高市首相がミュージックアワードに登壇で「音楽を政治利用するな」と非難殺到! MAJの国策的本質を批判する声も

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露呈した音楽業界の政権忖度体質 政権批判したアーティストはバッシングを受けるのに…

 もちろん、高市に政治利用されたアーティストたちやファンの複雑な思いを代弁するような投稿もあった。

〈授賞式に呼ばれたアーティストの中にも高市が出てきて「こいつマジか」ってなった人いるんやろな、気の毒よな〉
〈高市が某アワードに出てきた件ほんとに反吐が出るんだけど、そこに集まったアーティストの人たちは事前に知らされていたんだろうか。騙し討ちで政治に利用されて平気?〉
〈高市のMAJスピーチ登壇もムカつくわ本当  音楽を好きな気持ち、とかアーティストが作ってきた全てを「自分らの手柄」「自分らの資源」みたいに使えると思っとんねん  本当に音楽が好きなら首相の責任として台湾有事への発言を謝罪して、コンサートの取りやめとか防いでくれたらよかったやん〉
〈高市が来てプロパガンダに使われるってわかってたらあんな賞見向きもしなかった 純粋に頑張った各アーティストのファンの気持ち全部踏みにじって汚した 本当に最低〉

 なかにはミュージックアワードや日本の音楽界にそもそもの政治忖度体質があるという鋭い指摘。

〈ミュージックアワード見てて感じた違和感は、「国策」感だ。 日の丸デザインで高市出てるアワードに表彰されて喜ぶ海外のアーティストはいるんだろうか?北朝鮮の祭典みたい…。クールジャパンは失敗がはっきりしたのに。〉
〈音楽で大東亜共栄圏みたいに見えてしまう某アワード。高市がスピーチしたとかで気持ち悪いし、そういえば複数の音楽団体で自民党応援みたいなことが前段としてあったなと。〉

たしかに、MAJは、今年3月まで文化庁長官だった作曲家・都倉俊一が旗振り役となり、日本レコード協会、日本音楽事業者協会など5つの音楽団体によって、昨年から始まった国際音楽賞。文化庁や経産省も「協力」に名を連ねている。そこに、自己宣伝として「音楽好き」をやたらアピールしたがる高市首相が乗っかってきたということだろう。

 そういう意味では、今回の高市首相のMAJ政治利用は、日本の音楽業界が抱える問題点を映し出したともいえるかもしれない。

 少し前、小泉今日子のライブで憲法9条の朗読音源が流れたことについて、小泉が「政治的」などと理不尽な猛バッシングを受けたように、日本ではアーティストが政権批判をすると「政治的」などとバッシングを受ける。

そのため、ミュージシャンや芸能人の多くは自分の身を守る為に「政治について意思表示しない」「政治から距離をとり続ける」という姿勢をとり続けてきた。

 しかし、それはアーティストたちが完全に政治と無関係でいられるということにはならない。むしろ、政治性を忌避し、政治発言をタブー化させている一方で、今回のように、もっと大きなところで権力に安易に利用されるというケースは決して少なくない。

 本サイトでは、コロナ禍の緊急事態宣言でステイホームが呼びかけられていた2020年4月に、星野源が「うちで踊ろう」という楽曲をSNSにアップしコラボレーションを呼びかけた際、当時の安倍首相がその星野のコラボ企画に乗っかった問題を取り上げ、音楽の政治利用について検証した。

 以下に、その記事を、再録するので、ご一読いただき、政治家による音楽の政治利用、音楽と政治について、あらためて考えていただきたい。
(編集部)
***************

●安倍首相に利用された星野源がエッセイに書いていた“音楽が政治に利用される危険性” 「X JAPANを使った小泉純一郎のように」

 安倍首相が星野源のコラボ動画に乗っかった問題。星野源が「うちで踊ろう」を歌う画面の右側で、ソファに座った安倍首相が黒い犬とじゃれ合ったり、マグカップで飲み物を飲んだり、ネトウヨ本か何かわからないが本を読んだり、テレビをザッピングしたり、と優雅にくつろぐ……。新型コロナウイルス感染拡大が止まらないなか、感染の恐怖に怯えながら医療現場や生活インフラを維持するために働いている人びとや、補償なき休業要請のため生活が困窮している人びと、感染し症状に苦しんでいる人びと、多くの人間が苦しい生活を強いられているなか、一刻も早くその対策を打ち出すべき立場にある安倍首相のこの所業には、一夜明けても、「何様のつもり!」「貴族か!」「ルイ16世か!」と怒りと批判の声が止まない。

 そんななか、星野源が自らのインスタグラムのストーリーで、安倍首相の動画についてコメントした。

〈ひとつだけ。
安倍晋三さんが上げられた“うちで踊ろう”の動画ですが、
これまで様々な動画をアップして下さっている
沢山の皆さんと同じ様に、
僕自身にも所属事務所にも
事前連絡や確認は、事後も含めて
一切ありません。〉

 安倍首相からの連絡や確認は一切なし。まさかとは思っていたが、安倍首相はやはり勝手に便乗、政治利用していたというわけだ。

  しかも、このストーリーでは、ミュージシャンや芸能人、一般の学生などが投稿したコラボ動画をアカウトと合わせて紹介、星野からの感謝のコメントや動画に対するコメントも付けている。そのなかで安倍首相については動画やアカウントの紹介はなく、上記のコメントのみ。感謝の言葉や感想は一切ない。「沢山の皆さんと同様に」と書いているのだから、星野に安倍首相に対する他意はないなどと言っている人もいるが、他のコラボした人たちとはまったく違う扱いをしている。

 ハッキリ言葉として表明しているわけではないが、星野にとって、今回の安倍首相による「うちで踊ろう」の政治利用が不本意だったことは明らかだろう。

 この安倍首相による星野源の政治利用をめぐって、12日夕方頃から星野のある文章が、ツイッター上で注目を浴びている。

 実は、星野源はかつてエッセイ集『働く男』(2013年発行、マガジンハウス/2015年発行、文春文庫)のなかで、音楽が権力者に利用されることの危険性について指摘していたのだ。

〈今でもたまに、「音楽で世界を変えたい」と言う人がいる。僕は「音楽で世界は変えられない」と思っている。無理だ。音楽にそんな力はない。他の業界に比べて音楽業界は夢見がちな人が多い気がする。スタッフには「元ミュージシャン」とか表舞台に名残がある人も多いから、社会性のない人も多い。そんな人に限って言うのである。「君ら日本を変えられるよ」とかなんとか。
 そんなもんは戯れ言である。国を変えるのはいつでも政治だし、政治を変えるのはいつでも金の力だ。そこに音楽は介入できない。できたとしても、X JAPANの楽曲を使って型破りというイメージを定着させた小泉純一郎のように、ただ利用されるだけだ。
 でも、音楽でたった一人の人間は変えられるかもしれないと思う。たった一人の人間の心を支えられるかもしれないと思う。音楽は真ん中に立つ主役ではなく、人間に、人生に添えるものであると思う。〉

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