投票日前日!いよいよ1位の発表

安倍首相にも韓国差別発言の過去!衆院選候補者“極右ヘイト”ランキング(後編)

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ネトウヨに最初に目をつけた政治家のルーツ…一族経営企業で外国人強制労働の過去
★第2位 麻生太郎(自民党/福岡8区)

 選挙期間中も、少子高齢化問題にからんで「子どもを産まないのが問題」と妄言を吐いた麻生太郎氏。しかし、麻生氏にとってこんな発言は序の口。これまでも「ワイマール憲法もいつの間にか変わっていて、ナチス憲法に変わっていた。誰も気づかないで変わった。あの手口に学んだらどうかね」など、暴言を連発してきた。

 しかも、選民意識丸出しで差別的なのが麻生氏の暴言の特徴だ。たとえば、有名なのが新人時代のエピソード。1979年、39歳で衆院選に初出馬した際、自信満々で演壇に立った麻生氏は開口一番に、「下々のみなさん!」と言い放ったという(「週刊大衆臨増」2008年11月30日号)。

 さらに、01年、当時、総裁選レースでライバル関係にあった野中広務・元自民党幹事長に対して、派閥の幹部会で「野中のような部落出身者を日本の総理にはできないわなあ」と発言したことを当の野中氏に告発されている。

 もちろん、差別は韓国人・朝鮮人にも向けられている。03年には東京大学の講演会で、「創氏改名は、朝鮮人の人たちが“名字をくれ”と言ったのが始まり。日本はハングル普及に貢献した」などと発言して、謝罪する事態になった。

 麻生氏の旧日本軍を正当化する発言の背景には、麻生財閥の御曹司である出自が関係しているとの指摘もある。麻生氏の曽祖父が創業した麻生鉱業は、朝鮮人を劣悪な環境で働かせていたうえに、戦時中は外国人捕虜を強制労働させ、虐待していたことが、米「ニューヨーク・タイムズ」の指摘で判明している。麻生氏には、軍と一体となって戦争犯罪を犯してきたこうした一族の過去を糊塗する目的があるのではないか、というのだ。

 実際、外国人捕虜の強制労働報道に対して、当時、外務大臣だった麻生氏は外務省に指示して「ニューヨーク・タイムズ」を激しく非難する抗議文を在ニューヨーク総領事館のホームページに掲載させている。ところが、その後、事実関係を示す日本の公文書が発見され、外務省は抗議文を撤回する大恥をかくことになった。

 2位にランクインするにはこれだけでも十分だが、麻生氏が真に罪深いのは、こうした極右・差別思想を媒介にネット民を取り込み、ネトウヨの台頭のきっかけをつくったことだろう。今でこそ、J-NSC=自民党ネットサポーターズクラブ(ネトサポ)など、ネトウヨを使った情報操作を熱心にやっている自民党だが、麻生氏はそのずっと前、06年の総裁選で初演説に秋葉原駅前を選んで「自称おたくのみなさん」という演説をぶった直後から、ネットに照準をさだめ始めた。

 秋葉原の演説をきっかけにオタクやネット民から支持を集め、“ローゼン閣下”の称号まで与えられた麻生氏は、08年、総理就任前にはニコニコ動画に「麻生自民チャンネル」を開設。ネトウヨに現実の政治という新たなエサを与え、自民党の総理候補にもなっている政治家が自分たちの仲間であるという意識を浸透させていった。そのことがネトウヨの裾野を広げたのは間違いない。そして、こうしたネトウヨの一部が実際に“路上に出て”在特会らと合流していったのである。そう考えると、麻生氏はまさに、“ヘイトの育ての親”といっても過言ではないだろう。

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