「ヘイト」を追及し続けるジャーナリスト・安田浩一インタビュー(前)

両論併記に逃げるメディアの傍観者たちは「ヘイト」の意味も危険性もわかっていない!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
yasudakouichi_01_150604.jpg
5月に新刊『ヘイトスピーチ 「愛国者」たちの憎悪と暴力』(文春新書)を上梓した安田浩一氏

 ヘイトスピーチの問題に関心を持つ人々の中で、ジャーナリスト・安田浩一の名前を知らない人間はいない。「在日特権を許さない市民の会」(在特会)がまだ現在ほど世間にその存在を知られておらず「一部の変わった人々」で片づけられていた2000年代後半から丹念に現場取材に通い、その実態を『ネットと愛国 在特会の「闇」を追いかけて』(講談社)という一冊のルポルタージュへと昇華させた。同書は2012年度の講談社ノンフィクション賞とJCJ(日本ジャーナリスト会議)賞をW受賞。翌年以降、在特会をはじめとする排外主義者へのカウンター(対抗)活動が立ち上がるひとつのきっかけとなった。

 そんな安田がこのほど文春新書から新刊『ヘイトスピーチ 「愛国者」たちの憎悪と暴力』を出版した。『ネットと愛国』以降も取材を続けているのはなぜか。ここ数年ヘイトスピーチの実態や内実にかかわる報道も増えてきたが、安田自身はどのような姿勢でこの問題に挑んできたのか、話を聞いた。


■問題は在特会だけじゃない、弱者を敵に仕立てて吊るす社会だ

──今回出された新刊(『ヘイトスピーチ』)は、どのような本ですか?

安田 普段ヘイトスピーチに接したり、考える機会のない人に向けて書いたヘイトスピーチの入門書です。
「ヘイトスピーチ」という言葉がメディアの中で取り上げられるようになったのは2013年からです。新大久保で行われた在特会のデモを端緒に、それまでは彼らの存在を無視していたメディアが遅ればせながら食いつきました。ところが現在でもメディアの人間と話をしていると「ヘイトスピーチ」とは何であるのかということがほとんど伝わってこない。つまりメディアも含め、ヘイトスピーチ=罵詈雑言の類だと思っている人がまだまだ世の中には少なくないんです。なので今回はヘイトスピーチという言葉自体を知らなかったり、問題に興味はないけど店頭で見かけて手に取ってみたという人に向けて、わかりやすく問題の背景を解説しました。
 一番主張したいのは、ヘイトスピーチは「被害を伴う」ということです。ヘイトスピーチが被害者を生み続けるものであることを明確に主張したかった。「被害者の視点」というものを取り交ぜながら、ヘイトの醜悪さを日本社会のなかで許容していいんですか? 〈表現の自由〉という枠組みのなかで容認してもいいんですか? それによって私たちの社会で何が奪われていくのかきちんと考えてください、と問いかける意味を込めて書きました。

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

この記事に関する本・雑誌

ヘイトスピーチ 「愛国者」たちの憎悪と暴力

新着芸能・エンタメスキャンダルマンガ・アニメビジネス社会カルチャーくらし教養

両論併記に逃げるメディアの傍観者たちは「ヘイト」の意味も危険性もわかっていない!のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。インタビュー安田浩一松岡瑛理の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
いいね! 数
1 フィフィが水原希子に狡猾なヘイト攻撃
2 田崎史郎が大義なき解散をトンデモ擁護
3 安倍解散強行の理由は森友捜査ツブシ
4 フジ社長とんねるず打ち切りは本気?
5 坂本龍一が受けた政治圧力と誹謗中傷
6 水原希子がヘイト攻撃に毅然メッセージ
7 東山紀之がキャスター就任で反差別表明
8 葵つかさが「松潤とは終わった」と
9 あさイチ紹介、高橋一生の本棚に驚愕
10 須藤凜々花の消された暴露トーク
11 卑劣!官邸と産経が望月記者攻撃を煽動
12 水道橋博士が安倍首相批判で大炎上!
13 恵俊彰が田崎史郎を「政権の代弁者」と
14 NHK岩田が安倍に反旗は大ウソ!
15 グッディ!土田マジギレ真の原因
16 沖縄に大量の核兵器が配備されていた
17 水原希子が靖国神社にNO!
18 田崎史郎に自民党が政党交付金から金
19 水原希子に日本のネトウヨがヘイト攻撃
20 元タカラジェンヌが告白した性的虐待
1坂本龍一が受けた政治圧力と誹謗中傷
2東山紀之がキャスター就任で反差別表明
3水原希子がヘイト攻撃に毅然メッセージ
4安倍解散強行の理由は森友捜査ツブシ
5官製映画会社が22億円の公金をドブに
6卑劣!官邸と産経が望月記者攻撃を煽動
7青山繁晴「今週、戦争が始まる」と錯乱
8財務省と森友、口裏合わせの新証拠音源
9歴史教科書圧力問題の背後に日本会議
10トランプが安倍に武器を押し売り
11 フィフィが水原希子に狡猾なヘイト攻撃
12 田崎史郎が大義なき解散をトンデモ擁護
13西村京太郎「日本に現代戦は無理」
14安倍の親書を秘書官が勝手に書き換え
15NHK岩田が安倍に反旗は大ウソ!
16ウーマン村本の反戦に上念がトンデモ説教
17原発攻撃対策ないまま柏崎刈羽も再稼働へ
18沖縄に大量の核兵器が配備されていた
19安倍自民党はデマ拡散議員だらけ
20再審却下の飯塚事件に冤罪の新証拠が

人気連載

アベを倒したい!

室井佑月

連載一覧へ!

アベを倒したい!

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄

"体育会系相田みつを"松岡修造は本当に「ブレない男」なのか? 年を追うごとに変わっていく修造語録を読み解く

「売れてる本」の取扱説明書

ネット右翼の15年

野間易通

高市早苗はいかにして"ネオナチ"と出会ったか

ネット右翼の15年

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

戦争を放棄せよ! 軍事力がなくても侵略と闘う方法はある、自由のために闘える!

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」