指原莉乃がAKB落下事故を「本人の不注意」とメンバーを責め、安全軽視の運営を擁護! 運営の論理を代弁する指原の処世術

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指原莉乃がAKB落下事故を「本人の不注意」とメンバーを責め、安全軽視の運営を擁護! 運営の論理を代弁する指原の処世術の画像1
自己責任論で炎上した指原のツイッター
思わず耳を疑った。

2018年4月8日放送『ワイドナショー』(フジテレビ)にて、HKT48とAKB48のコンサートでの落下事故に関して〈対策も何もないです〉としたツイートが炎上した件について話を振られた指原莉乃はこのように語ったのである。

「これって特殊なステージだったとかじゃなくて、ありがちなかたちの、ベタなステージだったんです。これで特殊なかたちで、危険なことをしてたとかだったらわかるんですけど、まあ、歩いてるだけだったので。で、あまり大きなステージに慣れてない子だったので、上を見ちゃっていて、そのまま落ちちゃったっていう」

 これを受けて松本人志が「じゃあ、指原にして見れば、『落ちてんじゃねえよ、バカ』っていう?」と煽ると、「そういうことじゃないですけど」と否定しつつも、笑いながらこのように続けた。

「他のアーティストやアイドルの方って落ちるか?っていうのがあって。いままであんまりないじゃないですか? あんまり落ちるっていうのは」

 怪我を負っているメンバーに対して、心配するどころか、バカにして本人が悪いと言わんばかりの物言いをするとは、いったいどういう神経をしているのか。

 各所で報じられたことなのでご存知の方も多いと思うが念のため振り返ると、3月31日から4月1日にかけてさいたまスーパーアリーナで行われていたAKB48グループのコンサートにおいて(3月31日はSKE48とHKT48、4月1日はAKB48)、アリーナ上に設けられた3メートルほどの花道から出演者が転落。HKT48の秋吉優花が足の薬指と小指の中足骨を骨折し、AKB48の稲垣香織は頭蓋骨の後部にあたる後頭骨を骨折した。稲垣に関しては後頭骨という危険な箇所の怪我ということもあり、経過観察のため入院することになった。現在はSNSなどの更新などは再開させており、本日退院。不幸中の幸いにも、命にかかわる事態にはいたらなかったようだ。

 このような事故が起きてしまったこと自体信じられないことだが、さらに目を疑ったのは、真摯な安全面の見直しなどのコメントよりも前に驚くような言葉が飛び出したことである。前述『ワイドナショー』でも取り上げられていたが、指原莉乃がこんな「自己責任論」をツイートしたのだ。

〈対策も何もないです、こればかりはステージに立つ人間が気をつけるしかないです。イヤモニでずっと「落ちないでね!気をつけてね!」と声がけはしてくれてます。気を引き締めてステージ立ちましょ!〉
〈本人たちは絶対に自分の不注意だってわかっているから。。なんでも運営運営っていうのは違うんですよねえ。。〉(改行は筆者で改めた)

指原はメンバーの自己責任と主張するが、AKBの転落事故は初めてじゃない

 事故が起こったコンサートは、メインステージの他にサブステージが2つ設けられており、花道はそれらつなぐかたちで設置されていた。メンバーは客席のファンに手を振るなどしながらこの花道を移動していく。花道の横幅は狭く、二人並ぶのがせいいっぱいといった状態だが、柵や手すりなどは備えられておらず、客電が消されているライブ開演中は転落する可能性も十分想定の範囲内であったはず。〈対策も何もないです〉ということはないだろう。転落防止柵をつくるなり、花道の横幅をもっと広くするなり、転落した際の衝撃を和らげるためにマットを敷くなり、やれる対策はいくらでもあるはずだ。

 この指原のコメントは当然のことながら大炎上。指原は当該ツイートを削除することになるのだが、他のメンバーによる証言を聞いていると、そもそも〈イヤモニでずっと「落ちないでね!気をつけてね!」と声がけはしてくれてます〉という安全管理にすら疑問符が浮かぶ。

 SKE48の須田亜香里がライブ配信サイト「SHOWROOM」にて、さいたまスーパーアリーナのライブを振り返り、「細い通路のところ、細い花道のところはちょっと怖くて」「足場とギリギリ人の顔を見ながら歩いてたから」としたうえで、こんな一幕があったと語っているのだ。

