森友学園問題で橋下徹と松井知事の言い逃れがヒドい!『橋下×羽鳥』でも公共の電波を使った論点ずらしが

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 そして、「政治家の関与疑惑」のなかには維新の存在もある。実際、私学審が設置認可に難色を示した直後に、大阪維新の会所属の中川隆弘大阪府議が籠池理事長より小学校設置認可の働きかけを受けていたことが発覚。それだけではなく、上西小百合議員も〈私が国会議員になった4年前、維新から「塚本幼稚園」を視察してその素晴らしさを広めろと命じられました〉と明かしているし、そのほかにも籠池理事長の子息が維新の足立康史議員の「私設秘書」をしていたとHPに明記していた件(足立議員は雇用事実はないと否定)など、森友学園の疑惑には維新の陰がちらついている。

 だが、橋下は、疑惑には何も言及せずに問題を朝鮮学校への土地無償貸与にすり替えるのである。そもそも、朝鮮学校の公有地無償貸与は、市民に公表されないまま秘密裏に行われることなどないし、橋下が大阪市長だった2011年には、朝鮮学校と同じように学校教育法に規定された一条校に該当せず「各種学校」とされる大阪YMCAインターナショナルスクールに対し、大阪市は旧中津南小学校の施設を無償貸与することを決定している。

 つまり橋下は、朝鮮学校などをめぐる大衆の差別感情を利用して論点を森友学園からずらし、維新の関与という疑惑の目をはぐらかそうとしているだけなのだ。──大衆の劣情につけこむやり口は橋下の常套手段とはいえ、あまりに下劣と言わざるを得ないだろう。

 いや、橋下が下劣なのは話のすり替えだけではない。問題の当事者である橋下が、このような“言い分”を自分に有利な“編集”が施された上、公共の電波を使って垂れ流させたことだ。同番組は、メインMCの橋下の主張が結果的に正論であるかのごとく毎度のように帰着するが、この日の放送でも、森友学園の問題を追及するはずが、橋下の主張に乗っかって最後にはテーマを「値下げは森友学園だけじゃない!? 橋下が語る行政の実情」などと朝鮮学校の話へ誘導し、森友学園の疑惑は「よくあること」と言わんばかりに見事に矮小化して終わっている。こんな当事者の一方的な言い分に番組制作者が相乗りして放送すること自体、放送法違反に値するだろう。

 冒頭で指摘した松井府知事に対してもそうだが、なぜマスコミは森友学園の認可をめぐる維新の疑惑に切り込まないで、連中のこんな詭弁や言い逃れを垂れ流し続けるのか。

 今後も連中は必死になって詭弁を弄することと思うが、視聴者は騙されることなく、冷静に「橋下と松井は何を隠したがっているのか」を見てほしいと思う。
(編集部)

最終更新:2017.11.21 12:42

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