室井佑月の連載対談「アベを倒したい!」第6回ゲスト 小林節(前編)

室井佑月と小林節が安倍首相の改憲案と詐術を徹底批判! 安倍政治は法治国家を“殿様の私物”にする

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共謀罪が施行された後に始まる恐ろしい監視社会

小林 もちろん。憲法改正を口にするのはともかく、スケジュールを切ったのは明らかにおかしいです。しかし安倍さんは、あくまで自分が正しいと思い込んでいる。自分は民主国家において、史上初の衆参3分の2の議席を獲得した。そんな自分には民主的正統性がある。そういう自信なんです。しかもこれまで、自分が先頭に立つと上手くいった成功体験もある。選挙も4連勝した。安保法制に続いて、共謀罪も東京五輪のテロ対策と称して強引に通してしまった。次は、五輪を迎えるにあたり憲法改正を成し遂げようと、本気で思っているんじゃないですか。

室井 そういえば、共謀罪のことを話さなきゃ! 共謀罪みたいなひどい法律をあんなやり方で強行採決するなんて許せないですよ。共謀罪は完全に内心の自由や表現の自由を破壊する。プライバシーも丸裸にされる。そんな大事な人権をオリンピックごときで差し出していいんですか?  ていうか、オリンピックが開けないとか、テロ対策だっていうのも全部嘘だったわけでしょう。

小林 室井さんってホント、小気味いいね。こういうところがあるから、うちの家内が「そうだそうだ!」と賛同するんだろうな。確かに今回の共謀罪採決はプロセスもなにも無視した議会制民主主義の破壊そのものです。しかも、これからもっと恐ろしい事態が起きる。共謀罪は、たとえば「安倍さん、殺したいよね」と誰かと話しただけで成立する。本当に殺そうなんて思ってないし、やれるとも思っていない。だけどその帰り道に銀行でキャッシングしたら、「あいつ、準備に入ったな」と形式上は判断される。ここでポイントは、その話を聞いていなきゃ、わからないことです。だから盗聴、尾行、潜入捜査をしていなきゃいけない。今後はこれを合法化する動きが必ず出てきます。

室井 もう、そうなってきてますよね。加計学園問題で文科省の「総理のご意向」文書を本物だと告発した前事務次官の前川喜平さんだって、絶対に公安とかがかなり前から尾行したり張り込んでいたんですよね。出会い系バーに行ったところを。

小林 すごかったですね。ああいうのを暴露されるということは、監視のネットワークがすでにできているということです。

室井 本当に掴みたかったのは、未成年買春ですよね。そしたら大喜びだったんでしょうけど、結局はそんな事実はなかった。同じ情報をもらった週刊誌も「これじゃ載せるような犯罪でもないし」となっていたらしいです。でも読売新聞はもう公人でもない、法的にも倫理的に問題でもなんでもないプライバシーを大々的に報じた。私たちが危惧して、イヤだなと思っていたことが、すでに現実化しちゃってる。しかも前川さんは自分が参考人として国会に出てもいい、知っていることは全部語ると言っているじゃないですか。でも与党が堂々とそれに反対して、真実を明らかにすることを妨害します。それだけで、語るに落ちたって感じじゃないですか。菅さんがいくら「怪文書だ」と言っても、みんな嘘だとわかりますし。なのに、何かあったら数の論理で閣議決定しちゃう。昭恵さんが私人かどうかも閣議決定されたし、はっきり言って狂ってる。

小林 参考人招致は、議会の権限であって、全会一致が慣例ですが、森友学園問題のときには多数決で呼んだ。それなのに、都合が悪くなるとそれを拒否。3分の2の議席数をもっている与党が「いらん」と言ったら、どんな重要な人物も呼ばれない。それがいま起きている安倍一強独裁の現実なんです。ただ、以前の自民党は絶対多数をもっていてもここまで横暴なことはやらなかった。

室井 倫理感もまったくなくなってるでしょう。何をやっても許されるという感じで、どんな不祥事を引き起こしても責任を取らないし。

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