>  >  > 寝屋川事件で差別…除染作業員の実態

寝屋川中1殺害事件では差別も…見捨てられた福島原発「除染作業員」の悲惨な実態

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷
jyosen_150828_top.jpg
被ばく労働を考えるネットワーク・編『除染労働』(三一書房)

 寝屋川市中1殺害事件で、平田奈津美さん(13)の遺体を遺棄した疑いで逮捕された男(45)が、事件前後、福島第一原発事故の除染作業に従事していたことが波紋を広げている。

 報道によれば、男は、昨年11月から福島県で住み込みの除染作業員として働いていた。契約社員だった。7月初頭に一度退職したが、同月24日には福島県内の別の現場で除染にあたったという。8月11日、お盆休みで地元大阪へ帰省。高槻市の駐車場で平田さんの遺体が発見されたのは13日の深夜だ。男は、少なくとも17日までには福島県内に戻り、除染の仕事をしたと見られている。

 男が逮捕された21日夜、テレビメディアはすぐに容疑者が「福島第一原発の除染作業員だった」と報道したが、これに素早く反応したのが、男の除染作業の現場であった福島県川俣町だ。

 24日、川俣町議会は、男が携わっていた同町山木屋地区の除染作業を当面中止するよう、環境省管轄の福島環境再生事務所に文書で申し入れた。「除染は個人の敷地に立ち入ることから、作業員と住民の信頼関係が不可欠だ。事件は、住民に大きな不安と恐怖を与えている」と記載されていたという。これをうけ同日、福島環境再生事務所は、除染作業の請負元であるゼネコンJV(共同企業)に対し、除染作業員の規律と風紀の維持を徹底するよう文書で通知した。

 まるで、除染作業員は“犯罪者予備軍”だと言わんばかりの対応である。たしかに、テレビや週刊誌の報道は、容疑者の前科や特殊な行動、性癖など、その“異常性”を強調するもので、これが川俣町の住民に不安を与えていることは間違いないだろう。だが、言うまでもなく、除染作業に従事する人々は、個々人で事情も思いも違い、十把一絡げに“犯罪者”のイメージで語るのは間違っている。

 むしろ、いまいちど目を向けるべきは、除染作業員たちが置かれている“底辺”とも呼ばれる劣悪な状況だ。除染労働の内容は、建物等の拭き取り、落ち葉等堆積物の除去、草の刈り取りなどを手作業で行う重労働で、真夏には熱射病で搬送される作業員も少なくない。また、集められた枝葉などを機械裁断するため、汚染された粉塵による悪環境もつきまとう。いわゆる3K(きつい、きたない、危険)の労働なのだ。しかも、その過酷労働に支払われる対価は、一般の想像よりも格段に低いのである。

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

この記事に関する本・雑誌

除染労働 (さんいちブックレット009)

新着芸能・エンタメスキャンダルマンガ・アニメビジネス社会カルチャーくらし教養

人気記事ランキング

総合
いいね! 数
1 森友学園問題で安倍の答弁がヒドい!
2 安倍と関係・森友学園が改憲の署名集め
3 鈴木清順の弟が明かす戦争体験の影響
4 森友学園が秋元康の愛国ソング強制!
5 村上春樹が新作に込めたメッセージ
6 安倍晋三小学校問題を報道しないテレビ
7 厚切りジェイソンが日本のお笑い批判!
8 維新から出馬報道、シミケンは嘘つき?
9 『めちゃイケ』にジャニーズの圧力
10 国有地疑惑の愛国小学校と安倍の関係
11 『夫のちんぽが入らない』の深い意味
12 りゅうちぇるの意見が真っ当すぎる!
13 X JAPAN、TAIJIの死の謎
14 国有地不正取得の学校と安倍の蜜月証拠
15 石原慎太郎を増長させたメディアの責任
16 「安倍晋三記念小学校」は安倍も了承
17 グッディ!土田マジギレ真の原因
18 翼がSMAP解散でメリーと滝沢を批判
19 イノッチが夫婦別姓反対派を一蹴!
20 長嶋一茂が家族断絶状態を証言
PR
PR
1森友学園問題で安倍の答弁がヒドい!
2「安倍晋三記念小学校」は安倍も了承
3安倍晋三小学校問題を報道しないテレビ
4保育所で国旗と国歌強制する安倍のバカ
5国有地疑惑の愛国小学校と安倍の関係
6共謀罪で法務省がテレ朝玉川の取材拒否
7厚切りジェイソンが日本のお笑い批判!
8安倍トランプ会談を絶賛ワイドショー
9国有地不正取得の学校と安倍の蜜月証拠
10安倍はトランプにFTAを要求されてた
11山崎まさよしの憲法9条の歌とは?
12安倍とトランプが反マスコミで意気投合
13南スーダン日報の隠蔽に稲田も加担
14米山新潟知事が語った共謀罪と原発
15安倍もうひとりの祖父の物語
16厚切りジェイソンが“日本スゴい”批判
17森友学園が秋元康の愛国ソング強制!
18アパ代表「ユダヤ陰謀論」
19金正男暗殺映像にテレビ局が数百万円
20石原慎太郎を増長させたメディアの責任
PR
PR

人気連載

政治からテレビを守れ!

水島宏明

テレ朝とNHKの"失態"につけこむ安倍政権とほくそえむ籾井会長

政治からテレビを守れ!

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄

"体育会系相田みつを"松岡修造は本当に「ブレない男」なのか? 年を追うごとに変わっていく修造語録を読み解く

「売れてる本」の取扱説明書

ネット右翼の15年

野間易通

高市早苗はいかにして"ネオナチ"と出会ったか

ネット右翼の15年

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

戦争を放棄せよ! 軍事力がなくても侵略と闘う方法はある、自由のために闘える!

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」