中居正広の震災ボランティアをテレビが報道しなかった理由!『スマスマ』も震災支援企画なしで解散騒動の影響が

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SMAP解散騒動とその名残は個人の震災支援にも影響してしまうのか

 熊本大地震をめぐって、被災者を支援する芸能人、文化人の活動が連日、ニュースになっているが、一昨日から、大きな話題になっているのが、SMAPの中居正広だ。4月24日、避難所になっている熊本市・長嶺小学校にマスクにサングラス姿で現れ、炊き出しに参加。マスクにサングラス姿で、完全なお忍びのボランティアだったが、チャーハンをつくっていた姿を被災者が気付いてツイートし、一気に情報が広まった。

 この行動は、まさに中居らしい。中居は、テレビでは“人嫌い”というキャラで押し通しているが、素顔は非常に情に厚く、情報番組などで社会問題を語るときは、むしろ弱者の側に立った発言をすることが多い。東日本大震災でもやはり福島の避難所を極秘で訪れ、炊き出しを行っていた。おそらく、今回もいてもたってもいられなくなったのだろう。

 しかし、不可解なのは、このニュースをテレビが一切報じなかったことだ。高良健吾の給水など、他の芸能人の支援活動は連日、大々的に取り上げているのに、今回の中居の行動については『とくダネ!』『スッキリ!!』『羽鳥慎一モーニングショー』などの朝の情報番組も、『ひるおび!』『直撃LIVE グッディ!』『情報ライブ ミヤネ屋』などの午後のワイドショーも1秒も取り上げなかった。スポーツ紙記者が裏事情を解説する。

「当初は中居が嫌がったのかな、と思ったんですが、中居はボランティアの途中からサングラスをとって顔を見せていたし、そこまで秘密にすることにこだわっていたわけじゃない。どうも、ジャニーズ事務所からストップがかかったらしいですよ。事務所が管理してる活動じゃないから、取り上げるな、と。おそらく、ジュリーさんあたりが、中居のボランティアに注目が集まると、嵐や他のジャニーズのタレントが何もやっていない、という印象になってしまう、と危惧したのでしょう。飯島(三智)さんがいれば、テレビが取り上げることも許可したかもしれませんが、今のジャニーズでは中居くんの個人的活動を大々的に取り上げるのは難しいですね」

 SMAP解散危機騒動が個人の震災ボランティア活動にまで影響を及ぼしているというのは、なんともやるせない気持ちになるが、しかし、この一件以外にも、今回の震災におけるSMAPの動きは今までとまったくちがった違ったものになっている。

 SMAPというグループは自分たちが「国民的アイドル」であるという自覚を強く持っており、こうした大災害には積極的にコミットし、被災者を勇気づける活動に率先して取り組んできた。

 たとえば、2011年の東日本大震災の際は、震災後初の放送となる3月21日の『SMAP×SMAP』(フジテレビ)で、「いま僕たちに何ができるだろう」と題して生放送を決行。視聴者からFAXを募集し、いま、みんなができる支援のあり方をSMAPメンバーがフリートークで語り合うという、画期的な番組作りを行った。

 ところが、今回はそういった動きがまったくないのだ。先週、18日の放送では、上戸彩をゲストに迎えたいつもの通りの「ビストロSMAP」と新企画のマジックのコーナー、いきものがかり出演の歌のコーナーという通常運転。熊本大地震については、番組最後の東日本大震災の支援金受付メッセージに続いてテロップが流れただけだった。

 それでも、この時はまだ、最初の大地震発生から4日ということで、準備が間に合わなかった可能性もある、もしかしたら来週はやるかも、と淡い期待を抱いていた。

 しかし、昨日の放送も同じだった。番組最後の東日本大震災の支援金受付メッセージのときに、かろうじて、中居が「この度の『平成28年熊本地震』により被害にあわれた方々に心よりお見舞い申し上げます」というメッセージを発したものの、震災に触れたのはそれだけ。

 番組のほとんどは、「復活!境界線クイズ」と称する、別の番組の昔の企画を復活させたクイズ。しかも、こんなどうでもいい企画のために、MCの草なぎ剛、香取慎吾、稲垣吾郎の3人が朝から、フジテレビの情報番組を片っぱしから回り、番宣にいそしむ始末だった。

 これが、あのSMAPが今、やるべきことなのか。東日本大震災のときに「偽善と思われても、SMAPがいまやること、役割っていうのを考えた」「ひとりでも多くの人が困っている人を助けたい」と言って生放送を決行したあの姿勢はどこへいってしまったのか。

 だが、これもやむをえないのかもしれない。今のSMAPは震災支援どころか、5人が顔をそろえることすらほとんどままならない状態だからだ。

「SMAPはあの騒動以降、5人一緒のスケジュールを最低限にまで減らしてしまった。今は、何週間かに一回、『スマスマ』のビストロ収録で顔をあわせ、撮り溜めするだけ。番組最後の東日本大震災の支援金受付メッセージも、そのときに撮り溜めしている。5人揃って他の新しい企画やトーク、コントを収録するのは不可能な状態です」(前出・スポーツ紙記者)

 しかし、ひとりひとりのメンバーの気持ちは変わっていないはずだ。とくに、東日本大震災の時に音頭をとって、生番組を企画した中居はなおさらだろう。

 中居が今回、地震発生から10日というかなり早い時期に現地に入ってボランティア活動に参加したのは、今、SMAPとしてやるべきことができない自分たちへの忸怩たる思いというのもあったのかもしれない。

 できれば、もう一度、5人そろっての震災支援をする姿をみたいが、やはりそれは無理なのだろうか。
(本田コッペ)

最終更新:2016.04.26 11:16

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