百田尚樹が『海賊と呼ばれた男』映画宣伝から外された本当の理由 ついに安倍首相にも見放され…

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 また、同作の制作委員会に名を連ねる日本テレビの『NEWS ZERO』で特集されたときも、番組は百田について一言も触れることはなく、かろうじて原作の文庫本を映したときに名前が映り込んだだけという“黙殺”ぶりだった。

 これは、『永遠の0』公開時と比較すると隔世の感がある。『永遠の0』が公開されたのは2013年12月だったが、このとき百田は岡田といっしょに人気バラエティ番組『行列のできる法律相談所』(日本テレビ)にゲスト出演するなど積極的にプロモーションに参加していたし、“原作はあの百田尚樹!”と全面的に打ち出していたからだ。
 
 ジャニーズと肩を並べてトークするスター作家から一転、モブキャラの如き存在へ──。この落差に本人が腹立たしく思ったり、落ち込む気持ちは、まあわからなくもない。わからなくもないが、当人は気付いていないようなので一言忠告しておきたい。それは、「身から出たサビ」のせいであり、「自業自得」だろうよ、と。

 百田が述べているように、「この三年くらい」のあいだに、氏にはじつにいろいろなことがあった。でも、百田が主張する「朝日新聞などのマスコミが極右やネトウヨとイメージキャンペーンをしたから」というのは滑稽至極である。

 たしかに朝日新聞は、百田の『永遠の0』や『海賊と呼ばれた男』、有川浩の自衛隊小説などを「右傾エンタメ」として考察したことがある。

 そもそも「右傾エンタメ」というのは、作家の石田衣良が山本周五郎賞の選考会で発したものだが、朝日新聞が「右傾エンタメ」と評したのは、2013年6月18日のこと。当時、百田も〈とうとう朝日新聞がネガティブキャンペーンをやりだしたか〉〈『日本人の誇りを失うな』と主張した小説は、朝日新聞には『右傾化小説』とレッテルを貼られるわけか〉などと反論していたが、一方百田は同時期に『情熱大陸』(TBS系)に出演、朝日の記事が掲載されたあとも『世界一受けたい授業』(日本テレビ)に“先生”として出るわ、作家が出演することなどほとんどないお昼の主婦向けバラエティ『ライオンのごきげんよう』(フジテレビ)でご機嫌な様子でサイコロを振って小堺一機とトークをするわで、“おしゃべりな人気小説家”としてテレビからも引っぱりだこ。残念ながら朝日新聞の批評は百田の“名声”に何の影響ももたらさなかった。だいたい、当の朝日新聞は映画『永遠の0』の制作委員会に名を連ねていたのである。

 しかも、同年11月には、安倍首相が百田をNHK経営委員に抜擢。もともとふたりは親密な関係にあったが、公職にまで就かせるというかたちで百田人気を利用するほどだった。

 小説はバカ売れ、映画は大ヒット。その上、首相までもがファンだと公言し、立派な肩書きまでついた。そうして認知度も人気も高まったところで、しかし百田は“悪目立ち”するようになってゆく。その最初は2014年2月、都知事選に立候補した田母神俊雄の応援演説で他候補のことを「人間のクズ」呼ばわりした件だろう。

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