横田一「ニッポン抑圧と腐敗の現場」17

小池百合子知事にも直撃! 加計ヤミ献金報道めぐる下村元文科相と都民ファ都議・平慶翔のバトルの行方

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元秘書・平慶翔都議が下村事務所の暗部を握っていることを示唆

 一方、下村氏もあいかわらず平氏を“犯罪者”扱いする姿勢を崩していない。7月2日、自民党本部で都議選開票にともなう下村氏の会見で、筆者が「(平氏は)『筆跡が違う』『あの文書(上申書)は偽造』と言って、会見内容を否定しているが」と聞くと、「必要であれば筆跡鑑定をして、しっかりと説明をしたいと思います。『先方が(筆跡が)違う』というのであれば、どんなふうにでも対応をしていただきたい」と法的措置を受けて立つ姿勢を示したのだ。

 いずれにしても、2人とも引くに引けない状態に陥っており、国会議員と都議の地位をかけて「ウソをついたのはどちらなのか」を争う訴訟となる可能性が高い。この問題をめぐって、自民党と都民ファーストの会とが全面対決する事態も十分に考えられるだろう。

 しかし、客観的に見ると、下村氏のほうがはるかに分が悪い。下村氏が配布した上申書が偽造文書なら「下村氏は選挙中にウソの情報を流して平氏を落選させようとした」として、逆に下村氏の公職選挙法違反の疑いが出てくる。一方、仮に上申書が本物だったとしても、下村氏の加計問題献金疑惑や収賄疑惑が消え去るわけではなく、逆に法廷闘争のなかで、平氏が下村事務所のさらなる疑惑を暴露する可能性があるからだ。実は平氏は先のネット番組で、自らが不正な行為に手を染めていたかのような意味深な発言をしていた。

「私自身、秘書として大変辛い経験もして参りました。政治を志し、政治家の秘書として働くなかで、自分の思いとは違うこともしなければならなかった。また、あることをなかったり、ないものをあるようにしたり、そういった流れが大変苦しいことがありました。『自分の居場所ではないのかな』と思っていたあのとき、『政治家になりたい』と思い、秘書になった、その政治家になる夢さえも忘れようとしていた。そんなときの(都知事選で当選した)小池知事のあの姿勢は本当に助けていただいた。遠くからでありましたが、私には英雄に見えました」「政治家を志し、25歳のときに秘書として働いた。あのときの気持ちをいま取り戻せております。もし(下村事務所で)あのまま秘書として働いていたら、自分はどんどん腐った自分になってしまうのではないかという思いもありました」(29日のネット番組)。

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