NGT48問題でも見せた秋元康の“無責任”! 事実上の最高責任者なのに表に出ず「憂慮している」と他人事

2019.01.14 11:20
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被害者が謝るという理不尽


 なんとわかりやすい“トカゲの尻尾切り”か──。NGT48メンバーの山口真帆がファンに暴行を受けていた事件をめぐって、本日未明、グループの運営会社であるAKSが今村悦朗・NGT48劇場支配人の人事異動を発表。新支配人となった早川麻依子氏や岡田剛・新副支配人とともに、AKSの松村匠・運営責任者兼取締役がはじめて記者の前で騒動を謝罪、第三者委員会による調査を実施する方針を示した。

 山口の告発では、「今村さんだって『クリーンなNGTにする』って言ったのに。『新しいNGTにする』って、『悪いことしてるやつらだって解雇する』って言ったくせに、なんも対処してくれてなくて」などと今村前支配人の責任に言及。だが、運営からなんの声明もないまま、10日にNGT48劇場でおこなわれた公演では、暴行被害者である山口が謝罪するという信じられない事態が起こり、運営元であるAKSおよび今村前支配人に対する批判が大きくなっていた。

 そして、今回の急な更迭劇と記者会見──。これは本日にAKBグループ恒例の神田明神での合同成人式に合わせたもので、実際、新支配人らと松村・運営責任者兼取締役が会見をおこなったのも神田明神でのこと。つまりAKSは、事件の直接的な責任者である今村氏を更迭することで、会見で具体的な状況説明の責任から逃れたのである。

しかし、もっとも早く何らかのアクションを起こすべき人物が、この状況から逃げつづけている。AKBグループにおける最大の責任者である秋元康氏だ。

 AKBグループをめぐるトラブルではめずらしく、テレビでも今回は運営の責任が追及されているが、一方で秋元氏にコメントを求めたり、秋元氏の責任を追及する声はまったくと言っていいほどない。

 本日おこなわれた会見にも秋元氏の姿はなかった。「今村氏が状況を説明したい意向はあったのか」という記者からの質問に、松村AKS取締役は「私が運営統括責任なので、すべてお話をすることにした」と述べた一方、秋元氏に話題が及ぶと、ようやくこう話した。

「大変憂慮されている。運営は私が進めておりますので、叱責されました。当然です。『しっかりとメンバーとメンバーをケアしていくというのは、運営の責任者の仕事。経験もあるわけだから』と」(日刊スポーツWeb版掲載一問一答より)

 憂慮って……。この他人事ぶりはなんなのか。

 言うまでもなく、秋元氏はAKBの創始者のひとりであり、グループ全体の総合プロデューサーだ。にもかかわらず、何の声明も出すことなくスタッフから「憂慮されている」という“お言葉”が伝えられるだけ──。

 もちろん秋元氏はNGT48に関しても、ほかのグループ同様関与している。秋元氏がお気に入りメンバーを食事などに連れまわすことは有名だが、NGTの中井りかとも食事に出かけたことがSNSで報告されている。中井が単独で出演しているバラエティやラジオの仕事は秋元氏の推薦によるものといわれる。また中井は昨年の総選挙時に「週刊文春」(文藝春秋)に恋愛スキャンダルを報じられた際「お前はいつかやると思ってた」と秋元氏に声をかけられたことを明かしている。

 昨年6月の秋元氏の還暦を祝うパーティでは、前田敦子、高橋みなみら有名OBメンバーに混じって、NGTの荻野由佳も参加していた。

 だが、秋元氏は暴行事件が発覚して以降も公の場に姿を現しながら、事件については一切沈黙してきた。10日に六本木でおこなわれた「シーバスリーガル ゴールドシグネチャー・アワード2019」の授賞式に特別審査員として出席した際には、同じく特別審査員だった幻冬舎の見城徹社長や、受賞した近藤太香巳・ネクシィーズグループ代表取締役社長兼グループ代表がイベントに登場するという安倍首相との“組閣ごっこ”メンバーが顔を揃えていたのだが、この場でも秋元氏はNGT48の暴行事件について何も語ることはなかった。

指原莉乃は「誰が仕切っているのか私もわからない」と言ったが……

 一方、昨日放送された『ワイドナショー』(フジテレビ)では、指原莉乃が「すべての対応がひどかったように感じます。彼女に対する対応の仕方もそうですし、こうなってしまった後の対応もすべてが間違っていた」と運営を批判したが、そのなかで松本人志から「運営側っていうけど、どのくらいの人たちがやっているの?」と質問された際、指原は「今回、私がいちばん問題だと思ったのは、誰がトップなのか、誰が仕切ってるのか、私ですらわからない」と回答した。

 こうして指原は運営の混乱ぶりを訴えたが、「誰がトップなのか」「誰が仕切っているのか」は、きょうの会見での松村AKS取締役の発言からもあきらかだろう。ようするに、「運営統括責任者」である松村AKS取締役よりも“上の立場”として「叱責」している秋元氏こそが最高責任者なのだ。

 それは、今村前NGT48劇場支配人や松村AKS取締役と秋元氏の関係からも明白だ。今村氏はNGT48劇場の支配人となった際、〈秋元(康)さんとは25歳のときからの付き合いだから約30年〉(「週刊プレイボーイ」2015年3月30日号/集英社)と語っており、松村氏は元フジテレビ社員で、秋元氏が関わってきた『とんねるずのみなさんのおかげです』でAD、ディレクターを務めてきた人物。このように、秋元氏は古くから付き合いのある人物をAKBグループの運営に食い込ませているのである。

