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バーニングも顔負け!? 矢口真里を追いつめたナベプロの情報操作全手口
矢口真里ファーストエッセイ集『おいら』(ワニブックス)
不倫報道で芸能活動を無期限休止していた元モーニング娘。の矢口真里が、昨日『ミヤネ屋』(読売テレビ)の生放送に出演、1年5か月ぶりとなる復帰を果たした。番組では「需要がなければ(芸能界は)辞めるつもり」と語った矢口だが、放送終了後には会見も開き、再スタートの第一歩となる“禊ぎ”を果たした格好だ。
しかし、ネット上ではこの矢口復帰劇に対して、バーニングプロダクションの仕切りだとする説が流れている。「バーニングがバックについてスキャンダルをなかったことにしようとしている」「世間は矢口をまだ許していないのに、バーニングの力で復帰させるなんて芸能界は汚れている」…。
たしかに、矢口の所属事務所であるアップフロントは、モー娘。がブレイクしていたころからバーニングにマスコミ対策を委託し、バーニング傘下のプロダクションオーロラのスタッフが出向している。しかも、今回の復帰劇もバーニングが仕掛けたものだ。復帰の場を『ミヤネ屋』に選んだのも、宮根誠司がバーニング系列の芸能プロ・テイクオフに所属しているからだろう。
だが、矢口の不倫騒動に限っては、バーニングより、もっと問題にすべき大手プロダクションの行為がある。それは、矢口の前夫・中村昌也の所属事務所であるワタナベエンターテインメント(以下、ナベプロ)の情報操作だ。
もともと矢口が活動休止に追い込まれたのは、昨年6月、「週刊女性」(主婦と生活社)が掲載した「激震スクープ!矢口真里 夫が目にした衝撃 『2月23日 不倫現場』自宅寝室に知らない男が!」という記事が発端だった。ご存じの通り、夫・中村が帰宅すると、矢口と不倫相手・梅田賢三の2人と鉢合わせしてしまったという内容だが、じつはこの記事の作成にあたっては、ナベプロの幹部が深く関与していたという。
「それも『週女』に情報をリークしたというだけでなく、ワタナベエンターテインメントの取締役であるO氏が直々に『週女』の会議に参加していたといわれるほど記事に関わっています。O氏はAKB48の柏木由紀も担当しており、ささいな記事でも気にくわないことがあるとメディアに抗議を行うことでも有名です」(芸能記者)
たしかにこの記事は寝室で鉢合わせになった“当事者”でなければ知り得ない話で構成されている。まさか矢口サイドが話すわけもなく、明らかに中村=ナベプロから流れたとしか考えられない。
当初、この「寝室での鉢合わせ」という情報の流出元は、矢口の友人・小森純だとされてきた。だが、これも「ナベプロ側が用意したフェイク」(前出・芸能記者)だったという。ちょうど小森はペニーオークション詐欺事件で窮地に立たされており、そこに便乗して小森の名を利用したというのだ。矢口は『ミヤネ屋』でも、この1年半を振り返って「友だちまで悪く言われて、それでもう我慢できなくて」と語っていたが、これは小森のことを指していたのだろう。
さらに、「週女」と同様に「週刊文春」(文藝春秋)の報道も矢口バッシングに拍車をかけたが、ここにもナベプロが食い込んでいたという。
「『文春』は、中村が矢口・梅田と鉢合わせした後、矢口の母親を電話で呼び出し、母娘が中村に土下座して謝罪したことや、中村のもとに『二千万円で、悪者になってくれないか。(浮気の件は)黙ってもらえないか』と電話があり、中村は身の危険を感じたという話が掲載されていますが、これらもナベプロ側が、中村が有利になるように情報を提供したものです」(前出・芸能記者)
ナベプロがここまでして中村を守ったのには理由がある。それは中村に“矢口へのDV疑惑”があがっていたためである。不倫騒動後に「女性セブン」(小学館)がマンションの住人のコメントとして、矢口と中村の部屋から大きな物音とともに「やめて! お願いだからやめて、昌也!」という絶叫が聞こえてきたことを紹介しているが、「婦人公論」(中央公論新社)ではさらに踏み込んで、結婚当初から矢口がひどい暴力に見舞われていたことが関係者によって語られている。──つまりナベプロには、大きな“弱み”があったのだ。
だが、ナベプロはここでも立ち回りが早かった。DV疑惑の一報を報じた上記の「女性セブン」が発売されたときには、すでに同日発売の「文春」を使ってDV疑惑を否定させていた。「DVなんて絶対にない」という友人の証言を掲載している。中村がDV疑惑によって劣勢にならないよう先回りして情報をリーク、世間に同情を買うべく矢口のマイナスイメージを植え付ける作戦に出たのだ。
実際、この作戦は功を奏し、世間は“DV疑惑”を「矢口の苦し紛れのでまかせ」とし、中村は“妻を寝取られた男”としてテレビにどんどん出演するように。ナベプロ側がアップフロントに情報戦で制しただけでなく、中村の売り出しにも成功したのである。
こうしたナベプロの謀略によって矢口は追い詰められ、昨日、『ミヤネ屋』でも語っていたように、誰とも口が聞けないほどの人間不信に陥ったという。
「本来は、中村がそういう夫婦の問題をマスコミにチクる“セコい男”であることや、DV疑惑などをもちだして反撃することもできた。でも、矢口本人が憔悴しきっていて、何かアクションを起こせるような状態ではなかった。しかも、矢口の所属事務所のアップフロントは無為無策で、マスコミ対策を委託しているはずのオーロラも当初はあまり熱心に動こうとはしなかった。一方、ナベプロは中村の話題作りに次々情報を出してくる。そうなると、芸能マスコミはどんどんナベプロに引きずられて、かさにかかって責め立てる。そうやって、傷口がどんどん広がっていったんです」(芸能関係者)
あらゆる手を使って相手を黙らせる──こうしたやり口はバーニングやジャニーズ事務所の専売特許かと思われがちだが、そうではない。ナベプロだって同じようなものなのだ。
もっとも、ここにきて矢口はついに復帰に意欲を示し、ようやく動き出した。また、それとともに、バーニングがマスコミ対策に本腰を入れ始めた。
「アップフロント以外にも数々の事務所と提携するオーロラにとって、矢口は“管理物件のひとつ”にすぎなかった。しかし、矢口の復帰決意によって“これは金になる”と踏んだのでしょう。バーニングが本腰を入れれば、さすがのナベプロも逆らえませんし、芸能マスコミは世間の声など無視して黙り込む。これから矢口の状況が一気に好転する可能性は大いにあります」(前出・芸能関係者)
矢口サイドにとっては歓迎すべきことなのだろうが、しかし、これはこれで釈然としないものが残る。ナベプロの情報操作においつめられ、バーニングにすがらざるをえなくなった矢口とアップフロント。スキャンダル封じで自らの利権を太らせていくバーニング、そして芸能プロダクションの意向に右往左往するマスコミ……。矢口騒動では、芸能界の醜悪な部分をすべて見せつけられたというべきかもしれない。
(田部祥太)
最終更新:2015.01.19 04:55
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