「布マスク、さらに8千万枚」に批判殺到、小泉今日子も疑問の声! 安倍応援団は「アベノマスクとは別」と反論も問題点は全く同じ

2020.07.28 03:00
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「布マスク、さらに8千万枚」に批判殺到、小泉今日子も疑問の声! 安倍応援団は「アベノマスクとは別」と反論も問題点は全く同じの画像1
首相官邸HPより


 感染再拡大の局面で前倒しまでしてスタートさせた「Go Toトラベル」につづき、またも国民の度肝を抜く安倍政権のコロナ対応にネット上が騒然となっている。昨夜、「布マスク、今後さらに8千万枚を配布 不要論でも発注済」というニュースを朝日新聞デジタルが伝えたからだ。

 政府は3月末から介護施設や保育所などに向けて布マスクを配布しているが、〈今後さらに約8千万枚を配る予定〉で、同紙の分析によると〈配布・発注済みの布マスクは計約2億8700万枚にのぼり、総額約507億円の費用がかかっていた。うち郵送やコールセンター、検品などの事務経費が約107億円を占める見通し〉だという。

 この介護施設や保育所向けの布マスクは、安倍首相が4月1日のエイプリルフールに全戸配布を宣言したものの、「税金の無駄遣い」「マスクが小さすぎる」「汚れがあった」「虫が混入していた」「まだ届かない」と非難轟々となった例の“アベノマスク”と同じ仕様のものだ。

 当然、この朝日の報道に、「まさか、アレをまだこれから配布する気なのか」と多くの人が反応。たとえば、小泉今日子は自身が代表を務める株式会社明後日のアカウントを通じて〈ちょっ、ちょっと!〉とツッコミを入れ、ラサール石井もこのようにツイートした。

〈今すぐ中止して、この予算を豪雨の被災地と医療現場に、中抜きなく直接支援お願いします。どうせ誰も使わない、使えないものに何百億。無駄すぎる。日本において、生類憐みの令以来の愚作。〉

 有名人だけではない。Twitterにはこんな声が溢れた。

〈信じられません。二度見しました。あれだけ不評だったのにまだ配る?〉
〈GoToだ?アベノマスク8万枚追加だ?正気の沙汰ではない〉
〈その分の税金を病院に回した方が〉
〈保育関係者だけど今更まったく必要ないわ〉
〈すみません…うちの介護施設ではいりません。(中略)他の物資の方がありがたいです。感染予防で色々と苦労しているところは多いと思います。もう少し現場への耳を傾けてください〉
〈なぜ!自民党にはこの税金無駄遣いを止める人はいないのか。この人は徹底的に国民の声を聞きたくないらしい。〉

 さらに、いつもなら安倍政権擁護のためにネトウヨが群がるヤフコメも、怒りや呆れの意見が殺到している。

〈全く理解不能…〉
〈アベノマスクしている人を見たことがない。子供に聞いても、学校でもいない。あれだけの数どこ言ったのだろう?さらに行方不明となるマスクに税金投入するのか?〉
〈もはや政府内が緊急事態宣言。国民の思いと乖離があることばかりやる。〉
〈信じられない。走り出したら止まらない。すべての政策がこんな状況で遂行されているとしたら恐ろしいことだ。コロナより政府に殺される。〉
〈世間見渡してみ?そのマスクをつけてる人どれだけいる?〉

安倍応援団は「アベノマスクとは別」「介護施設向け」というが、問題は配布が同じ「布マスク」ということ

 一方、Twitterの著名なネトウヨ安倍応援団アカウントは〈朝日の詐欺タイトル〉と言い、〈なにか新しくマスクの配布が決まったかのように書いてるけど、「全戸向けマスクとは別に」介護施設などに以前から配っていたマスクを予定通り配っているという話で、新しいマスクを発注したわけでは無いんだよね〉などと反論しているが、報道には、〈全戸向けの配布が完了した2日後の6月22日にも、伊藤忠商事など9業者に計約5800万枚を発注〉とある。ようするに、政府は、国民からさんざん批判を浴びたあとに、あり得ない枚数をあらためて発注しているのである。

 あれだけ国民から「いらない」「役立たず」と拒絶された上、コメントにもあったように介護施設や保育所で求められている物資や支援はほかにある。そうしたニーズを汲み取って、フレキシブルに対応するのは当然のこと。それを「一度決めたからには引き下がれない」というのは、日本軍が無謀と言われながら決行させたインパール作戦と同じようなものではないか。状況がまるで違う3月に決めたとおりのまま布マスクを配布しつづけようというのは「無能」と呼ぶほかなく、そのことに多くの人は怒りを覚えているのだ。

