これで“雑魚寝”避難所は変わるのか…今秋発足「防災庁」職員は「国家情報局」の半分以下! 防災庁設置に反対していた高市首相

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高市が作った役に立たない国家情報局は約730人もいるのに、国民の命を守る防災庁はたった352人

 前述の充実した被災者保護で知られるイタリアは、人口が約6千万人と日本の半分ほどなのに、700人近い専任職員からなる市民保護庁が設置され、それとは別に22の州ごとに地方支分部局が置かれている。これらの組織が中心となって、事前登録され、訓練された30万人のボランティアや大量の救援設備・物資を機動的に配置する体制を組んでいるのだ。しかも、ボランティア活動中の給料は国が企業に対し公費で補償するので、ボランティアも困窮の不安なく活動できる。

ところが、人口が倍の1億2千万人いる日本の防災庁は、その半分ちょっとの352人。各都道府県の担当者である「ふるさと防災職員」を置いているというが、たった計46人。しかも、上記の352人にその数も含まれている。

 南海トラフ地震では、29万8千人の死者、1230万人もの避難者が想定されているというのに、こんな体制で何ができるというのか。予算や公務員数の抑制の問題などという言い訳は通用しない。なぜなら、高市内閣が7月31日に発足させた国家情報局は、約730人の体制でスタートしているからだ。

 さらに、同じく高市政権では、不法入国者取り締まりを強化すると称して出入国管理局の職員を今年度内226人緊急増員することを決めている。言っておくが、国家情報局にしても、出入国管理局にしても、直接的に国民の生命を守ってくれる組織ではない。

 国家情報局にいたっては、前身があの内閣情報調査室である。安全保障に資するどころか国際情勢の動きを察知する能力すらほとんどなく、組織のリソースの大半が国民の監視と、政権のための情報操作に使われることは目に見えている。そんな政権御用とスパイごっこしかできないような組織に700人以上の人員を投入しながら、何千万人もの生命を守る体制の中核が350人というのは、いくらなんでもありえないだろう。

 人数だけの問題ではない。もうひとつ問題なのは、防災庁に大した権限をもたせていないことだ。

 防災庁ができるのは、関係省庁に対して資料や説明を求め、必要な措置を「勧告」することができるだけ。命令することはできない。つまり、自衛隊や各自治体の消防、警察を重点的に投入したいと考えても、防災庁が直接命令し、動かすことはできないのだ。

 予算も非常に乏しいものだ。2026年度予算を見ると、設置・運営などの予算が45億円。新設する防災力強化総合交付金に35億円など、計202億円。防災予算は国土交通省や消防庁、各自治体にもあるとはいえ、防衛予算の約9兆円と比べると、約450分の1なのだ。これで1000万人以上の被害者の出る災害に対応できるはずがないだろう。

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