室井佑月の連載対談「アベを倒したい!」第6回ゲスト 小林節(前編)

室井佑月と小林節が安倍首相の改憲案と詐術を徹底批判! 安倍政治は法治国家を“殿様の私物”にする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷

9条自衛隊明記案に騙されるな! 日本会議と安倍首相の狙いは交戦権復活

室井 あと、緊急事態条項の創設をぶちあげたこともあるし、いまは憲法9条1項2項をそのままに、3項を追加して自衛隊の存在を明記するとか言いだしてるでしょう。加計学園問題で少し大人しくなるかと思っていたら、逆で、疑惑をごまかすために秋の臨時国会に自民党の改憲案を提出するとか言い出した。

小林 3項追加は安倍さんらしい詐欺的なやり口ですね。戦争をするためには軍隊という道具が必要で、国際法では軍隊は認められているし、国家の責任において交戦権を行使する際には、宣戦布告かそれに変わる行動をすることになっている。しかし日本は9条2項で「軍隊をもたない」「交戦権を認めない」ことを規定し、「戦争に参加できない」という縛りを自らにかけたんです。ところが、安倍さんはそれをそのままにして、自衛隊を明文化するという。完全に矛盾しているし、狙いが憲法9条2項の「戦力の不保持」の骨抜きにあるのは明らかでしょう。

室井 だいたい3項追加って、安倍さんの考えじゃなくて、日本会議のお偉いさんの伊藤哲夫さんのアイデアなんでしょ。伊藤さんが去年、自分のシンクタンクの機関誌で安倍さんが今回、提案したのとまんま同じ提案をしていたらしいじゃないですか。しかも、「護憲派に揺さぶりをかけるため」と本音も書いていて、その少し後には、伊藤さんのお弟子さんみたいな人が、同じ機関誌で「自衛隊を明記した第三項を加えて二項を空文化させる」とか、9条骨抜きが目的であることを宣言しちゃっていたみたいだし。

小林 伊藤氏が提案していた3項の追加案は「但し前項の規定は確立された国際法に基づく自衛ための実力の保持を否定するものではない」というものだったが、安倍さんも同じようなものを想定してるんじゃないかな。で、国際法で認められている範囲だから、という理由で、自衛隊の活動をどんどん広げて、事実上、交戦権を認めるところまでいってしまおうという戦略でしょう。

室井 とにかく、なんでもいいから改憲して、国民の抵抗感を取り除いて、将来、基本的人権や平和主義までつぶす布石にしようと思ってるのが見え見えですよね。3項追加と一緒に言い出した教育の無償化もそうでしょう。本当に卑怯。そもそも教育費無償化に憲法改正って必要なんですか?

小林 教育の無償化は法律事項です。民主党政権のときに法律と予算で、高校まで実現したじゃないですか。それを反故にし、ぶち壊したのは自民党政権です。それが大学まで無償化だとは、よく言うよ、という話です。教育無償化は憲法レベルではなく、法律と予算で済む。国会の権限でできることなんです。憲法改正として、壮大な手間暇をかけてやるものではない。自民党が無償化を憲法に入れたい真意は、日本維新の会に対する色目使いですね。維新はお勉強していない人ばかり。「教育の無償化」と、彼らが言っちゃって、引っ込められないだけでしょう。

室井 それと、私が一番問題だと思うのは、安倍さんが総理大臣なのに憲法改正を具体的に進めると明言したこと。しかも、国会で追及されたら、答弁を拒否して“それは自民党総裁としての意見だから読売新聞のインタビューを読め”。どこまでもおかしくないですか? 安倍さんの言動こそが憲法違反じゃないんですか。

