ベッキーだけが叩かれるのはおかしい! 不倫しても報道されない大手事務所のタレント、芸能マスコミの歪な構造

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 さらに、今回の報道に違和感を感じるのは、芸能マスコミの扱いの不公平さだ。ベッキーはこれだけ袋叩きにあっているが、実は芸能界には、これまで不倫密会現場を撮られながら、バッシングどころか、ワイドショーやスポーツ紙ではまったく報じられなかった芸能人カップルが何人もいるのだ。

 たとえば、ベッキーの大親友だという女優・宮崎あおいと、V6・岡田准一の不倫・略奪を経た熱愛問題。この話題を取り上げているのは週刊誌のみで、ワイドショーはまったく扱っていない。普通に考えればベッキー以上に騒ぎ立てていてもおかしくないビッグカップルだが、テレビは沈黙を貫いている。

 中山美穂と作家・辻仁成の離婚や、それに際した中山の音楽家・渋谷慶一郎との不倫、熱愛、破局騒動も同じだ。既報の通り中山は昨年11月、ツイッターに自ら〈一緒にいるけど浮気はするよ、なら言ってくれ〉と衝撃的なつぶやきを投稿。だが、「女性セブン」(小学館)はこの渋谷の浮気疑惑を無視した上で“離れて暮らす息子を思う母の愛”という美談仕立てで破局記事を掲載。本格的な芸能活動の再開に花を添えるかのような内容だった。ワイドショーは、そもそもまったく、この事実を報道していない。

 また、昨年は小泉今日子と俳優・豊原功輔の熱愛が「FRIDAY」(講談社)と「週刊文春」で報じられたが、後追いするメディアはなし。しかも豊原は離婚前に小泉と付き合いはじめたという情報、さらにじつは妻とはまだ別居中で籍が抜けていないのではという情報すら流れていた。だが、なぜか2誌ともこの件にはふれずに報道していた。

 ベッキーの不倫は大きく扱うのに、宮崎や岡田、中山などのそれはスルーする、あるいは美談に変える……。この不公平は、いわずもがな所属事務所の力関係によって生まれている。

 中山の所属事務所は芸能界のドン・周防郁雄社長率いるバーニングプロダクションの直系であり、宮崎もまたバーニングと個人提携しているといわれている。岡田は天下のジャニーズ事務所だ。つまり、この芸能2大事務所所属のタレントのスキャンダルにふれることは、スポーツ紙、テレビ各局、ほとんどの大手出版社にとってタブー中のタブーであるため、大きく報じられることはない。宮崎と岡田の場合、結婚も噂されているが、もしそのようなことがあっても不倫疑惑を蒸し返されることはないだろう。

 逆に、ベッキーが所属するサンミュージックは老舗の芸能事務所だが、バーニングとは距離を置いた独立系プロダクションだ。芸能マスコミは相手が弱小あるいは、弱腰の事務所だと、普段の憂さを晴らすようにかさにかかって攻め立てるのである。

 だが、こうした芸能マスコミの理不尽な対応にもかかわらず、サンミュージックは、誠実にマスコミに対応してきた。ネットやスポーツ紙は今回の会見で質問時間をとらなかったことを非難しているが、きちんと説明の場を設けたこと自体、芸能事務所としては珍しい。

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