野党が安倍政権に勝てないのは経済政策のせいだ! 民進党は緊縮財政路線を捨て庶民のために金を使う政策を

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 答えは実に簡単なのだ。野党の中心を担う民進党が政権交代時の原点に立ち返り、政府のお金を国民のために使う政策を打ち出すだけでいいのである。財源についても、「足りなければ刷ればいい」というのが松尾氏の主張だ。それが世界の潮流であると、実例をあげつつ説いている。ヨーロッパでは、コービン英労働党党首が掲げる「人民の量的緩和」をはじめ、EUの共産党や左翼党の連合である欧州左翼党、スペインのポデモス、欧州の労働組合の連合である欧州労連などが、中央銀行が財政を直接支えることを主張し、ノーベル賞経済学者のスティグリッツ氏やクルーグマン氏らもコービン支持を表明しているという。

 昨年6月には、欧州議会の左翼党系、社会党系、緑の党系の左派三会派(11カ国、18議員)が欧州中央銀行に書簡を送り、欧州中銀がつくった資金を「ヘリコプターマネー」として直接、市民に配当するよう要求した。また同じ月に欧州左翼党とイタリア共産党再建派がコンファレンスを開いた。そこでも、「もっとおカネを刷って、雇用を創出するプランに投資せよ」とか「インフレはまったく問題ではない。価値を失うことを恐れて誰もおカネをポケットに入れたままにしなくなるので、おカネが回るようになるからだ」「欧州中銀はおカネを刷って公共サービスに融資すべきだ」といった発言が相次いだ。詳細は松尾氏の著書(前掲書)を読んでもらいたいが、中央銀行の緩和マネーで財政ファイナンスして民衆のために使えという主張は、欧州左派勢力にとってはほぼ常態化していると言ってもいいようだ。

 ところが、日本では肝心の民進党が財務官僚に洗脳された元財務相の野田佳彦氏が幹事長を務めているから大胆な方針転換ができない。

 一方、新自由主義政策の“ご本尊”だった自民党は、第2次安倍政権発足後から「アベノミクス」などという言葉の目くらましを使ってかたちだけの方針転換を演出し、景気刺激を展開した。これが功を奏して民衆の支持を集めた。しかも、自民党の場合は本来、批判勢力となるはずの“極右”を取り込んでしまっているため、「右」からの異議申し立てが起きない構造になっている。さらに、欧米と違って「左」からの批判の声もほとんど聞かれない。

 だが、アベノミクスは見かけだけの「反緊縮」だから、化けの皮が剥がれるのも早かった。政権側は「アベノミクスは道半ば」などと詭弁を弄して失政を取り繕った。一方、有権者の側もアベノミクスの有効性に疑問を覚えつつも他に有効な選択肢がないから、ダラダラと支持を続けている。これが、現在の「1強」の正体なのだ。

 こうなると、勝つための処方箋は明快だ。「反緊縮」「反新自由主義」の旗を掲げ、「政府が庶民のためにお金を使う」「大きな政府」という目標を明確にした本格的な左翼・社会主義的政策を示せばいいのだ。「政府が庶民のためにお金を使う国」がいいのか、「企業が世界でいちばん活躍する国」がいいのかを、有権者に選んでもらうというわけだ。

 ところが、民進党の向いている方向はまったく逆だ。野田幹事長にいたっては、国民がこれだけ不景気と生活苦にあえいでいるというのに、消費税10%への引き上げを再延期する自民党の方針を批判し、いまだ「財政健全化」という名の財政緊縮を主張するというトンチンカンぶりだ。

 これではいつまでたっても、安倍自民党に勝てるわけがない。緊縮財政などという財務省の言いなり路線はとっとと捨てて、庶民のためにお金を再配分せよ。それしか、自民党政権を倒す方法はない。
(野尻民夫)

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