 それだけじゃない。秋元氏は「憂慮されている」と松村AKS取締役は言うが、今回の暴行事件について、秋元氏は発生当初から報告を受けていたとする情報もあるのだ。

 それは、12日にニコニコ生放送で放送された『直撃!週刊文春ライブ』で公開された、一通のメールだ。これは山口真帆への暴行事件が起こった際に今村劇場支配人がメンバーに送ったとされるメールなのだが、そのなかでは、こんな一文も登場するのだ。

〈秋元さん、伸介さん、AKS、AKS弁護士への報告もしてあります。〉

 つまり、このメールが事実であれば、秋元氏にまで暴行事件の報告が上がっていながら、事件は隠蔽されつづけた。秋元氏はそれを黙って見ていたのだ。いや、今村氏や松村氏との関係を考えれば、秋元氏が運営の対応を決めていた可能性だってあるだろう。

 しかも、メールに登場する「伸介さん」というのは、秋元氏の実弟であり、AKBグループのスキャンダル対策を率先しておこなってきた人物で、主に週刊誌やスポーツ紙を担当。カレンダーやパンフレット、公式本などといった“利権”を各出版社に分配することでメディアを手なづけてきたことで知られている。

これまでも不祥事を隠蔽し続けてきたAKS! 盗撮事件もうやむやに

 今回の暴行事件では、山口が8日夜にネット上で告発した際も、スポーツ紙は9日夕方ごろまで一切報じなかった。ようやく報じ始めたと思ったら運営の釈明に丸乗りし「メンバーの関与はない」と火消しに協力。ようやく報じ始めたと思ったら運営の釈明に丸乗りし「メンバーの関与はない」と火消しに協力。そればかりか、山口が公演で謝罪をした際には、どうみても山口は痩せこけており、謝罪のときも虚ろな目で頭を下げたが、日刊スポーツは〈騒動をものともしないクールな表情〉と伝える始末だった。

 だが、こうしたスポーツ紙の報道の裏側では、こんなことが起こっていたらしい。「デイリー新潮」によると、“NGTの関係者などは芸能メディアに『山口には少し精神的な問題がある』と、あたかも狂言であるかのように匂わせるなどしていた”というのである。

 ようするに、少なくとも最高責任者である秋元氏は、暴行事件について知りながら真摯な対応を実行しない運営を放置し、さらに一部の関係者は、むしろ被害者の山口に問題を転嫁しようとしていたのだ。

 たしかに、これまでもグループに深刻な事件や問題が起こり、そのたびに運営の無責任体質や隠蔽体質が指摘されてきても、運営は真摯に向き合って解決策を探ろうとはしなかった。そして、秋元氏はそれらを“黙認・是認”してきた。

 現に、2005年から運営に関わり、2007年から2010年にかけてはメンバーが所属していた芸能事務所office48の取締役を務めたN氏が、控え室やトイレなどを盗撮し、それらの動画を大量に保管していたと2015年に「週刊文春」(文藝春秋)が報道。彼はoffice48退社後に小学生に対するわいせつ行為で懲役1年4カ月の実刑判決を受けており、その捜査のなかで問題の動画ファイルが明るみになったが、なぜかAKBメンバーに対する盗撮は事件化されず、女児へのわいせつのみが立件されるという不可解な動きもみられた。この件に関して、AKS側は「週刊文春」の取材に、「事実関係を確認できていない」の一点張りで、結局、後追い報道もなかったために有耶無耶に。もちろん、秋元氏は報道を完全無視した。

 また、2014年にAKB48の握手会で発生した襲撃事件では、「握手会」というイベントのあり方自体に批判的な声が多くあがったが、その根源的な問題には向き合おうとせず、わずか2カ月半の休止期間を経ただけで再開。このときも秋元氏は沈黙をつづけ、握手会再開が発表される前日に読売新聞の連載で、「傷ついた彼女たちは立ち上がり、前に進んだ」と初コメント、卑劣にも事件を美談にすりかえてみせた。

元凶は秋元康がつくり出したAKBグループのシステムにこそある

 その上、今回の暴行事件の発生──。今回の暴行事件ではメンバーの関与が取り沙汰されているが、そもそもAKBグループのシステム自体が内部で不和が起こりやすいものであることも一因にあるだろう。「選抜総選挙」が象徴的な競争を煽る構造や、「恋愛禁止」といった非人道的なルールを強要している環境によるストレスは、メンバーのメンタルをむしばみ、メンバー間の軋轢を引き起こす要因になるからだ。そういった構造であるにも関わらず、運営はメンバー間のコミュニケーションをケアすることを怠り、山口は追い詰められてしまった。

 また、握手会に代表される“疑似恋愛”ビジネスも、ファンとのトラブルを生み出す要因となっていることは言うまでもない。さらに、一部メンバーが秋元氏ら運営幹部から優遇される一方、そうではいメンバーのなかには過度な競争のなかで承認を求めてファンへの依存度が高まってしまうという問題も生じている。

 メンバーへの精神的負荷を考慮することなく、こうしたシステムをビジネスとしてつくり上げ、温存させてきたのは無論、秋元氏だ。しかも、松村AKS取締役が「憂慮されている」という“お言葉”を伝えた状況からもわかるように、秋元氏はもはやAKBグループ運営における“天の声”“天皇”と化しており、運営はそれに忖度するかたちで事業を進めているとしか思えない。そこに伸介氏によるメディア統制が加わっている状態と言っていい。このような構造が、秋元氏の直接的な責任を問えない仕組みになっているのだ。

 だからこそ、強く指摘したい。一刻も早く山口に謝罪をおこない、今後の方針を明らかにすべきなのは、秋元氏だ。

最終更新:2019.01.14 11:34

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