テレビ各局の“平成事件振り返り”から「福島原発事故」が消えた! 広告漬けと政権忖度で原発事故をなかったことに

2019.04.30 08:20
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東京五輪を控えて強まる忖度、そして原発広告の復活

 もちろんその理由のひとつは安倍政権に対する忖度だろう。現在、安倍政権は、原発被災者への支援打ち切りと強引な帰還政策を推し進める一方で、まるで事故などなかったかのように、原発再稼働を推し進めている。また、東京五輪を来年に控えて、原発事故の影響などないことをアピールしようと必死になっている。

「直接的な現場への圧力というのはないが、局の上層部には、『五輪を前に日本の安全をアピールする必要がある。協力してほしい』というプレッシャーがかかっているようです。そのためか、原発事故をクローズアップしようとすると、上から『風評被害を助長するのはどうか』とクレームがつく。振り返り企画でも、そういう空気を忖度したということでしょう」(前出・民放関係者)

 さらに、もうひとつメディアが原発事故を取り上げない理由がある。それが電力会社によるメディアへの“原発広告”の復活だ。

 事故以前、東京電力をはじめとする電力各社やその司令塔・電力事業連合会(電事連)は新聞、テレビ、週刊誌などのマスコミに広告を大量出稿することで、原発に批判的な論調を封じ込めてきた。しかし原発事故が起こされると、安全神話を作り出してきたマスコミ、そして広告に出演していた芸能人や学者たちにも批判が高まり、電力会社からの広告は一時なりをひそめたかに見えた。

 ところが事故から3、4年が経った頃から、メディアでは“原発広告”が完全に復活。さらに、原発再稼働政策を推し進める安倍政権と歩調を合わせるように、電力業界は広告費を増やし、再びマスコミを“カネ”で漬け込んで“原発タブー”を作り出しているのだ。

 実際、電力業界の広告宣伝費は総じて右肩上がりだ。日経広告研究所が毎年発行している『有力企業の広告宣伝費』によれば、大手電力10社のうち、東京電力ホールディングスこそ福島原発事故以降の広告費は下降基調だが、他9社は全体として上昇の傾向にある。


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