「ああいう大きいコンサート会場ではイヤモニをつけてるんですけど、みんなでゾロゾロ歩くときに、私、本当に足場怖くて、オドオドしながらゆっくり走ってたら、『いま、どこどこ走ってる、誰だあれ! めっちゃ前と隙間空いてるぞ!』ってイヤモニで怒られて。『でも無理だし』って思いながら」

 須田はこの後で「多分、スタッフさんも注意はしたものの、安全を確保するのが大事ってのはわかってくれるから『まぁ、いいか』と思って、図太く行きましたそこは。安全第一を私は死守しました」と語っているが、そこで「図太く」行けるのは、彼女が09年デビューのベテランだったからというのが大きいだろう。

 今回後頭骨を骨折した稲垣香織は16年12月にデビューしたばかりの16期研究生メンバー。AKB48のなかでは、ドラフト3期生の次に若手のメンバーとなる。その立場でイヤモニから「めっちゃ前と隙間空いてるぞ!」などと怒号が飛んでいればどういう精神状態になってしまうかは想像に難くない。

 また、指原は前述『ワイドナショー』で「他のアーティストやアイドルの方って落ちるか?っていうのがあって」などと語っていたが、実は、AKB48グループのコンサートでこのようなステージからの転落事故が起きたのは初めてではない。14年4月にさいたまスーパーアリーナで行われたSKE48のコンサートにて熊崎晴香がステージから転落し右手を骨折している。この骨折は全治3カ月という大怪我だった。

メンバーの安全を軽視する運営、運営の論理を代弁し正当化する指原

 このときに得られたはずの知見は活かされていたのか。運営側の姿勢を見る限り、正直言って首を傾げざるを得ない。

 コンサート翌日の2日、AKB48グループ総監督の横山由依はツイッターで〈事故防止策をスタッフの方々と改めて練り、再度、全力のパフォーマンスをみなさまにお届けしたいと思います〉と今後の対応について綴っていたが、同日にAKB48の公式ブログにあげられた「AKB48 チーム4(16期生)稲垣香織について」という記事のなかに、そのような記述は一文字も見受けられなかった。

 炎上状態となった後の翌3日になって、ようやく公式ブログに〈今後は更に安全対策を強化致します。花道に落下防止用の手すりを設置する事等を検討し、ファンの皆さまにご心配をおかけしないよう細心の注意をはらって参ります〉という文言が登場したが、本来はもっと前に出ていてしかるべき文章である。

 握手会襲撃事件時の対応のときもそうだったように、メンバーたちの安全を明らかに軽視する運営の姿勢があらためて浮き彫りになったといえるが、もうひとつ気になるのはこうした運営の姿勢を正当化する指原の言動だろう。

 指原が“大人のエライ男性たちの意見を疑問視せずに内面化すること”を自らの処世術とし、様々な場面で“大人の男の論理”を代弁してきたことは本サイトでも何度か指摘したことがある。

 ちなみに、指原はHKT48のメンバーであると同時に、尾崎充氏と共にHKT48劇場支配人を務めるプレイイングマネージャー的なポジションにある。ほかのメンバーより圧倒的に発言力があるが、指原が運営に対して異を唱えるのはせいぜいライブにおけるセットリストの構築、舞台演出、選抜メンバーの人選などで、事がこのような対外的な問題に発展したときは運営を擁護するか、沈黙するかだ。

 そのことがこの「自己責任論」によっていよいよ明るみになったとも言える。先ほども引用した〈なんでも運営運営ていうのは違うんですよねえ。。〉とのツイートは象徴的だ。同じメンバー代表のような立ち位置で、運営側の問題でなく怪我をしたメンバーの不注意を責めたてる今回のような物言いは、運営を免責するのはもちろん、ほかのメンバーが異を唱えづらくなる抑圧にもなり得ることを自覚しているのだろうか。

 余談だが、指原は建設業労働災害防止協会が発行する「建設業年末年始 労働災害防止強調期間」ポスターのイメージキャラクターを務めている。そんな彼女が労働災害について一般的な認識すらもっていなかったというのは、なんともやりきれない。

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