小林 いや、“読売を読め”と言ったのは言語道断ですが、安倍さんが憲法改正を口にしたのが憲法違反だというのは、ちょっと違うね。憲法学者や野党のなかにもそういうことを言う人が多いけど、憲法96条で改正手続きについて規定している以上、国民であれ政治家であれ誰であれ、改憲を考えることは違憲ではない。憲法改正の発議権は国会の権限であるけども、内閣は憲法上、国会に対して議案提出権をもっています。それを受けて、否決するか受け入れるかは、国会の問題です。そこで重要なのは、こうした議論を野党や憲法学者がきちんとしてこなかったことです。参加しなかったことで、敵の独走を招いてしまった。だからこそ国民的議論が必要です。あなたのように情報にたずさわっている人でも「それって憲法尊重擁護義務違反じゃないんですか?」と言って改憲派の発言を無視しようとする。そこで、相手は勝手な解釈をしてどんどん前に進んでいる。いまこそ、正面を向いて論争しなきゃダメなんです。

室井 私は戦争放棄を謳ういまの憲法は世界でも一番素晴らしい憲法だと思っているので、改憲はもちろん、議論もしてほしくないんです。でも、それが敵に付け込まれるということか……。うーん、でも、どうなんだろう。議論にのっちゃうと、逆に強引に改憲にもっていかれる気がする。それに「2020年まで」と言ったのは、どう考えてもおかしくないですか。

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

新着芸能・エンタメスキャンダルマンガ・アニメビジネス社会カルチャーくらし教養

室井佑月と小林節が安倍首相の改憲案と詐術を徹底批判! 安倍政治は法治国家を“殿様の私物”にするのページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。アベを倒したい!安倍晋三室井佑月小林節改憲編集部の記事ならリテラへ。

人気記事ランキング

総合
いいね! 数
1 「安倍はトランプに捨てられた」と海外で酷評
2 羽生結弦パレードに和田政宗ら右派勢力が
3 たけし独立に沈黙の文春に林真理子が「忖度か」
4 下村博文がセクハラ被害記者に「犯罪」攻撃
5 宮崎駿が『永遠の0』を酷評
6 元家族会の蓮池透が「安倍は嘘つき」
7 長尾敬、杉田水脈…安倍チルがセクハラ暴言
8 上戸彩とHIRO離婚危機報道の裏!
9 財務省の矢野官房長がテレ朝に圧力
10 キムタク・マツコ共演の裏で中居が…
11 柳瀬秘書官が「安倍命の官邸についていけない」
12 AKB48「Teacher Teacher」に批判の声 
13 セクハラ被害のテレ朝記者に卑劣個人攻撃
14 安倍首相が大阪でやらせ応援プラカード
15 セクハラかばう麻生財相の女性蔑視発言
16 コムアイが明かした社会的発信への葛藤
17 加計獣医学部講義で小川榮太郎のデマ本が
18 安倍の嘘つきは小学生時代からだった
19 首相案件文書に安倍首相と加計理事長の相談が
20 松本人志『ドキュメンタル』のセクハラ
1セクハラかばう麻生財相の女性蔑視発言
2首相案件文書に安倍首相と加計理事長の相談が
3首相秘書官「本件は首相案件」
4羽生結弦パレードに和田政宗ら右派勢力が
5安倍首相が大阪でやらせ応援プラカード
6村田諒太が安倍政権の国民栄誉賞に異論
7 安倍が「こんな人たち」につづき「左翼は人権侵害が平気
8柳瀬秘書官が「安倍命の官邸についていけない」
9「安倍はやめろ」抗議デモが国会前を埋め尽くした
10加計獣医学部講義で小川榮太郎のデマ本が
11柳瀬秘書官、安倍、加計が一緒にゴルフ
12財務省の矢野官房長がテレ朝に圧力
13財務省・福田次官のセクハラ否定がヒドい
14柳家小三治「総理いつまでやってんだ」
15「安倍はトランプに捨てられた」と海外で酷評
16長尾敬、杉田水脈…安倍チルがセクハラ暴言
17田崎史郎が「僕“でさえ”会ってると思う」
18上念司もケントと同様、加計の客員教授
19セクハラ被害のテレ朝記者に卑劣個人攻撃
20高畑勲監督が「日本の侵略戦争」を問うた幻の映画企画