『ふたりの死刑囚』公開直前インタビュー

「名張毒ぶどう酒事件」奥西死刑囚を追いかけたドキュメンタリー製作者が語る、再審を阻む“司法の硬直”

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
furatarinoshikeishu_01_160115-2.jpg
映画『ふたりの死刑囚』公式サイトより


「再審」──裁判所が確定した判決に重大な瑕疵がある場合、裁判をやり直すという制度である。だが、日本の再審制度は“ラクダが針の穴を通るより難しい”と言われている。

 昨年末時点で、死刑判決確定後、執行されていない死刑囚は127人。少なからぬ確定死刑囚が、拘置所のなかで無罪を主張し、再審決定の日を待ち望んでいる。しかし、世間の記憶は次第に薄れ、彼らの名前は一時の間忘れ去られる。そして、次に巷間にその名が表れるときには、往々にして、すでにこの世にはいない。

 昨年10月、ひとりの確定死刑囚が獄死した。奥西勝、享年89歳。1961年、三重県名張市の小さな村落の懇親会で、ぶどう酒を飲んだ村民のうち女性5名が死亡した「名張毒ぶどう酒事件」で、35歳のときに逮捕。決めては自白だったが、奥西は取調官による強要を訴え、一審では無罪判決が下った。しかし、高裁では逆転死刑判決、1972年に確定。奥西は獄中から46年間、再審請求を何度も繰り返し、そして2015年、八王子医療刑務所でその生涯を終えた。

 この事件に光を当て続けてきた人物がいる。東海テレビの齊藤潤一。自身初のドキュメンタリー作品『重い扉〜名張毒ぶどう酒事件の45年〜』(06年)以降、これまで司法を題材に数々の作品を手がけてきた。そして昨年、監督を東海テレビの後輩である鎌田麗香に託し、自身はプロデューサーという立場から最新作『ふたりの死刑囚』を制作。奥西の獄死を受け、今年1月16日より、劇場版が緊急公開される。本作は、名張ぶどう酒事件の奥西と、一昨年に静岡地裁で再審開始の決定が下された袴田事件の袴田巌を追ったドキュメンタリーである。

 なぜ名張事件を追及し続けるのか、なにが再審の扉を阻んでいるのか。劇場版公開に先立ち、齊藤プロデューサーに話を聞いた。

…………………………………………………………

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着芸能・エンタメスキャンダルマンガ・アニメビジネス社会カルチャーくらし教養

人気記事ランキング

総合
いいね! 数
1 文春の前次官証言で官邸vsマスコミ攻防
2 官邸が文科省前次官の実名証言ツブし
3 阿川佐和子結婚手記に不倫略奪婚は?
4 加計に利権独占させた安倍政権の手口
5 松本人志が「冤罪あっても」共謀罪支持
6 共謀罪強行採決もまだ希望はある!
7 報ステ後藤謙次の安倍批判がキレキレ!
8 安倍が朝日の加計学園報道をテロ認定!
9 国連報告者から安倍に共謀罪批判文書
10 『ゴジラ対ヘドラ』坂野監督の死を悼む
11 葵つかさが「松潤とは終わった」と
12 加計学園疑惑に決定打、安倍側近が圧力
13 室井佑月が共産党に「ネトサポつくれ」
14 空中分解KAT-TUNの暴露本が出版
15 江角もハマった恐怖のママカースト
16 秋篠宮家の料理番がブラック告発
17 共謀罪成立で横浜事件の恐怖が再び
18 加計学園総帥が「首相の後ろ盾ある」
19 村上春樹が「歴史修正主義と闘う」宣言
20 安倍政権御用ジャーナリスト大賞
PR
PR
1報ステ後藤謙次の安倍批判がキレキレ!
2松本人志が「冤罪あっても」共謀罪支持
3『あさイチ』が基地に苦しむ沖縄を特集!
4共謀罪が衆院委員会で強行採決の暴挙
5安倍が朝日の加計学園報道をテロ認定!
6加計学園「総理の意向」文書は本物!
7佐野元春が共謀罪反対「治安維持法だ」
8加計学園疑惑に決定打、安倍側近が圧力
9 共謀罪に周防監督らも猛反対の声
10文春の前次官証言で官邸vsマスコミ攻防
11室井佑月が共産小池晃と安倍答弁を分析
12官邸が文科省前次官の実名証言ツブし
13加計に利権独占させた安倍政権の手口
14共謀罪強行採決もまだ希望はある!
15文科省前次官の醜聞はやはり官邸の謀略
16室井佑月が共産党に「ネトサポつくれ」
17ガンダム“生みの親”が安倍首相批判!
18国連報告者から安倍に共謀罪批判文書
19水木しげるが50年前に書いた文章が発掘
20安倍の改憲で高等教育無償化はまやかし
PR
PR

人気連載

アベを倒したい!

室井佑月

室井佑月が斎藤貴男と「共謀罪」を徹底批判!「安倍政権に逆らう人が片っ端から逮捕される」

アベを倒したい!

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄

"体育会系相田みつを"松岡修造は本当に「ブレない男」なのか? 年を追うごとに変わっていく修造語録を読み解く

「売れてる本」の取扱説明書

ネット右翼の15年

野間易通

高市早苗はいかにして"ネオナチ"と出会ったか

ネット右翼の15年

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

戦争を放棄せよ! 軍事力がなくても侵略と闘う方法はある、自由のために闘える!

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」