左巻き書店の「いまこそ左翼入門」②

戦争を放棄せよ! 軍事力がなくても侵略と闘う方法はある、自由のために闘える!

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「政治的な力の源」とは次の要素で成っている。権威、人的資源、技能と知識、無形の要素、物的資源、制裁。「この政治的な力の源はすべて、民衆側が政権を受け入れ、降伏し、従順することによっており、また社会の無数の人々や他機関の協力によって成り立っている。……民衆や機関が侵略者や独裁者に協力しなくなれば、どんな統治者であっても依存している力の源が枯れていき、時には断たれる。そうした源を失うと、統治者の力は弱体化し、ついには消滅するのだ」

 この分析は権力論として正鵠を射ている。政治と言えば権力者の上からの操作に焦点をあてて論じられがちだが、民衆が権力を支えていることが見失われている場合が多い。

 では、具体的に抵抗の方法を見ていこう。

 巻末に「非暴力行動198の方法」としてまとめられている。ここで、そのすべてを紹介することはできないし、また、これらはそれぞれが簡潔な一言であらわされているだけで、詳細な説明が付されているわけではない。そこで少し解説を補いながら、重要なポイントになる方法をピックアップしていく(数字は198の方法にそれぞれ振られた番号)。

 まず「非暴力抵抗と説得の方法」という項目にまとめられている抵抗方法。

 ここには「1公共の場で演説する」「3組織や機関による宣言を行う」「38行進をする」などいまの日本の市民運動でも行われているものが多くある。

 むしろいまの日本であまりとられていない「経済的非協力の方法」の項目がかなり重要である。

「経済的非協力の方法」の第一は「ボイコット」である。ボイコットは排除や排斥、また不参加、非協力などの意味である。経済的ボイコットとしては、商品を買わない、売らない、土地・家屋を貸さない、家賃を払わない、預貯金を引き出す、などから、対国家へもう一歩踏み込んで、税金を払わない、政府紙幣を拒否する、などが挙げられている。

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独裁体制から民主主義へ―権力に対抗するための教科書 (ちくま学芸文庫)

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