追悼! 水木しげるが描いていたラバウルの戦争体験と慰安婦…「80人の兵隊を相手に…あれはやっぱり地獄だ」

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷

 年老いた水木が、書斎で戦争中、ココポでの出来事を回想する。水木青年は、上等兵に「お前も行ってこい」と言われる。以下、水木のモノローグ。

〈というようなことでピー屋の前に行ったがなんとゾロゾロと大勢並んでいる。
 日本のピー屋の前には百人くらい、ナワピー(沖縄出身)は九十人くらい、朝鮮ピーは八十人くらいだった。
 これを一人の女性で処理するのだ。
 僕はその長い行列をみて一体いつ、できるのだろうと思った。
 一人三十分とみてもとても今日中にできるとは思われない、軽く一週間くらい、かかるはずだ。
 しかし兵隊はこの世の最期だろうと思ってはなれない、しかし……
 いくらねばっても無駄なことだ。
 僕は列から離れることにした。
 そして朝鮮ピーの家を観察したのだ。
 ちょうどそのとき朝鮮ピーはトイレがしたくなったのだろう、小屋から出てきた。〉

 朝鮮人慰安婦が便所で用を足すところを見て、水木は「はァ」と目を見開く。そして、頭を抱える。以下、再びモノローグ。

〈とてもこの世の事とは思えなかった。
 第一これから八十くらいの兵隊をさばかねばならぬ。
 兵隊は精力ゼツリンだから大変なことだ。
 それはまさに“地獄の場所”だった。〉

 場面はかわって、現代。書斎の椅子で目をつむる老いた水木は、〈兵隊だって地獄に行くわけだが、それ以上に地獄ではないか〉と物思いにふけている。

〈よく従軍慰安婦のバイショウのことが新聞に出たりしているが、あれは体験のない人にはわからないだろうが……
 やはり“地獄”だったと思う。
 だからバイショウは、すべきだろうナ。
 ……といつも思っている。〉

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

この記事に関する本・雑誌

総員玉砕せよ! (講談社文庫)

新着芸能・エンタメスキャンダルマンガ・アニメビジネス社会カルチャーくらし教養

追悼! 水木しげるが描いていたラバウルの戦争体験と慰安婦…「80人の兵隊を相手に…あれはやっぱり地獄だ」のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。宮島みつや慰安婦歴史観漫画家の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
いいね! 数
1 安倍「獣医学部の全国展開」で大混乱が
2 百田尚樹の韓国ヘイト本がヒドい!
3 北ミサイル対策CMに茂木健一郎が批判
4 前川前次官が田崎スシローを批判!
5 SKY-HIが共謀罪批判ラップを発表
6 NHKクロ現スクープの裏事情
7 文科省女性官僚にネトウヨがデマ攻撃
8 葵つかさが「松潤とは終わった」と
9 『朝生』で百田尚樹が徹底論破され大恥
10 フジの創価学会批判のえぐい舞台裏!
11 ほっしゃん炎上と「在日認定」
12 SMAP3人テレビ追い出し作戦の手口
13 前次官会見で田崎スシローが失笑発言
14 前川前次官と安倍首相の対照的言動
15 恵俊彰が田崎史郎を「政権の代弁者」と
16 NHK『クロ現』が総理圧力の証拠報道
17 城田優がハーフ差別を告白
18 安倍政権御用ジャーナリスト大賞
19 安倍応援団の情報操作に騙されるな!
20 安倍首相はこれだけウソをついてきた!
PR
PR 飲むだけで白髪改善と髪のボリュームを取り戻せる!?
1NHK『クロ現』が総理圧力の証拠報道
2義家が文科省の証言に粛清を宣言!
3文科省天下り問題の裏には官邸が
4前川前次官が田崎スシローを批判!
5安倍首相は「反省」などしていない!
6安倍が共謀罪採決で委員会とばす暴挙
7安倍首相はこれだけウソをついてきた!
8北ミサイル対策CMに茂木健一郎が批判
9萩生田の答弁は嘘、安倍、加計とBBQ
10クロ現報道、文書への官邸の反論が酷い
11追悼…野際陽子が語った戦争の悲惨
12共謀罪強行成立に著名人たちが怒りの声
13安倍「獣医学部の全国展開」で大混乱が
14共謀罪強行成立記念!トンデモ答弁録
15安倍官邸VS文科省が全面戦争に突入
16林真理子が文春で山口敬之問題に言及!
17文科省女性官僚にネトウヨがデマ攻撃
18安倍側近・萩生田が「加計ありき」の指示!
19「キネマ旬報」が共謀罪批判を特集!
20特区決定前に加計がボーリング調査の裏
PR
PR 飲むだけで女性のカラダの悩みを解消!?

人気連載

アベを倒したい!

室井佑月

室井佑月が斎藤貴男と「共謀罪」を徹底批判!「安倍政権に逆らう人が片っ端から逮捕される」

アベを倒したい!

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄

"体育会系相田みつを"松岡修造は本当に「ブレない男」なのか? 年を追うごとに変わっていく修造語録を読み解く

「売れてる本」の取扱説明書

ネット右翼の15年

野間易通

高市早苗はいかにして"ネオナチ"と出会ったか

ネット右翼の15年

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

戦争を放棄せよ! 軍事力がなくても侵略と闘う方法はある、自由のために闘える!

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」