも囁かれてきた〉としたうえ、大手ゼネコン関係者のコメントとして、安倍政権が大成建設を切るわけにはいかなかった事情を紹介している。

「(大成が受注を逃せば)その補償は巨額に上り、業績に暗雲が垂れ込めるのは必至です。安倍政権の一存で一度受注した計画を白紙に戻され、新計画では総工費の上限値下げにも応じた。もとより、採算割れは覚悟しており、そのうえ、受注まで他社に持っていかれたら、大成がどんな反撃に出るかわかりません」

 また、「日刊ゲンダイ」は、〈菅官房長官の子息が大成に勤務していることも、さまざまな憶測を呼ぶ理由となった〉と書いている。

 実際、専門家の間でも、デザインの好みはともかく、技術提案やコスト、工期縮減では、選ばれたA案より敗れたB案のほうがはるかに優っていたのになぜ?という意見が圧倒的に多かった。

 ザハ案の問題点を最初に指摘し、白紙撤回のきっかけをつくった建築エコノミストの森山高至氏もそう評価しているひとりだ。

 森山氏のブログによると、新国立の予定地は地盤が悪く、旧国立競技場の基礎杭が数多く残置されているのだが、両者の技術提案書を読み比べると、古い杭の早期撤去や残土の縮減計画をかなり具体的に提案しているB案に対して、A案はまったく具体的なことを書いていないのだという。

 さらにスタジアム屋根工事についても、仮設支柱をたてるA案に対して、自立工法をとるB案のほうが1〜3カ月工期を短縮できる可能性があると、森山氏は指摘する。 

 B案に関しては、森喜朗氏が大喜びするような、あざといデザインという問題はあるが、少なくとも、技術的にはA案より圧倒的にきめ細かい設計がなされていたのは間違いない。

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

新国立競技場は最初からA案に決まっていた? ザハ案パクリに加え選考自体が大成建設のための出来レースの疑惑のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。五輪田部祥太癒着の記事ならリテラへ。

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