ブラック企業大賞「ヤマダ電機」問題がマスコミで報道されない理由

2014.10.13 08:00
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 実は、ヤマダ電機は、12年だけでも、244億円の広告費を投入している大スポンサーなのだ。この規模は「単独決算の企業別ランキング」の7位に入っており(日経広告研究所「有力企業の広告宣伝費」/12年)、事実上、広告費が主な収入源であるマスコミにとって、批判することはタブーとなっているのだ。

 たとえば、ヤマダ電機では、メーカー派遣者問題も抱えている。メーカー派遣者問題とは、家電量販店が家電メーカー側に新装・改装オープンなどの際に、従業員や派遣労働者をヘルパーとして派遣するように要請すること。こうした派遣自体は小売業界では慣例的にあることで、それぞれ自社商品の販促を行う限りは法的な問題はない。ところが、ヤマダ電機の場合は自社(メーカー)商品の販促以外のヤマダ電機の業務(棚卸し、陳列、清掃など)を行わせ、相当の対価(報酬)を支払っていない。つまり、自社の従業員のように扱い、人件費圧縮のためのタダ働きをさせていたのだ。これは職業安定法44条の二重派遣(偽装請負)にあたる行為で、07年1月23日付の「読売新聞」が「ヤマダ電機職安法違反の疑い」というスクープ記事を掲載したこともある。

 だが、 読売はここからヤマダ電機追及キャンペーンを行なうかと思いきや、一切続報が報じられなくなってしまったのだ。

『非情な社長が「儲ける」会社をつくる 日本的経営は死んだ!』(有森隆/さくら舎)はその中止の裏側を読売関係者のコメントという形で紹介している。

「ヤマダ電機からの強い申し入れがあったのです。(中略)折り込み広告を入れていますが、これが膨大な金額(中略)。中止の要請は東京から来たようです。老川大阪本社社長は、社内で『東京が言っているから仕方がないだろう』と話していた」

 ヤマダ電機の経営企画室も読売側への申し入れをしたことは認めており、事実上、折り込みチラシ広告が(社内の自主規制にせよ)読売新聞を黙らせたことになる。しかし、08年に公正取引委員会が立ち入り検査に動き、メーカー派遣者問題に排除措置命令を出したことで、読売のスクープ記事の正しさが裏付けられた格好だ。

 広告主には逆らえないマスコミがブラック企業を増長させてきたといえるかもしない。
(小石川シンイチ)

【追及!ヤマダ電機ブラック問題シリーズはこちらから→(第1弾)(第2弾)】

最終更新:2015.01.19 05:04

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