北海道地震で安倍首相陣営幹部が産経に「不謹慎だが選挙戦にプラス」と本音! 総裁選延期せず石破茂との討論だけ延期

2018.09.08 01:00
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北海道地震で安倍首相陣営幹部が産経に「不謹慎だが選挙戦にプラス」と本音! 総裁選延期せず石破茂との討論だけ延期の画像1
自由民主党公式サイトより

 北海道地震の発生を受け、安倍首相は7日の告示日から3日内に予定されていたニュース番組やネット中継での石破茂元幹事長との討論、および街頭演説を中止・延期した。言うまでもなく、政府は被災者の救助・支援やインフラの復帰に全力を尽くさねばならない。指揮をとる立場にある安倍首相が災害対応に集中すること自体は当然だろう。

 しかし、ならば、そもそも20日に予定されている総裁選の投開票日を、延期するべきではないのか。東日本大震災後の統一地方選では被災地での選挙が延期されたが、今回も大地震の対応と復興を優先すべく、総裁選を先送りにするのが筋だろう。

 実際、対立候補の石破茂氏は6日、派閥の会合で「災害対応に万全を期すことと、国の将来をどうするかの論戦で党員の判断を仰ぐことは両立させないといけない」と述べ、災害対応の優先と総裁選日程の延期を要求した。

 だが、自民党の選管はこれを認めなかった。ようするに、総裁選は行うが、政策などを国民に問う討論や演説だけを延期・中止にしたのだ。しかも、安倍首相はこれだけの災害が起きているのに、10日からロシア訪問は強行する。予定されている帰国は13日だ。安倍首相が石破氏と正面から論戦を交わせる期間は事実上、1週間たらずとなるわけである。

 そして、自民党が延期日程を発表した両候補の討論会は、今のところ、自民党、ニコニコ動画、日本記者会主催のものだけで、メディア出演などは未定としてしまった。おそらく、ニュース番組などでの討論会はそのまま中止か、当初の予定から大幅に減らしてしまう腹づもりなのだろう。しかも、すでに党員投票は始まっており、14日以降に再設定では大半の党員は投票を済ませてしまっている可能性も高い。

 そもそも自民党総裁選は事実上、次の総理大臣を決める選挙だ。にもかかわらず、対抗馬である両候補の政策の違を国民にきちんと知らせないまま、投開票日を迎えることになってしまっていいのか。

 しかし、実はこれこそが、安倍首相の狙いだったようだ。事実、すでに永田町では、今回の地震を受けて「安倍首相の絶対有利は盤石となった」との話がそこらかしこで聞かれる。なにしろ、安倍政権の“機関紙”と化している産経新聞までもが、7日付記事であけすけにこう書いているのだ。

〈7~9日に予定していた候補者による討論会やテレビ出演が先送りされたのは、首相陣営にとって「不謹慎だが、選挙戦にはプラスになった」(閣僚経験者)との見方が広がっている。首相側は、石破氏が世論に左右されやすい党員票での支持拡大を狙い、討論会などの場で首相への批判を浴びせることを警戒していた。〉

 もともと、安倍首相サイドは、緻密で論理的な石破氏との論戦をすると、自分の主張のボロがでて、流れが変わりかねないと、なるべくその機会を少なくしたかった。

 実際、安倍首相は出馬表明を引っ張り倒したあげく、告示日前に読売新聞や産経新聞、はてはネトウヨ御用達のネット番組『真相深入り!虎ノ門ニュース』(DHCテレビ)など、批判的な指摘や疑問が投じられない御用メディアを選んでPRしてきた。そこで自分の主張をまくし立てた一方で、石破氏が求めている公開討論から逃げ続けてきたのは周知の通りだ。

 しかし、公職選挙法が適用されない自民党総裁選であっても、これに準じるという内規によって、公示日以降はいよいよ石破氏との公然たる論戦に迫られていた。そんなタイミングで、北海道で未曾有の地震が起きたのだ。おそらくこれ幸いと、地震を利用し、自粛にかこつけて、石破氏との討論の機会だけを減らしてしまったのだろう。

「こんな人たち」の抗議を恐れて街頭演説会を嫌がっていた安倍首相

 街頭演説についてもも同じだ。当初自民党は、8日に安倍首相と石破氏による街頭演説を東京・銀座で行う予定としていた。これも震災を受けた自粛によって中止(延期して行われるかどうかは不明)となったが、実は、もともと安倍首相サイドは今回の街頭演説をやめたくてしかがたなかったようだ。

 というのも、地震発生前からこの演説日程はネット上で話題になっており、SNSでは銀座で安倍首相に抗議しようという市民の呼びかけが広がっていたからだ。

 思い起こされるのは昨年の都議選だ。森友・加計問題などで、安倍首相の説明責任を放棄した態度に有権者の不満が爆発。安倍首相が秋葉原で応援演説をしていた際、「こんな人たちに負けるわけにはいかない!」と吠え、抗議する市民を「こんな人たち」呼ばわりした当然、批判が殺到したが、安倍首相はといえば、こうした態度を改めようとせず、その年の秋の解散総選挙では遊説日程を隠すという姑息な“ステルス作戦”に及んだことも記憶に新しい。

 今回の総裁選でも安倍陣営は、御用メディアや応援団が守ることができない街頭演説で、安倍首相に直接批判の声を届けようとする市民の動向にかなり警戒していたはずだ。だからこそ、地震による「自粛」でさっさと演説だけを中止にしてしまったのである。

 まさしく、自分にとって都合のいいところにだけ「地震」を大義名分にやめてしまう。“災害の政治利用”としか言いようがない。

 改めて言う。自民党総裁選は絶対に延期すべきである。北海道地震だけでなく、台風21号による災害への政府対応も不十分な状況だ。何度でも繰り返すが、政府は被災地域の支援に全力をあげなくてはならないし、その“片手間”に事実上の次期総理を選ぶことは許されない。

 それでも、安倍首相と自民党が総裁選の日程を変えないというのであれば、もはやこの国は民主主義国ではない。

最終更新:2018.09.08 01:19

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