年末特別企画 リテラの2016年振り返り

2016「報道圧力&自主規制」事件簿! キャスター降板、高市と自民党の恫喝、原発圧力復活、反戦メッセージ削除…

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 さらに、熊本地震における川内原発だけでなく、日本各地の原発をめぐっても、政府は原子力ムラと一体となってメディアに圧力かけ続けた。たとえば3月の高浜原発の運転差し止め判決では、判決を評価するような報道をしたテレビ局に関西電力が逐一「反原発派の一方的な言い分だけを流さないでほしい」という抗議を入れていたことが明らかになっている。また、柏崎刈羽原発の再稼働が争点となった10月の新潟県知事選では、再稼働反対の米山隆一候補が自公推薦の再稼働容認派・森民夫候補(前長岡市長)を破って当選をはたしたが、この選挙をめぐっても官邸と自民党は謀略を張り巡らし、再稼働反対派の泉田裕彦氏(前知事)の出馬撤回に追い込んだともいわれている。
 3.11以降、一時期は鳴りを潜めていた新聞やテレビへの“原発広告”が、再稼働政策とともに完全復活しているが、それとともに、原発ムラの圧力も完全復活したということだろう。


【圧力&自主規制その6】
ピーコ、永六輔、大橋巨泉の“反戦メッセージ”がカット! 石田純一は言論剥奪

 圧力を受けているのは、マスコミという“組織”だけではない。そのメディアで活躍する芸能人たちもまた、圧力や自主規制により政治的な発言を封印されている。これは、たんに芸能人が政治家や政策について語ったりできない、ということではない。問題は、その内容だ。
 たとえばファッション評論家のピーコ。ピーコはNHKが7月17日に放送した永六輔の追悼番組『永六輔さんが遺したメッセージ』に出演したのだが、放送時に番組がある部分を意図的にカットしていたことを、のちにピーコ自らこう告白している。「『永さんは戦争が嫌だって思っている。戦争はしちゃいけないと。世の中がそっちのほうに向かっているので、それを言いたいんでしょうね』と言ったら、そこがばっさり抜かれていた。放送を見て力が抜けちゃって……。永さんが言いたいことを伝えられないふがいなさがありますね」(朝日新聞8月20日付)。
 言っておくが、これはNHKだけの問題ではない。実際、7月に永が逝去した際、こうした永の「反戦平和」「護憲」への想いをほとんどの番組は触れようとしなかったし、同じく今年亡くなった大橋巨泉に関してはそれがもっと露骨だった。本サイトでもお伝えしたように、晩年、病床から憲法をないがしろにする安倍政権の危険性を訴えていた巨泉は、死去直前の「週刊現代」(講談社)7月9日号の連載コラム最終回で、「安倍晋三の野望は恐ろしいものです。選挙民をナメている安倍晋三に一泡吹かせて下さい」「このままでは死んでも死にきれない」と、苛烈な安倍批判の“遺言”を綴っていた。ところがテレビは、この巨泉の最期のメッセージを、完全に封印してしまったのである。
 その意味では、今年もっとも“言論の不自由”を味わったのは、もしかするとあの人かもしれない。そう、石田純一だ。ご存知のとおり石田は安倍政権による“戦争のできる国”に反対しており、その危機感から都知事選に出馬を模索するも断念に追い込まれた。その間、官邸とテレビ関係から多大な圧力と恫喝にさらされたのだが、なかでも悲惨なのは断念後の7月15日、所属事務所が「11日の会見をもちまして、(石田は)今後一切、政治に関する発言はできなくなりました」との発表を行ったことだ。
 繰り返すが、安倍政権を応援するような発言を行う芸能人はわんさかいる。だが、彼らがそうした「政治に関する発言」によって言論の自由を奪われることはほぼない。それどころか、これまで以上にメディアで重用され、ご意見版風なポジションを獲得している。対して、石田の場合は「都知事選の争点は憲法改正」と護憲を掲げ、明確に安倍政権と対峙する態度を示していた。だからこそ、メディアと芸能界はここまで過剰反応した。この状況は、あまりにも歪すぎると言わざるをえない。

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