あのノーベル賞科学者が安倍政権の軍学共同政策を批判! 軍事に手など貸すものか! 戦争協力への動員はもう始まっている!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • 印刷

 軍事に手など貸すものか。──こうした強い意志を引き継ぐ人びともいる。益川氏も所属する名古屋大学は、学生と教員たちが軍事協力をしないと誓った「平和憲章」を掲げている。だが、昨年、国会で三宅博議員(当時・日本維新の会、現・次世代の党)はこの平和憲章を“国立大として交付金を受けているのに、軍学共同を拒否する憲章を堅持しているのは何事か”と非難した。こうした意見は三宅議員に限らず、ネット上でもよく見られるものだ。益川氏はこのようなムードを、〈国からお金をもらっている国立大学の研究員なら、四の五の言わずにお国のために協力しろという態度にも、周囲はそれ程騒ぎもしない。何やら空恐ろしい感じがします〉と懸念する。

〈ブラックボックス化する科学の世界で、我々科学者は、知らず知らずのうちに、どこかで軍事研究に加担させられている。そんな時代が到来しています〉
〈科学者同士、平和問題や社会問題に目を向ける努力を意識的にやらなきゃいけない。仲間同士で、何が今危険なのか、とことん議論することも必要。自分の研究だけ安泰ならいい、儲かればいいなどと言っていると、簡単に取り込まれてしまいます〉

 理性を働かせれば、人類は100年後も200年後も戦争せずにいられるはず──。そう益川氏が語るのは、人間の英知を信じているからなのだろう。科学は本来、平和のために使われるべきという原点を、とくに科学者は忘れてはいけないのだ。益川氏は、本書でこのように語りかけている。

〈科学と軍事が密接に結び付いている現代こそ、科学者の想像力、人間としての生き方が問われるのだと思います〉
(水井多賀子)

最終更新:2018.10.18 04:57

「いいね!」「フォロー」をクリックすると、SNSのタイムラインで最新記事が確認できます。

この記事に関する本・雑誌

科学者は戦争で何をしたか (集英社新書)

新着芸能・エンタメスキャンダルビジネス社会カルチャーくらし

あのノーベル賞科学者が安倍政権の軍学共同政策を批判! 軍事に手など貸すものか! 戦争協力への動員はもう始まっている!のページです。LITERA政治マスコミジャーナリズムオピニオン社会問題芸能(エンタメ)スキャンダルカルチャーなど社会で話題のニュースを本や雑誌から掘り起こすサイトです。安倍晋三水井多賀子の記事ならリテラへ。

マガジン9

人気連載

アベを倒したい!

アベを倒したい!

室井佑月

ブラ弁は見た!

ブラ弁は見た!

ブラック企業被害対策弁護団

ニッポン抑圧と腐敗の現場

ニッポン抑圧と腐敗の現場

横田 一

メディア定点観測

メディア定点観測

編集部

ネット右翼の15年

ネット右翼の15年

野間易通

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

左巻き書店の「いまこそ左翼入門」

赤井 歪

政治からテレビを守れ!

政治からテレビを守れ!

水島宏明

「売れてる本」の取扱説明書

「売れてる本」の取扱説明書

武田砂鉄