“違法接待”菅首相の長男のCS放送を総務省が特別扱い! 当時の総務省責任者はNHKに圧力、有馬キャスターを降板させた山田内閣広報官

2021.02.13 11:00
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違法接待菅首相の長男のCS放送を総務省が特別扱い! 当時の総務省責任者はNHKに圧力、有馬キャスターを降板させた山田内閣広報官の画像1
首相官邸HPより


 菅首相の長男が総務省の官僚幹部に「違法接待」をおこなっていた問題で、さらにとんでもない事実が明らかになった。国会での追及で、接待会食は12回にも及んでいた一方、菅首相の長男が勤める東北新社は2018年のCS 放送業務の認定において、総務省から不自然な特別扱いを受けていたことが判明したのだ。しかも、当時、その認定で職務権限があったのは、あの菅首相の子飼い官僚だった。

 改めて、経緯を説明しておこう。菅首相の長男は菅正剛氏といい、現在、東北新社でメディア事業部趣味・エンタメコミュニティ統括部長を務めている。東北新社は映画製作・配給やCM・テレビ番組制作など映像分野で幅広く事業を手掛ける企業だが、事業の中核をなしているのがBS・CS放送関連事業。「スターチャンネル」や「スーパー!ドラマTV」「ファミリー劇場」「囲碁・将棋チャンネル」などグループでBS・CS8ブランド10チャンネルの運営をおこなっている。そして、正剛氏は「囲碁・将棋チャンネル」を運営する株式会社囲碁将棋チャンネルの取締役も兼任している。

 ところが、その正剛氏が、放送行政を管轄する総務省の官僚幹部を接待していたことを「週刊文春」が写真付きでスクープしたのだ。文春の報道では、ロン毛とヒゲが特徴的な正剛氏が高級すし店や料亭の前で手土産を持たせてタクシーチケットを渡す場面などがバッチリおさえられており、これは完全に利害関係者からの接待や金銭・物品等の贈与などを禁じた国家公務員倫理規定に違反する行為だ、

 しかも、接待がおこなわれた官僚たちはみんな菅首相に近く、放送行政にも大きな影響力を持つ幹部だった。このような総務省の官僚幹部を呼び出して接待をおこなうことなど、普通の事業者には到底無理な話だ。つまり、正剛氏が「菅首相の息子」であるからこそ、官僚たちが接待に応じてきたことは明々白々だろう。

 ところが、菅首相は国会でこの問題を追及されると、「息子は民間人、私人だ」と主張し、プライバシーを盾に答弁を事実上拒否したのである。

「私の親族であるとはいえ、公的立場にはない一民間人にかんするものであります。本人やその家族などの名誉やプライバシーにもかかわることでありですね、本来このような場で、お答えすべきことではないと私は思います」

 こんな言い訳が通用するわけがないだろう。今回の問題は総務官僚による国家公務員倫理法違反が疑われるものであり、行政の長たる菅首相には事実をつまびらかにする責任があるのはもちろん、東北新社にいる長男が総務省幹部違法接待していた背景には明らかに、菅首相の存在がある。

菅首相の長男のCSチャンネルだけがハイビジョンでないのに総務省の基幹放送事業に認定

 正剛氏はもともと大学卒業後、バンド活動をしていたが、「バンドを辞めてプラプラしていたから」という理由で、菅首相が自身の大臣秘書官に採用。その後、自身と同じ秋田出身である東北新社の創業者・植村伴次郎氏(故人)に正剛氏を「鞄持ち」として預けた。正剛氏の入社後、菅氏が代表を務める政党支部「自民党神奈川県第二選挙区支部」には、植村氏とその息子から合計500万円の献金が行われている。

 菅首相は国会答弁で正剛氏の東北新社入社を「自分の意思」「コネ入社でない」と説明したが、こうした関係を見れば、とても信じられるものではない。「バンドを辞めてプラプラしていた」息子を大臣秘書官に抜擢したあと、その後を案じて自分の人脈を駆使し入社させたのである。

 しかも、問題は東北新社は正剛氏を衛星放送事業に関わる総務省の窓口に担当させたことだ。これは、東北新社=植村氏が献金でバックアップし、その一方、正剛氏を総務省の担当におくことで、菅首相の力を使って衛星放送の許認可などで特別なはからいを期待したとしか考えられない。

