香港アグネス・チョウさん抗議も幸福実現党は「霊言」撤回せず…幸福の科学「霊言」シリーズの危険性とタブーに怯えるマスコミ

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中国の軍事介入を誘発し、アグネス氏の身を危険に晒しかねない「霊言」

 大川隆法総裁の長男である大川宏洋氏は、今回の件について、6日、自身のYouTubeチャンネルでこう見解を述べていた。

「(アグネス・チョウさんは)かなり人気の方なのでしょうね。だからこの人に乗っかっておけば人気がとれるんじゃないかみたいな、そういう浅はかな理由で、隆法がこの人を利用しようとしてるんだろうなってところですね」
「この隆法の霊言シリーズっていうのはね、ほんとにいっつもそうでございまして。結局、隆法の我田引水なわけですよね。この場合で言ったら、幸福実現党にとって有利になるようなことを言うために、アグネス・チョウさんを利用して数字を取ろうとしている。姑息なやり方ですよね」
「何回も言ってるんですけど、霊言っていうのは隆法の妄想なんで、これはまったくそもそも事実無根ですので、霊言っていうのは。嘘ですよ、はっきり言えば嘘」
「アグネス・チョウさんについては、本人が明確に嫌だと言っているわけなので、幸福の科学としては、この『習近平vs.アグネス・チョウ―守護霊バトル』は即日発刊停止をして、幸福の科学の公式ホームページに大川隆法の名前で謝罪文を掲載すべきだと僕は思います」

 いずれにしても、あらためて考えさせられるのは、幸福の科学の「霊言」手法の危うさだろう。

 今回のケースで言えば、「守護霊」と称して、あたかも“アグネス氏の言葉”で日本に自衛隊の出動を要請しているのだ。実際にはありえなくても、情報が出回れば、日中の戦争は現実的にありえなくても、プロパガンダによって、中国政府による香港への軍事介入の口実にされる可能性も決してゼロではない。

 しかも、民主化運動のアイコンでもあるアグネスさんは常に当局から睨まれており、8月末には警察に拘束されて、恣意的な逮捕までされた(即日釈放)。当然、中国共産党からも言動を監視されているとみられる。そんなかで、日本の政党が「アグネス氏の本音」と称し、本人がまったく主張していないことをでっち上げて広めればどうなるか。運動への悪影響だけでなく、周さんやその家族、仲間の身を危険にさらしてしまいかねない。「霊言」を騙っている者はこれっぽちの痛痒も感じないのかもしれないが、その結果、人の生命を脅かしてしまうことだってあるのだ。

 にもかかわらず、幸福実現党はなぜか“被害者”の体で開き直っているわけである。はっきり言って、自分たちがしてしまったことに対する自覚が皆無であると断じざるを得ないだろう。

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