 しかも、配布先である介護施設は重症化リスクの高い高齢者のための施設であり、そこに“布マスク”を配布するというのはリスクを高めるような愚行以外のなにものでもない。実際、聖路加国際大学の大西一成准教授が「アベノマスク」と顔面のすきまなどから出入りする空気中の粒子の「漏れ率」を調査した結果、漏れ率は100%だったことが判明している(朝日新聞7月6日付)。

 こう言うと、「布マスクはWHOも推奨している」と反論する者もいるかもしれないが、WHOは〈布マスクは、それぞれ異なる材質で最低3層の構造にすることが望ましい〉(時事通信6月6日付)としており、一方の「アベノマスク」は1枚のガーゼを折りたたんで15重にしたもの。異なる素材になっていないのだ。くわえて、WHOは〈流行地では60歳以上や持病がある人の場合、医療用マスクを着用することを勧告〉している。つまり、介護施設には「アベノマスク」を配るのではなく、サージカルマスクや医療用ガウン、フェイスシールド、消毒用品など必要なものを支援すべきなのだ。

 いや、それどころか、前述したようにこの介護施設や保育所向けの布マスクは〈素材や形状もアベノマスクと同じ〉だというが、回収騒ぎとなった妊婦向けのほか、全戸配布の「アベノマスク」でも「ゴミがついていた」「虫が混入していた」という報告が多数ある。実際、“チームバチスタシリーズ”で知られ、医師でもある作家の海堂尊氏も〈我が家の「アベノマスク」には小昆虫らしきものがいました〉と報告し、〈医療従事者として市民のみなさんに「健康を守るために言えるアドバイス」としては「アベノマスクは絶対に着用すべからず」ということです〉と警鐘を鳴らしていた。

「アベノマスク」に虫やゴミの混入、カビの付着があったことは厚労省も認めていることで、だからこそ4月23日に布マスクを納入した興和、伊藤忠商事は未配布分の回収を発表。妊婦・介護施設など向けの分と合わせて約8億円をかけて検品作業をおこなう、と政府は発表していた。だが、結局、こうして国民の手元に虫入りの「アベノマスク」が届いていることを考えれば、今後配布分でもまた同じことが繰り返される可能性がある。

菅官房長官と厚労省はまたぞろ「布マスク配布でマスクの需要抑制」の嘘弁明!

 感染が再び拡大しつつあるなか、リスクの高い介護施設で、いまだに布マスクを洗って繰り返し使えと迫るとは一体どういうことなのか。

 実は、今回、政府はまたぞろあの論理を持ち出して正当化している。厚労省は朝日の取材に8000万枚配布の理由として「必ずしもまだ十分マスクが行き渡っていると言い切れない状況の中で、布マスクを配ることで需要を抑制する効果は十分認められる」などと説明し、菅義偉官房長官も今朝の会見でこう語った。

「布マスクは繰り返し利用できることから相対的に安価で、マスク需要の抑制に資する」

 これは「アベノマスク」の批判に対して、安倍首相が「いままでたまっていた在庫もずいぶん出て、価格も下がった」などと繰り返しアピールしたのと、まったく同じ主張だ。

 しかし、この主張を検証した毎日新聞5月15日付記事では、流通アナリストの渡辺広明氏が「布マスクの配布は、市中のマスクの流通や価格には関係ありません」は断言し、マスク卸業者も「布マスク配布と値下がりは関係ない」と述べている。というか、そもそも現在、市中でマスクはすぐに手に入るようになっており、布マスクである必要はみじんもない。

 にもかかわらず、政府や厚労省がまだこの「布マスク配布」にこだわり、巨額の税金を使って8000万枚を配布しようという愚策を強行する理由はただひとつ。布マスク配布が安倍首相が固執したものであり、それを途中で中止するというのは、安倍首相のメンツに傷がつく──官邸も厚労省もそのことを忖度して誰も止められないのである。

 安倍政権は無能であるだけではなく、「Go To」と同様、国民の健康と安全などハナから無視しているからこそ、このような愚策を平気でつづけられるのだ。そのことに、国民はもっと怒らなくてはいけない。批判コメントにもあったように、「コロナより政府に殺される」かもしれないのだから。

最終更新:2020.07.28 03:42

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