 実際、接待が繰り返された昨年12月というのは、「週刊文春」によると〈〇五年末に認定された「スターチャンネル」の、放送法で定められた五年に一度の更新の時期〉だった。

「総務省の幹部が公務員倫理規程に違反する接待行為を受けたのは、明らかに菅首相の長男が担当だったから。接待を断ったら菅首相に睨まれて飛ばされかねない。その恐怖で接待を受けたんでしょう。正剛氏も東北新社側もそれを見越して、違法接待を持ちかけ、共犯者に仕立てた。そうすれば、無理難題をもちかけても断れなくなりますからね」(全国紙総務省担当記者)

 実際、正剛氏が取締役を務める東北新社グループの子会社「株式会社囲碁将棋チャンネル」が、総務省からどうみても不自然な特別待遇を受けていた。

 同社は「囲碁将棋チャンネル」を放送するCS放送局で、2018年、総務省に「東経110度CS放送に係る衛星基幹放送の業務認定」を受けているのだが、当時、総務省はハイビジョン化を進めるために衛星基幹放送の大幅な組み替えを行なっており、この認定もハイビジョン放送であることが重視されていた。実際、このとき、認定を受けた12社16番組のうち11社15番組がハイビジョン放送だった。

 ところが、「囲碁将棋チャンネル」1番組だけが、ハイビジョンではない標準テレビジョンなのに、基幹放送の業務認定を受けているのだ。

「今回、改めて取材したところ、この認定は当時、総務省内でも話題になり、『菅さんの案件だから、特別待遇だったんだろう』という見方が流れていたようだ」(前出・全国紙総務省担当記者)

当時、職務権限があった総務省情報流通行政局長はNHKに圧力かけた菅の子飼い官僚・山田真貴子内閣広報官


 
 しかも、この認定をめぐっては、正菅首相の子飼い官僚が直接、圧力をかけたのではないかという疑惑も浮上している。

 というのも、「囲碁将棋チャンネル」が「東経110度CS放送に係る衛星基幹放送の業務認定」を受けた2018年4月、その認定を判断する最高責任者の総務省情報流通行政局長の職にあったのが、あの山田真貴子・現内閣広報官だったからだ。

 山田内閣広報官といえば、安倍政権下の2013年から2015年まで広報担当の首相秘書官を務めたあと総務省に戻っていたが、菅首相が新政権発足にともなって官邸に呼び戻した典型的な“菅の子飼い”官僚。しかも、NHKに圧力をかけ『ニュースウオッチ9』の有馬嘉男キャスターを降板に追い込んだ張本人とも目されている。

 先ごろ発表された有馬キャスターの降板だが、原因は昨年10月26日放送の『ニュースウオッチ9』に菅首相が生出演した際、日本学術会議の任命拒否問題について有馬キャスターが「総理自身、説明される必要があるんじゃないですか?」などと質問し、菅首相が「説明できることとできないことってあるんじゃないでしょうか」と逆ギレしたことだった。その後、山田内閣広報官がNHKの原聖樹政治部長に電話をし「総理、怒っていますよ」「あんなに突っ込むなんて、事前の打ち合わせと違う。どうかと思います」と恫喝をかけたことで、つながったのである。

 このケースを考えれば、菅氏の長男が取締役を務める「囲碁将棋チャンネル」の「東経110度CS放送に係る衛星基幹放送の業務認定」においても、その判断の職務権限をもつ総務省情報流通行政局長にあった山田氏が、圧力をかけて、無理やり認定をさせた可能性は高い。

 マスコミはこの問題について、『news23』や『報道ステーション』が報じたものの、ワイドショーなどは大きく取り上げていない。しかし、このまま放置すれば、安倍政権時代と同じく、政治の私物化、親族とおトモダチへの利権分配が繰り返されていくことになるだろう。

 この問題を国会で取り上げた立憲民主党の後藤祐一衆院議員は、山田内閣広報官と正剛氏の会食についても調査するよう総務省に求めていたが、その癒着は会食があるかどうか以前の問題だろう。

 放送行政を私物化する菅首相とその子飼い官僚を徹底類級する必要がある。

最終更新:2021.02.13 11:01

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