石田純一が「言論の自由」を剥奪された! 事務所が「今後一切の政治発言ができなくなりました」と発表

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 では、なぜ石田純一だけがあの発言だけでテレビ番組やCMの出演を休止させられ、「今後一切、政治に関する発言はできなく」なってしまったのか。その答えは簡単で、石田の姿勢が現政権に批判的なものだったからだ。そのため、テレビ局やCMスポンサーに圧力がかかり、そして、これを受けたテレビ局や代理店が石田の所属事務所に“政治的発言をやめなければ契約を見直す”と通達したのである。

 実際、石田の事務所側は〈CMなどのスポンサー契約やテレビのレギュラー番組がある限り、政治問題に携わることは難しい〉(スポーツ報知より)と説明している。

 では、テレビ局やスポンサーへの圧力はどういうかたちで行われたのか。先の記事でも書いたように、石田については、官邸や自民党議員もテレビ局の担当記者やコメンテーターを通じて、石田のことを扱わないよう働きかけていたことがわかっている。しかし、それ以上にプレッシャーになったのは、スポンサーや放送局にとてつもない数の抗議電話が寄せられたことだったという。

 つまり、政権批判を行った石田に対して、ネット右翼がお決まりの“電凸”攻撃を仕掛けた──その結果、スポンサーやテレビ局は怖気づいて、石田をおろしたのである。

“電凸”は、わたしたちが想像する以上に絶大な効果をもっている。本サイトで先日紹介したが、池上彰はメディアによる安倍政権の忖度とともに、“電凸”がどのような力をもっているのかを、こう語っている。

「さらに深刻なのは『電凸』です。『電話で突撃する』という意味のインターネット用語ですが、一般の読者や視聴者が、気に食わない報道があると、スポンサー企業に一斉に抗議電話をかける。『不買運動をする』なんて言われるとビックリするんですね。昨年6月に自民党の議員が、マスコミを懲らしめるためにスポンサーに圧力をかけることを提案して、問題になりました。それも実際にはすでに行われているんです」(「朝日ジャーナル」朝日新聞出版)

 この“電凸”というシステムは、安倍首相が下野時代に自民党ネットサポーターズクラブ(J-NSC)というかたちでネトウヨを組織し、その下地をつくってきたものだ。実際、池上は「第1次安倍政権(06〜07年)の時に、メディアへの抗議が増えたんです。ところが、安倍さんが辞めた後にパタリとなくなりました。福田政権、麻生政権、民主党政権の時は抗議が大量にくるようなことはなかった。それが第2次安倍政権(12年〜)になって復活しました」(同前)と述べている。

 石原良純や津川雅彦などがテレビに出演して安倍政権の応援をどれだけ行っても、“電凸”する人間は皆無に近いだろう。だが、これが逆で政権の批判をすれば、組織化されたネトウヨたちが大量に抗議に動き出す、というわけだ。

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